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イタ車のディーゼルに乗る魅力とは?──アルファロメオ ジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパー試乗記

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イタ車のディーゼルに乗る魅力とは?──アルファロメオ ジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパー試乗記

2019年2月、アルファロメオ「ジュリア」に“スポーツ ディーゼル ターボ”とうたう新エンジン搭載モデルが追加された。筆者は、ようやく2019年6月に試乗がかなった。力がたっぷりあって、かつよくまわる楽しいエンジン・キャラクターにくわえて、燃費は17.2km/Lと驚くほど良好である。

「ジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパー」の美点は、扱いやすさにある。ステアリング・レスポンスは比較的ゆっくりで、中立付近で神経質ではない。おなじジュリアでも2.0リッター直列4気筒ガソリンターボ・エンジン搭載モデルの「ヴェローチェ」とはだいぶキャラクターが異なる。

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ヴェローチェは、まるで4ドア・スポーツカーのようで、操縦そのものを楽しむモデルであるが、ジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパーは、ドライブを楽しむモデルといえる。

前輪のトー角とキャスター角の設定も、ステアリングホイールを切り込んだときにジワっと車体が動く設定のようだし、車体の動きも、サスペンションのストロークを十分に活かしているから、意外なほど快適性が高い。

 “スポーティ”と“コンフォート”を味わえるジュリアのラインナップには、「アルファロメオやるなぁ」と、感心させられるのであった。

ジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパーが搭載する2142cc直列4気筒ディーゼルターボ・エンジンは、適度にスポーティで、なにより扱いやすい。実用域のトルクがたっぷりあり、350Nmが1250rpm近辺で、かつ最大トルクの450Nmが1750rpmで発生する設定ゆえ、市街地では扱いやすいし、高速では中間加速にも優れる。いざというときにアクセルペダルを踏み込むと、勢いある瞬発力を見せるのだ。

ディーゼル・エンジン特有の騒音は、車外ではそれなりに聞こえるが、室内はかなり静かだ。アイドリング時も気にならないし、速度が上がっていっても、また高速域でも、耳ざわりな音はいっさい聞こえない。

ちなみに、おなじディーゼル・エンジンは、SUVの「ステルヴィオ」にも搭載されている。しかし、乗り心地のよさではやはりセダンに大きく軍配が上がる。

全長4645mm、ホイールベース2820mmのパッケージングは、先代BMW「3シリーズ」(F30型)のそれ(全長4645mm、ホイールべース2810mm)に近い。後輪駆動という共通点もある。なお、最新の3シリーズ(F70型)は全長が4715mmになり、かつホイールベースも伸びて大型化してしまった。

室内のパッケージングというか乗りこんだときの広さの感覚においても、ジュリアと旧型3シリーズは近いものがある。リアシートは、175cmの大人でも充分な余裕があるのは同様だし、着座位置がちょっと低いところも似ている。なお、試乗車は、「モンテカルロブルー」という青色のボディカラーであったが、ベージュのレザーシートと、明るい色調のウォールナットパネルの相性はよかった。品がよくてとても好ましい。ドイツ車とは違ったセンスである。

また、ジュリアの美点として、スイッチ類をシンプルにまとめていて、コクピットがたいへんクリーンなところもある。また、センターコンソールにある「DNA」と3つのアルファベットが描かれたドライブモードセレクターは、アルファロメオらしいスポーティさを感じた。

このDNAシステムは、通常「N(ノーマル)」で充分であるが「D(ダイナミック)」にすると、ステアリングが重くなり、8段オートマチック・トランスミッションのシフトスケジュールも変わり、高めの回転を保とうとする。

ディーゼルは、比較的マイルドな志向のモデルと書いたが、ダイナミックモードにするとシャキッとして、けっこう楽しい。高めの回転域でもレスポンスがよく、いいエンジンである。

もうひとつ感心したのはオーディオ・システムのよさだ。標準で、ハーマン・カードンの14スピーカー・サウンド・システムを搭載する。とくに中低音域を豊かに奏でるのが特徴だ。また、スピーカーのデザインもシンプルながら、クオリティの高さを感じるもので好ましい。

556万円のプライスタグを提げたジュリア 2.2ターボ ディーゼル スーパーは、ビルトインされた純正カーナビゲーションは装着されないし(AppleCarPlayなどは対応している)、操舵支援システムもない。

ゆえに装備の面では、メルセデス・ベンツ「C220dアバンギャルド」(586万円)や、BMW「320d xDrive」(578万円)といったドイツのライバルが一歩リードしているかもしれない。が、個性という点ではこれら2台に負けていないと思う。

やはりジュリアの魅力は、ドイツ車にはない、イタリア車らしさを味わえる点にあると思うのであった。

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