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“男臭さ”で異彩放つハイラックス試乗 復活は「ミニバン一辺倒」からの脱却

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“男臭さ”で異彩放つハイラックス試乗 復活は「ミニバン一辺倒」からの脱却

 日本を除く世界販売では2017年1-9月期で81万台超、月平均で実に9万台以上を売上げ、トヨタ車で2番目の大ヒットモデル、ハイラックスが日本市場に13年振りの復活。発売1ヵ月で2300台を受注するなど、すでに年間目標を超える好調ぶりだ。そのハイラックスは、なぜ今日本で復活したのか? そして、実際に走らせてどこが魅力的な車なのか?

文:鈴木直也/写真:池之平昌信
ベストカー2017年11月26日号

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「国内はミニバンメイン」を変えたハイラックスの復活 

ハイラックス/全長×全幅×全高:5335×1855×1800mm/エンジン:直4ディーゼルターボ、2393cc/最高出力:150ps/最大トルク:40.8kgm

 トヨタが13年ぶりにハイラックスをカタログモデルとして復活させたことが話題だ。326万7000~374万2200円という価格で10月16日より発売が開始された。

 海外、特にアジアを旅すると目につくのが日本製ピックアップトラックの人気ぶり。なかでもハイラックスはどの国でもベストセラーで、新旧取り混ぜてワンサカ走ってる。

 車の売れ筋というのは、税制を含む「お国柄」で決まるものだけど、世界的にみると、どうもトラック好きの国のほうが多数派。ここでも日本のマーケットはガラパゴス化しているのかもしれない。

 では、そんなガラパゴス市場になぜトヨタが一石を投じる気になったかだが、それはトヨタの商用車部門が『CVカンパニー』として独立したことが少なからず関係している。

 今回CVカンパニー・バイスプレジデントの中嶋さんにお話を聞いたが、豊田章男社長の「もっといいクルマを作ろう!」というテーゼに、CVカンパニーも大いに勇気づけられているという。

 トヨタのCVカンパニーは、国内では売れ筋となっているミニバン系も担当するが、基本はフレーム付きのトラック、SUV、商用車がメイン。トヨタの屋台骨を支える大黒柱としての自負はあるものの、主力はグローバル市場だし国内では目立たなくともよい、と考えていた。しかし、機構改革による人事交流と章男社長の旗振りでCVカンパニーのチャレンジ精神に火がつく。

「例えばランクルですが、英国製の高級SUVに乗り心地で負けているのは自覚してます。でも、絶対的な信頼性を確保するために、ランクルは今後もフレーム構造は絶対変えません」

 「だから、次世代モデルではフレーム付きで革命を起こす。そういう機会を与えてもらったことを、いますごく感謝してます」

 そう熱く語ってくれた中嶋さんだが、見えるカタチでCVカンパニーの存在をアピールする。それがハイラックス復活のバックグラウンドといっていいだろう。

ハイラックスも担当する「CVカンパニー」はアルファード等、売れ筋ミニバンも受け持つ。(出典/TOYOTA)

最新車にない「バリバリのトラック感覚」と「質実剛健さ」

ラダーフレーム構造を持つ本格派ゆえ、高級SUVの比ではないオフロード走行能力を誇る

 帰ってきたハイラックスだが、あらためて日本で実車に対面してみると、昔のハイラックスよりひと回り以上デカイ。現行ハイラックスは2015年デビューの8代目だが、全長は5335mm、全幅は1855mm、ホイールベースも3mを超える。最低地上高は215mmもあるから、コックピットに乗り込むにも「ヨイショ!」という感じ。のっけからばりばりのトラック感覚に圧倒される。  

 走りっぷりとしては、2.4Lディーゼルターボの40kgmを超えるトルクが、2トン強のボディを余裕で走らせるが、なにぶんパートタイム4WD、ハイ/ロー切り替えトランスファーと、駆動系が質実剛健そのもの。

 乗り心地も含めて、いまどき珍しくとことん男っぽいのだ。バイクでいえばハーレーみたいなもので、趣味で乗るユーザーにしかお薦めはできないけれど、久々に刺激的な車が帰ってきた。草食化した都会の男には、ちょっと手に余るかな?

後席はご覧のような広さ。豪華さより実用指向、機能性重視といった室内だ

荷室部分に取り付けられるキャノピー(38万8800円)は、TRDから12月にも発売予定だ

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