現在位置: carview! > ニュース > スポーツ > スバル、2022年のハイブリッドWRCへ復帰を検討か。ソルベルグとコラボの可能性も

ここから本文です

スバル、2022年のハイブリッドWRCへ復帰を検討か。ソルベルグとコラボの可能性も

掲載 更新 5
スバル、2022年のハイブリッドWRCへ復帰を検討か。ソルベルグとコラボの可能性も

 あのスバルが2022年にWRC世界ラリー選手権に復帰する――。そんな噂が各メディアで報じられているが、あながちスバルのWRC復帰は夢物語ではないのかもしれない。

 auto sport本誌でも周辺を取材したところ、実際にスバル内部では近未来のモータースポーツ計画が話し合われており、そのなかの候補としてWRCもラインアップされていることが分かった。

WRC:2021年導入のコントロールタイヤはピレリが供給。ミシュランの独占終わる

 スバルがWRCの復帰を検討し始めた背景には、やはり2022年のレギュレーション変更がある。同年よりWRCでは最高峰クラスとして“ラリー1クラス”を設立。そこにはハイブリッドシステムを搭載する新型WRカーが導入される。

 それと同時に、新レギュレーションにはスケーリングが採用され、ベース車両のボディサイズが変更可能となる。これによりBセグメントに限定されている現行規定と違って、ベース車両選択の幅が広がった。

 加えて、新型WRカーは市販モデルのボディシェルはもちろん、チューブラー構造のボディシェルが採用できるなど、いわゆる競技専用のプロトタイプカーで参戦できることも新規定のポイントであると言える。

 また、ロードセクションは電気のみで走行する一方、スペシャルステージ走行中はエンジンと同時にモーターも稼働する“パワーブースト”が採用されるなど、ハイブリッドシステムそのものはシンプルな構成になる見込みだ。

 さらに、ハイブリッドシステムで使用されるモーターは、開発コストを抑制すべくワンメイクで供給される。つまり、2022年のハイブリッドWRカーは、従来よりも開発コストが抑制される方向にあることから、スバルにとっては復帰へのハードルが低くなったと断言できる。


 スバルがWRCに復帰する場合は、XVハイブリッドがベースになると報じられている。たしかに、現行のラインアップを眺めてみると、XVハイブリッドは有力候補だ。もちろん、2022年にハイブリッドシステムを持つコンパクトカーがリリースされるようなら、そのニューモデルで参戦することになるだろう。

 気になるパワートレインは、2022年以降も現行WRカーと同様に1600ccの直列4気筒ターボエンジンとなる。しかし、スバルが復帰するようならば水平対向4気筒ターボも特例で認められる可能性は高い。

 技術的にひとつネックになりそうな要素と言えば縦置きの水平対抗エンジンに合わせたギヤボックスだ。しかし、スバルモータースポーツUSAがアメリカン・ラリー・アソシエーション(ARA)に投入しているWRX STIで、すでにサデフ製のギヤボックスを採用しているため、既存サプライヤーから供給を受けることでこの問題を解決することは充分に可能だ。

 とはいえ、仮にスバルの名がWRCで復活したとしても、かつてのスバル・ワールド・ラリーチーム(SWRT)のように、“純”ワークスチームとして参戦する可能性は低い。フォードとMスポーツのような“準”ワークスチーム的な形で参戦するのではないだろうか。

 そこでキーマンとなるのが、スバルのエースとして2003年のWRC王者に輝いたペター・ソルベルグだ。2019年にトップカテゴリーからは引退となったペターは、常々「大きな夢がある」と語っているが、その夢はスバルとともにWRCへ復帰することを意味する。

 ペターは自社チームを立ち上げてWRCや世界ラリークロス選手権(World RX)へ参戦した実績を持つ。親しい人に対しては「WRカーも開発できる」という話もしているとされており、実績豊富なサプライヤーとうまく連携すれば、新型マシンの開発も行なえるのではないだろうか。

 なお、一部ではMスポーツがスバルにコンタクトを取ったと報道されているが、スバルがフォードのイメージが定着したMスポーツとタッグを組む可能性は低い。苦楽をともにしたペターとともに『ペター・ソルベルグ・ワールドラリーチーム』を結成し、WRCへ復帰するシナリオを選ぶだろう。

 そうなれば、エースはペターの長男、オリバー・ソルベルグが有力だ。テクニカルディレクターはスバル時代から親交が深いだけに、フォルクスワーゲンで技術部門をまとめるフランソワ・クサビエ・ドゥメゾンが務めることが予想されるが、準備期間を考えるとWRCへの参戦は23年以降か?

 掘れば掘るほど好材料が出てくるが、一方では「復帰の可能性は極めて低い」と話す関係者もいる。いずれにしても、これだけ噂が囁かれているだけにスバルの動向に注目したい。


【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
災害時&過疎地の新ヒーロー? 「移動ATM車」をご存じか
Merkmal
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
[Pro Shop インストール・レビュー]メルセデスベンツ GLC(根本俊哉さん)by イングラフ 後編
レスポンス
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
F1ラスベガスGP決勝速報|フェルスタッペンがドライバーズタイトル4連覇! 優勝は盤石ラッセルでメルセデス1-2。角田は9位入賞
motorsport.com 日本版
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
東北道「浦和ICの大改造」ついに“最後のランプ”建設へ 並行ランプを通行止め 側道利用者は注意!
乗りものニュース
トヨタWRCマニュファクチャラーズ王者に豊田章男会が破顔「苦労して獲ったタイトル」ライバルのヌービル初王者にも祝意
トヨタWRCマニュファクチャラーズ王者に豊田章男会が破顔「苦労して獲ったタイトル」ライバルのヌービル初王者にも祝意
motorsport.com 日本版
波乱だらけのラリージャパン! ニッポンの勝田が意地をみせSS連続ステージ優勝で総合4位につける
波乱だらけのラリージャパン! ニッポンの勝田が意地をみせSS連続ステージ優勝で総合4位につける
WEB CARTOP
最新「サファリ」がスゴイ! 「ハリアー」と兄弟車で登場! 「3列7人乗り」&英国風の“超精悍顔”がカッコイイ! 便利機能モリモリのタタ「最上級SUV」とは?
最新「サファリ」がスゴイ! 「ハリアー」と兄弟車で登場! 「3列7人乗り」&英国風の“超精悍顔”がカッコイイ! 便利機能モリモリのタタ「最上級SUV」とは?
くるまのニュース
1000万円以下で買えるV12搭載ランボルギーニ!…世界に4台しかない「ハラマ 400GTS」のAT仕様の出来は当時どうだった?
1000万円以下で買えるV12搭載ランボルギーニ!…世界に4台しかない「ハラマ 400GTS」のAT仕様の出来は当時どうだった?
Auto Messe Web
【この190SLなんぼ?】走行距離わずか4,753kmでこの値段!なんで?このメルセデス300 SLの弟分190SLは掘り出し物?
【この190SLなんぼ?】走行距離わずか4,753kmでこの値段!なんで?このメルセデス300 SLの弟分190SLは掘り出し物?
AutoBild Japan
ソニー損保、自動車保険満足度調査で2部門1位を獲得…事故対応に高評価
ソニー損保、自動車保険満足度調査で2部門1位を獲得…事故対応に高評価
レスポンス
最後までもつれ込んだメーカー対決はトヨタに軍配! 僅差でヒョンデ逃す。総合優勝エバンス|WRCラリージャパンDAY4午後
最後までもつれ込んだメーカー対決はトヨタに軍配! 僅差でヒョンデ逃す。総合優勝エバンス|WRCラリージャパンDAY4午後
motorsport.com 日本版
スズキ 新型「スポーツクロスオーバー」登場! 斬新デザインの“尖った”スタイリング!? 軽量な車体を活かした軽快な走り! 「Vストローム250SX」何が変わった?
スズキ 新型「スポーツクロスオーバー」登場! 斬新デザインの“尖った”スタイリング!? 軽量な車体を活かした軽快な走り! 「Vストローム250SX」何が変わった?
くるまのニュース
勝田貴元が限界ギリギリの力走。トヨタ勢が猛追も、SS12は安全確保を理由にキャンセル/ラリージャパン デイ3午前
勝田貴元が限界ギリギリの力走。トヨタ勢が猛追も、SS12は安全確保を理由にキャンセル/ラリージャパン デイ3午前
AUTOSPORT web
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
給油所で「レギュラー“なみなみ”で!」って言ったら店員にバカにされました。私が悪いんですか?怒りの投稿に回答殺到!?「なにそれ」「普通は通じない」の声も…悪いのは結局誰なのか
くるまのニュース
市川團十郎がF1日本GPの公式アンバサダーに! F1文化に“新たな風”を吹き込むことを目指す
市川團十郎がF1日本GPの公式アンバサダーに! F1文化に“新たな風”を吹き込むことを目指す
motorsport.com 日本版
[かわいい]見た目して超[ホット]!! スズキ[アルトラパンSS]今買うのアリ説
[かわいい]見た目して超[ホット]!! スズキ[アルトラパンSS]今買うのアリ説
ベストカーWeb
追突事故を避ける「2秒ルール」ご存知ですか? あおり運転にならず割り込まれもしない、ほどよい安全な車間距離の保ち方をお教えします
追突事故を避ける「2秒ルール」ご存知ですか? あおり運転にならず割り込まれもしない、ほどよい安全な車間距離の保ち方をお教えします
Auto Messe Web
「足が長くて」スタイリッシュな新型SUVが2024年内に正式発表か!?DSオートモービルズの電動化戦略が新たなステージ
「足が長くて」スタイリッシュな新型SUVが2024年内に正式発表か!?DSオートモービルズの電動化戦略が新たなステージ
Webモーターマガジン

みんなのコメント

5件
  • もうEJ20は無いけど、FB16で勝てるエンジン作れるのか?

    市販車と共通性が無くなれば無くなるほど、興味は薄らぐなぁ。
  • 勝てないGTとニュル24時間だけじゃインパクトないもんなー
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

220.0295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

78.0284.4万円

中古車を検索
XVの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

220.0295.9万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

78.0284.4万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村