■どんなクルマ?
「すべてが新しくなったフィエスタ」
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全く新しいフィエスタ。外観も内装も一新した。また、ボディの剛性も強化され、ギア等の見直しもされている。
フォードは「すべてが新しくなったフィエスタ」と断言する。
新車開発のなかで命題となるのは、外観でどのように目新しさを主張するか。内装のデザインだって、乗り心地やハンドリングの見直しだってそうだ。
2017年モデルの特徴は、先代と比べるとドライバーのアシスト機能が充実したということ。例えば夜間の歩行者認識機能。決して大きなクルマではないにも関わらず、装備はいっちょまえだ。
インテリアは、前のモデルと比べると結構違う。テスト車両のSTラインXは、8インチの画面をドライバーから見やすい位置にマウントし、操作性を格段に高めている。
センターコンソールの収納力もアップ。「見やすいようにボタンの数もかつてのモデルに比べると集約してあります。頑張りました」とフォードは語る。
室内スペースも向上 足腰も強固に
リアの膝周りの空間は、71mm長くなり、13mm広くなった。ボディに関しては、35%も高剛性になったホウ素スティールを採用。Bピラーとドアはデザインしなおされ、横からの衝突安全性をアップさせている。
それに加えて、レーザースポット溶接をフロントのサブフレームに施し、リアの足回りにも15%増の溶接が施されている。
フォードのサスペンションのエンジニアは、フロントを30mmワイドにし、リアは10mmワイド、ホイールベースを4mm伸ばすことで、フロントにできた空洞にアンチロールバー、それから底面にはコントロールアームを配置。
リアアクスルはマウント方法をデザインしなおしている。また、新しく採用された大きなアクスルマウントは、ステアリングを補助する役割を担っている。
■どんな感じ?
市街地なら十分 STも追加か
今回のテスト車両は、フォード製1.1ℓのガソリンエンジンで85psを発生させる。さすがに高速巡航は心もとないが、ふだん使うような市街地ならば不足はない。
フィエスタのシャシー開発のエンジニアによると、STラインには、フォードのヴィニャーレ・シリーズのような身近な豪華さが加わっているそう。
また、ハードコアなSTの登場も匂わせるような口ぶりだった。
乗ってみての率直な感想は、潜在的な活発さを感じる。
ただのコンパクトカーの化けの皮の内側には、充分な剛性から生まれる快適性を体感することができる。
さらにスポーツの影があり、コーナーでは確かなグリップでアンダーステアをいなすことが可能だ。
スペインの片田舎の道でのテストは、STラインのシャシーの出来の良さを感じ、日がな一日快適に運転できる理由がわかる気がした。
ただ、高速道路でAピラーからの風切り音がずっと気になっていたのもまた事実。ここは改善してほしい。
■「買い」か?
とてもいいクルマだ。しかし欠点が無いワケではない。
実用的なレベルでの考え方だとリアの荷室はとても狭く、積載量は同クラスでも誇れる水準ではない。
いっぽうドライビングに関してはシャシーの改良、快適さとスポーティさの間でのバランスの良さ等、良い印象を受けた。
刷新されたインテリアもまたこのクルマの質の高さを語っているようだ。
ただ、このクルマはセアト・イビーザ1.4FRという、もっとハイスペックなクルマと同価格である。セアトのほうが室内空間だって、排気量だって上だ。
しかしハンドリングは、ほかと比べるべくもない。着実な進化を遂げたのは間違いない。一度こちらに乗ると、もう先代には戻れまい。
フォード・フィエスタ1.1 Ti-VCT 85 ゼテック
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