マニアック評価 vol.678
ボルボV60クロスカントリーが2019年4月にモデル追加され、早速試乗してみた。V60をベースに車高を上げエステートとSUVをミックスしたのがV60CCだ。国内導入モデルは全グレードAWDでパワーユニットはT5。2.0Lガソリンターボ+8速ATという組み合わせになる。
ハイセンスなプレミアムブランド
新世代ボルボにはいくつかの革新的な技術や考え方が投入されているが、特にデザインについてはいずれのモデルもハイセンスで、斬新、そして印象的なデザインを持っている。このV60CCも同様にV60をアウトドア系に振り、デザインだけでも十分購入動機となるかっこ良さがある。かつて輸入車のおしゃれ番長的存在にはBMWがあり、アウディがあったが、今はボルボがその座にいるように感じるほどだ。
ボルボブランドは、そうしたハイセンスなモデルへと変貌し、おしゃれ感たっぷりのプレミアムブランドなのだ。そしてV60CCは最低地上高は210mmあり、他社のクロスオーバーSUVと言われるモデルと同等のロードクリアランスがありつつ、車高は1505mmという立体駐車場に止められるサイズになっている。
適度なスローさとリニア感
ドライバーズシートに座ってみると、車高の高さがそのままドライビングポジションに反映されている。SUVほど高くなくエステートよりは高いので、見晴らしが良く運転のしやすさを感じるというのが第一印象だ。また、視界にボンネットやワイパーアームなど邪魔なものがなく、フロントウインドウ越しに見える景色がすっきりとした視界が確保されていることも好印象だ。そして試乗エリアは箱根周辺の一般道路と自動車専用道路で、どんなシチュエーションでも運転がしやすいと感じるドライビングポジションだったのだ。
サスペンションはV60より車高の高い分、ストロークはあるが、そのサスペンションの動きをきちんと感じられる動きをするので、乗り心地が良く、運転もしやすい。ロールがきつかったり、動きが緩慢であったりということが一切なく、操舵に対して遅れることなくリニアに反応している。さらに、試乗車は19インチサイズのタイヤを装着していたが、乗り心地の悪さを微塵も感じさせないしなやかさには驚いた。
微小舵でもきちんとクルマは動くし、V60よりはややスローにしているが、反応もちょうどいい。また操舵も軽めで高級車らしさを感じる部分でもある。そして直進のニュートラル付近の座りはV60よりはっきりと主張している。これも車高の高さからくる無駄な不安を感じさせないために、しっかりと直進の安定感をドライバーに伝えるためのチューニングだろう。
2.0Lターボガソリン+8速AT AWD
エンジンは2.0Lガソリンターボの「T5」だけの選択となるが、187kW(254ps)/5500rpm、350Nm /1500~4800rpmと十分パワフルで、ディーゼルなみに低速トルクがあるのも乗りやすさ、運転のしやすさに通じている。
駆動方式はFFを基本としたオンデマンド式AWDでボルグワーナーのハルデックス製カップリングを採用している。もちろん、運転していてAWDであることやトルク配分の変動などはまったく感じることはなく、自然なフィールで走行できる。
そして静粛性の高さもこのクルマの特徴だと思う。高級車に相応しい静けさと、試乗車に装備されるハーマン・カードンプレミアムサウンド・オーディオシステムから流れる音楽は上級なライフスタイルを味あわせてくれる。
V60譲りの高級インテリア
モデルラインアップはT5 AWDとT5 AWD Proの2グレード構成。T5 AWDの「Pro」はV60でのインスクリプションと同じ位置付けで上級グレードの名称だ。このグレード違いは装備類の違いによるものでちょうど100万円の差がある。
T5 AWDが549万円、T5 AWD Proが649万円となっている。もちろん安全装備類は全車標準装備とされている。主な装備違いではタイヤ&ホイールサイズが18インチと19インチ、高級ナッパレザーシートやドリフトウッドパネル、そして前述のハーマン・カードンの高級オーディオの採用などで装備の違いがある。
ラゲッジの大きさやインテリア装備類に関してはV60と同じ装備を持ち、広いラゲッジスペースはユーティリティに優れアクティブなクロスカントリーにはぴったりの収納能力を持っている。
エクステリアではフェンダーアーチに装備される黒のモールがひと目でクロスカントリーとわかり、またグリルデザインやバンパー下のデザイン、ウインドウフレームがブラック化されている点、マフラー周辺にCC独自のデザインが投入されている。
プレミアム御三家と言われるジャーマン3より、競争力のある価格設定やハイセンスなデザイン、そして先進性を強く感じさせるインテリアなど優位にあるように感じる。特に装備類を細かく比較してみるとそのコストバリューが際立ってくるモデルだと思う。<レポート:高橋明/Akira Takahashi>
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