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2番目の量産車はSUV BMW XM プロトタイプへ試乗 4.4L V8のPHEVで750ps 前編

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2番目の量産車はSUV BMW XM プロトタイプへ試乗 4.4L V8のPHEVで750ps 前編

成長の可能性を持つパフォーマンスSUV市場

BMWの車両研究や開発を担う、BMW M社。高い技術力を備え、広く認められた子会社だが、独自の量産モデルを生み出したのは過去に1度きり。スーパーカーのBMW M1のみだ。

【画像】BMW M社として2番目の量産モデル PHEVのBMW XM 多彩な高性能SUVと写真で比較 全154枚

くさび形の低いボディに、3.5Lの直列6気筒エンジンをミドシップし、1978年から1981年にかけて生産された。453台限定の、超レアで伝説的なモデルだ。

M1の復活は、何度もコンセプトカーなどで匂わされてきた。しかし、今まで叶うことはなかった。そんなBMW M社だが、近年は手掛けるモデルが多様化している。コンパクト・ハッチバックからSUVまで、Mという頭文字が与えられてきた。

そんな同社の将来を指し示すプロトタイプへ、今回は試乗が許された。2023年3月に発売が予定されている、BMW XMだ。

コンセプトカーに当たるBMWコンセプトXMが発表されたのは、2021年11月。BMWの大型SUV、X7がベースとなり、アメリカ・サウスカロライナ州にあるスパルタンバーグ工場で、2022年12月から生産が始まる計画にある。

X7との最大の相違点が、パワートレイン。XMには、BMWの量産車として過去最高の出力を発揮する、プラグイン・ハイブリッド(PHEV)のみが搭載される。

BMW M社のCEOを務めるフランク・ヴァン・ミール氏は、次のように説明する。「SUVを選んだのは、ロジカルといえます。パフォーマンスSUVは、世界最大のセグメントになりました。さらなる成長の可能性を持つセグメントでもあります」

あらゆる角度で個性的なスタイリング

オーストリアのザルツブルクリンク・サーキットで初めて目の当たりにしたXMは、X7より全体的に小ぶりなことに驚いた。全長と全高が数センチ小さい程度とはいえ、BMW最大のSUVというわけではない。

視覚的な大胆さは、X7から受け継いでいるようだ。写真のとおり厳重にカモフラージュされていたが、近年のBMWで共通するスタイリング要素を、より明確化したものになるという。

昨年のコンセプトカーの段階では、8角形の巨大なキドニーグリルが、大胆な造形のフロントバンパーへ覆いかぶさるようにレイアウトされていた。かなり斬新なルックスだと感じられたが、どう量産化されるのか興味深い。

先日モデルチェンジした7シリーズや、フェイスリフトを受けたX7と同様に、フロント側のライトは上下に2分割されている。上側がスリムなLEDデイライトで、下側がメインのヘッドライトとなる。

リアに向けて傾斜するルーフラインが、スポーティさを強調している。ヴァン・ミールの話では、フロントまわりと同様に、スタイリングはあらゆる角度で個性的なものになるという。

アルミホイールは、22インチと23インチもラインナップされるということだが、試乗したプロトタイプは21インチを履いていた。充分大径だが。

側面には大きなドアが2枚づつ。テールゲートも巨大で、実用性は優れるに違いない。充電ポートは、左のフロントフェンダーに用意されている。

過去のBMWで最もパワフルな量産モデル

ボンネットの内側に収まるのは、BMW M社が開発したS68型ユニット。改良を受けた、4.4L V型8気筒ツインターボ・ガソリンエンジンだ。新開発の駆動用モーターは、ZF社製のトルクコンバーター式8速ATと一体化されている。

動力性能は、2段階の展開となる。今回試乗した方が、システム総合で652psの最高出力と86.5kg-mの最大トルクを発揮する穏やか(?)な方。これでは足りないという人向けに、750psと101.8kg-mという仕様も用意される。

この750psのXMは、過去のBMWで最もパワフルな量産モデルとなる。635psのM5 CSより、115psも力強い。

ちなみにライバルと比較すると、電動化されていないが、ランボルギーニ・ウルスは650psと86.5kg-m。ポルシェ・カイエン・ターボGTは640psと86.5kg-mが与えられている。BMW X6 Mコンペティションは、625psと76.3kg-mだ。

S68型ユニットは、最近発表された X7 M60 xドライブと同様のチューニングも受けている。レブリミットは7200rpmに設定され、新しいクランクシャフトやオイルポンプ、ターボチャージャーなどが組まれるという。

この甚大なパワーは、BMW M社独自チューニングのxドライブ・システムを介し、前後のタイヤへ伝えられる。もちろん、前後のタイヤ間でパワー分配の調整も自在だ。

まだ詳細は明らかではないものの、XMは0-100km/h加速3.6秒、最高速度305km/hを誇る、ランボルギーニ・ウルスを凌駕するだろうとヴァン・ミールは予想する。「純粋なMです。電動化技術により、ラインナップを次の次元へと引き上げます」

この続きは後編にて。

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