参戦初年度から実力の高さを見せつける
日本を代表するGTレースとして、海外でも人気の高い「SUPER GT(以下、スーパーGT)」。GT300クラスは国内外のメーカーがしのぎを削っている。世界的に人気のFIA GT3車両をはじめ、JAF-GT、マザーシャシーと3タイプのマシンが混走し、毎戦で激しい戦いが繰り広げられている。今シーズンを戦う27台のなかから、今回は96号車K-tunes RC F GT3で戦う「K-tunes Racing」を紹介しよう。
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マシンとタイヤがマッチすれば上位争いは確実
2012年に岡山トヨペットの社内チームとして結成され、2013年より86/BRZレースや岡山チャレンジカップへの挑戦をスタート。さらにインタープロトシリーズへの参戦を経て、2018年よりスーパーGTへの参戦を開始した。
ドライバーはベテランの新田守男と若手有望株の中山雄一で、レクサスRC F GT3を武器に第3戦の鈴鹿でポール・トゥ・ウィンを達成したほか、第7戦のオートポリスでも予選10番手から劇的な逆転勝利を挙げる。計3回のノーポイントレースが響き、ポイントランキングではドライバー部門/チーム部門ともに6位に終わったが、デビューイヤーながら2勝をマークした。
その勢いは新田/阪口晴南にドライバーラインアップを変更した2019年も健在で、K-tunes Racingの96号車は第3戦の鈴鹿を制覇。さらに第7戦のSUGOならびに第8戦のもてぎでも3位に着けるなど、計3回のポディウムフィニッシュを達成している。その結果、タイトル争いは惜敗したものの、ドライバー部門/チーム部門ともにランキング2位でフィニッシュしている。
まさにK-tunes Racingはデビューから2年目でタイトル争いを展開するなど、名実ともにGT300クラスの名門チームとして定着しているが、コロナ禍となった2020年は苦戦の展開。優勝はおろか、ポディウムフィニッシュこそ果たせなかったが、新田/阪口が第4戦のもてぎで4位に入賞するなど、まずまずのリザルトを残していた。
2021年も未勝利に終わってしまったが、新田/阪口の96号車が第6戦のオートポリスで2位入賞。新田に続いて、ベテランの高木真一が加入した2022年はベストリザルトこそ第4戦・富士の5位入賞に留まったが、それでも、8戦中6戦で入賞を果たすなど、ベテランらしく粘り強い走りを披露していた。
それだけに、2023年のスーパーGTでもK-tunes Racingは注目の存在と言える。ドライバーは引き続き新田/高木のベテランコンビで、ドライバーとしての経験豊富な影山正彦が引き続き監督を担当している。マシンも完成度の高いレクサスRC F GT3で、もともと高速コースを得意とするだけに、ダンロップタイヤに合うコンディションになれば、96号車が上位争いを左右するに違いない。
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