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人気中古車実車レビュー【ボルボ XC60】北欧車のプレミアムさと伝統が詰まったレアな1台

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人気中古車実車レビュー【ボルボ XC60】北欧車のプレミアムさと伝統が詰まったレアな1台

輸入車 [2024.07.12 UP]


人気中古車実車レビュー【ボルボ XC60】北欧車のプレミアムさと伝統が詰まったレアな1台

パワートレインで選ぶ輸入車SUV レーダーチャートで比べてみた

今回の人気モデル:ボルボ XC60
[ボルボ XC60]自動車ジャーナリスト 竹岡 圭と巡る人気中古車実車レビュー

文●竹岡 圭、ユニット・コンパス 写真●ユニット・コンパス
※中古車参考価格はすべてグーネット2024年6月調べ。
(掲載されている内容はグーワールド本誌2024年8月号の内容です)

試乗レポートではわからない、身近でリアルな使い勝手を実車を取材してレビューするのが、「人気中古車実車レビュー」。デザイン、装備、使い勝手をレビューしつつ、中古車相場についても中古車販売店に取材し掘り下げます。

Profile:自動車ジャーナリスト 竹岡 圭
カーライフのサポーターとしてTVやラジオなどでもお馴染みの人気自動車ジャーナリスト。全日本ラリーにも参戦経験を持つ。2024-2025 日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。


XC60のキャラクターは「上質なスウェードの靴」
 今回チェックする中古車は、北欧ブランドであるボルボから発売されている、プレミアムSUVのXC60。取材させていただいたのは、2021年登録の「T8 ポールスターエンジニアード」で、走行距離は2万3700km、支払総額は746万円。実車チェックを行うのは、自動車ジャーナリストの竹岡圭さん。ボルボは、スウェーデンまで取材に出かけたことがあるとのこと。
 「ボルボが生まれたスウェーデンという国は、国土の広さに対して人口が少ないのね(2022年のデータで1052万人)。だから人を大切にする国民性というか、感覚が強いの。福祉も充実しているし。
 そんな国の自動車ブランドだからボルボは昔から安全にこだわりがある。世界初の3点式シートベルトとかね。しかも乗っている人だけじゃなくて、歩行者まで守るための歩行者用エアバッグもいち早く取り入れている。XC60は、これまでボルボが昔から大切にしてきたものをベースにしながら、上質でスポーティな雰囲気を上手に表現している。そして、世の中がだんだんボルボ的なものを求めるようになったこともあって、ヒット作になった。
 おもしろいのが、ボルボはXCシリーズそれぞれの個性を靴にたとえて表現しているのね。XC40は高級な革のスニーカー、XC60は上質なスウェードのビジネスシューズ、そしてXC90はエレガントな黒のドレスシューズといった感じ。どれが上じゃなくて、TPOによって使い分けてくださいという考え方。だから安全装備はどれも同等なのよ」
 今回取材したXC60は、現行型のマイナーチェンジ後に設定された限定モデル。「ポールスター」は、長年ボルボでモータースポーツに挑戦してきたブランドで、現在はグループ傘下となり、電動モデル専用ブランドとして活動。2021年11月に60シリーズ(S60、V60、XC60)をベースに製作された限定車は、モータースポーツのノウハウを投入してスポーティなキャラクターを磨き上げました。XC60ベースはわずか40台のみと超レアで、当時は発表と同時に完売しています。
 「先代V60ベースのポールスターは、乗って驚くほど走りがよくて、今でも買えばよかったと思うくらい好きなクルマだった。今回のモデルはプラグインハイブリッド車のT8がベースなんだけど、エンジンにはスーパーチャージャーとターボが両方ついていて、全領域で速い! それでいてモーターだけの走行も可能なところが今風でしょ。ルックスも特別感があるし、導入された台数も少ないから価値は高いと思う」
 ボルボ・カー 国立の畠山さんによれば、通常のT8が500万円から600万円のところ、100万円を超えるプレミアム価格となっています。しかし、内容やレア度を考えると納得というほかありません。
 なお、XC60はモデルライフを通じて数多く改良を受けています。デザインはあまり変化がないものの、パワートレインの種類(ガソリン、ディーゼル、マイルドHV、プラグインHV)が多いため、年式だけでなく、装備の内容をしっかりと確認することが、納得のいく中古車を見つけるためのポイントです。


ボルボSUVシリーズの中核モデル
 ボルボの中核モデルとして人気を集めるXC60。ゆとりのある後席スペースやアウトドアレジャーでも活躍するラゲッジルームを備える優れたパッケージングが特徴。人気モデルだけあって中古車の台数も多く、価格帯も幅広い。予算や自分の用途に合わせてマッチする1台を選べる自由度の高さも魅力的だ。

中古車参考価格帯:340万円~820万円(17年~24年 XC60 全グレード)


取材協力|ボルボ・カー 国立
 中央高速の国立府中I.C.からすぐという立地に恵まれた大型店舗。ゆとりのある敷地を活かして認定中古車を常時50台以上展示。自社買取りを中心にコンディションのいい中古車を数多く取り揃えていることから、一般ユーザーだけでなく、全国のボルボディーラーから数多くの問い合わせが。その数は全国トップクラスとのこと。

SHOP DATA
住所:東京都国立市青柳1-20-21
TEL:042-526-6234
定休日:月曜日、第1火曜日
営業時間:10:00~18:00
URL:https://kunitachi.vc-dealer.jp


ボルボ XC60の実車をチェック!

【デザイン】シンプルでいてブランドの特徴を表現したデザイン
 ラグジュアリーブランドであることを実感させる上質なデザイン。XC90やXC40とブランドとしての共通点を持たせながら、XC60ではラグジュアリーかつスポーティなテイストを表現しています。それでいながら、どこか控えめで奥ゆかしいテイストを持たせたのがボルボらしさ。このポールスターエンジニアードでは、21インチホイールやブラックアウトした各所のパーツ、ゴールドのシートベルトなどで、よりスポーティで機能的な雰囲気が濃厚になっています。


シンプルで温かみを感じるインテリアデザイン。ヘッドライトは北欧神話のトールハンマーがモチーフ。テールランプにもロゴが。

【装備】クラストップレベルの安全装備に先進のナビシステムを搭載
 プレミアムブランドの中核モデルだけあって装備は充実。特にボルボの安全装備は全車に最高レベルのものを採用しています。縦型のセンターディスプレイは視認性に優れているだけでなく、マイナーチェンジ後のモデルはGoogleアシスタントを採用することで操作性と機能を大幅に向上しています。また、取材車両のポールスターエンジニアードは、一流ブランドの高性能なサスペンションやブレーキを搭載。速さと上質さを兼ね備えた最高レベルのXC60です。


T8は、2L直4スーパーチャージャー+ターボにモーターを組み合わせたプラグインHV。取材車両は21インチ鍛造ホイールを特別装備。

【使い勝手】運転に集中できる操作系は安全にもつながる
 XC90に比べてよりスポーティなテイストでデザインされているインテリア。それでいて、ボルボの伝統である乗る人に優しい使い勝手は受け継がれています。操作系は手元で力を必要とせずに扱えますし、インフォテインメントシステムは音声入力にも対応。スマホなどで使い慣れたGoogleアシスタントを搭載しているので、クルマに詳しくないユーザーでも使いこなせるのが魅力です。後席は2分割可倒式で、使用用途によって最適なアレンジが行えます。


後期型のインフォテインメントシステムは、Googleアシスタントで音声入力が可能に。後席やラゲッジルームにも十分な空間がある。

ファミリーユースにも最適なプレミアムSUV

竹岡 圭 レビュー

デザイン[★★★★★]
 エクステリアもそうですが、真骨頂はインテリアですよね。日照時間が短いスウェーデンで、お部屋の中で快適に過ごすためのインテリアを、そのままクルマに持ち込んだのがボルボのデザイン。だからこそ、ロングドライブでの快適性で差がつきます。以前からではありますが、SDGs要素が強いのもイマドキで好感度高いです。


装備[★★★★★]
 ポールスターエンジニアードモデルはスポーティ性が高いので、通常のXC60とは少々各所の装いが違ったりはしますが、共通項としてとにかく素晴らしいのはシート。どんな体格の方でもきちんとサポートしてくれて、身体のズレが少ないから、運転中の座り直しもほぼナシ。腰痛持ちの方には特にオススメしたいシートです。


使い勝手[★★★★★]
 なにより、オーリンズのショックアブソーバーの動きのよさは感動モノ。スーパーチャージャーとターボを有するのでパワフルでブレーキも強力と、走り味は素晴らしい。横幅は大きめでも全長がそこまで長くないのと、クルマに一体感があるので、あまり大きさを感じないのも魅力。日常使いも想像以上に使いやすい。


編集部 レビュー

デザイン[★★★★★]
 全体の印象はシンプルで上質、それでいてシルエットや各部のディテールでスポーティさもほどよく感じさせる。XC60のデザインは非常にハイレベルにまとまっています。モデルライフを通じて大きな変更がないのも、人気の証。室内は、造形に加えて素材感や色使いにも北欧ブランドならではの個性があって魅力的。


装備[★★★★★]
 プレミアムクラスのSUVとあって、快適装備は非常に高いレベルでまとめられています。ボルボ自慢の安全装備にいたっては、どの年式においてもクラストップレベルの内容。全グレードで安全装備は共通なのもうれしいところです。上質さにこだわるなら最上級のインスクリプションがオススメとなります。


使い勝手[★★★★★]
 いい意味でクルマのことを考えないで自然に扱えるのがXC60のよいところ。ボディサイズだって全長全幅それぞれ大柄なのに、見切りがよく、カメラのサポートもあるためストレスフリー。操作系はセンターディスプレイにまとめられていて、メニューは階層になっていますが、スマホ感覚でスイスイと操れます。


ライバルモデルをチェック!

BMW X3
 プレミアムSUVにBMWらしい走りの気持ちよさとスポーティなデザインを組み合わせた人気モデル。2021年のマイナーチェンジでハンズオフ運転支援システムを採用している。

中古車参考価格帯:280万円~860万円(17年~24年 X3 全グレード)


メルセデス・ベンツ GLC(先代)
 名前のとおり、まさしくCクラスのSUV版として作られたGLC。先代モデルはその優れた総合的なバランスによりヒット作に。マイナーチェンジは2019年で完成度をさらに高めた。

中古車参考価格帯:250万円~800万円(16年~23年 GLC 全グレード)

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