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フェラーリ最後のV12気筒エンジン搭載モデルとなるか?「12チリンドリ」が示した未来志向のスーパースポーツ

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フェラーリ最後のV12気筒エンジン搭載モデルとなるか?「12チリンドリ」が示した未来志向のスーパースポーツ

2024年6月11日、虎ノ門ヒルズステーションタワーにあるTOKYO NODEにおいて、フェラーリ「12(ドーディッチ)チリンドリ」(以下12チリンドリ)のジャパンプレミアが行なわれた。フェラーリ「12チリンドリ」は、5月3日にマイアミで発表された自然吸気V12エンジンをフロントミッドシップに搭載したフェラーリ最新モデル。ワールドプレミアからわずか1か月半で日本初上陸となった。

発表会に登壇したエマヌエレ・カランド氏(左)とドナート・ロマニエッロ社長(右)。

最高出力507PS、最大トルク770Nm、0-100km/h加速4.1秒を実現したアウディのフルサイズSUV「SQ7」「SQ8」

V12エンジンをフロントミッドシップに搭載したフェラーリ最新モデル

気になる価格は、クーペの「12チリンドリ」が5,674万円から、オープンの「12チリンドリスパイダー」が6,241万円から、となっている。デリバリーはクーペが2024年末からだ。フェラーリ「12チリンドリ」は、「812スーパーファスト」の後継車で、ボディサイズは全長4,733mm×全幅2,176mm×全高1,292mm。総アルミ製のシャシーは、ホイールベースが「812スーパーファスト」より20mm短い2,700mmの新開発で、ショックタワーやAピラー、Cピラーといった鋳造コンポーネントにより、ねじれ剛性を高めると同時に軽量化も果たしている。



外観デザインは、クリーンなラインで構成。各部のフォルムを強調しつつ、全体をシームレスにつないでいる。フェラーリならではの官能性は残しつつ、フェンダーは究極の幾何学的精度で造形されている。V12エンジンを抑えるボンネットは、流麗な造形でフロントフェンダーと一体化。フェンダーとのカットラインを排除したことで、逞しいデザインに滑らかに連続する面構成となり、クリーンな流れが生まれている。

デイトナを彷彿させるフロントマスクが特徴。

カーボン製のディフューザーのフィンによってボディが浮いているように見える。

「12チリンドリ」はトランクリッドの25nmのノルダーとアクティブ・エアロを採用。ノルダーは、空気抵抗が最小のときに、車両の空力効率をキープするため、必要な再加圧を発生。一方、可動グラップは車速60km/hまでと300km/h以上ではロー・ドラッグポジションとなる。車速60km/h~300km/hの間では、車両の前後・左右の加速度に応じてスポイラーが稼働。ハイ・ダウンフォースのポジションを取ると最大のダウンフォースを発生し、空力バランスの取れた状態となる。

さらに、アンダーボディは、最大限に効率的なダウンフォース発生を実現するように設計。中央ラジエターからの気流の管理にも貢献している。また、低圧になるフロントタイヤ後方には、2個のルーバーを配置。これによりエンジンルーム内の過剰な圧力が抑えられ、ラジエターの効率が高まるのに加えて、ダウンフォースの発生を促進する。

デュアルコクピット・アーキテクチャーを採用

「12チリンドリ」のインテリアは、ローマなどにも採用されているデュアルコクピット・アーキテクチャーを採用。ほぼ左右対称のキャビンはドライバーとパッセンジャーの2個のモジュールから形成され、快適性やドライビング・エクスペリエンスを高次元で両立している。また、3枚のディスプレイで構成された新しいヒューマン・マシン・インタフェースを「12チリンドリ」から導入。主な機能はすべてドライバーだけでなくパッセンジャーからも手が届く、中央の10.25インチタッチスクリーンで操作可能だ。

ドライバーには15.6インチ、パッセンジャーには8.8インチのディスプレイを採用。ドライバーにはドライビングとビークル・ダイナミクスに関するすべての情報。そしてパッセンジャーはドライビング・エクスペリエンスに関与でき、コ・ドライバーのような感覚を味わえる。

「12チリンドリ」に搭載されている6.5L V12自然吸気エンジンは、フェラーリの魂を最も純粋に表現した最新バージョン。最高出力は830cv、そして最大トルクは678Nmを発生。組み合わされるトランスミッションは8速DCTで、最高速度は340km/h、0-100km/h加速は2.9秒というハイパフォーマンスを発揮する。

このハイパフォーマンスを支えるため、ブレーキ・バイ・ワイヤをはじめ、ABS Evo、6Dセンサー、サイド・スリップ・コントロール(SSC)8.0、そして、四輪独立操舵(4WS)といった電子デバイスを搭載している。

装着しているタイヤはフロントが275/35ZR21、リアは315/35ZR21というサイズで、ミシュランのパイロットスポーツS5かグッドイヤーのイーグルF1スーパースポーツが採用されている。

エンツォ・フェラーリが、マラネッロの伝説の礎となったのはV12エンジンと語り、その最新バージョンを搭載する「12チリンドリ」。最後のV12気筒エンジン搭載車というウワサも流れており、フェラーリV12エンジンの集大成と考えれば、5,674万円からという価格は高くはない。

■関連情報
https://www.ferrari.com/es-ES/auto/ferrari-12cilindri

取材・文/萩原文博

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