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これって違反? スカートでバイクに乗る行為

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これって違反? スカートでバイクに乗る行為

 女性ライダーのなかには、普段からスカートを履いているという人もいると思います。では、スカートを履いたままバイクに乗る行為は、違反には当たらないのでしょうか。

 結論からいえば、道路交通法にスカートでのバイクの運転を禁止する条項はないため、スカートのままバイクを運転することは、法律上は可能です。しかし、スカートはバイクに乗る上で、適切な服装であるとはいえず、場合によっては、道路交通法第70条の安全運転義務違反に抵触する可能性も考えられます。

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 安全運転義務違反に抵触する可能性がある理由としては、下記のような要因が挙げられます。

 まずひとつ目は、安全面の問題。バイクに乗る時に適した服装とは、長袖長ズボンで肌を出さないことが基本です。運転席がボディで覆われているクルマとは異なり、バイクは生身で車道を走る乗り物。そのため転倒や接触、事故に遭った時の危険度は、クルマとは比べ物になりません。肌を出した状態で転倒してしまうと、道路との摩擦で皮膚が剥けたり、ヤケドを負ってしまう危険性が高まります。

 また、一般的にネイキッドバイクやアメリカンバイクなどのバイクは、エンジンがむき出しになっています。走行中のエンジンはかなり高温になっているため、スカートで運転することで、誤って脚がエンジンに触れて火傷する可能性もあるでしょう。さらに、常に外気にさらされているバイクは、肌に直接走行風が当たることで体温を奪われたり、小石や虫などの飛来物でケガをする可能性も考えられます。

 その他にも、山道では木の枝が道路まではみ出ているケースもあります。スカートを履いて運転した場合、スカートが枝にひっかかって破けてしまう可能性がパンツなどに比べて高いだけでなく、最悪の場合は転倒してしまうかもしれません。

 そしてふたつ目の要因は、バイクの運転の妨げになる危険性です。 

 スカートが走行風を受けてはためくことでバランスを崩したり、タイヤや足元のパーツにスカートが絡む危険性が考えられます。これらにより運転時の集中力が低下し、事故に繋がる可能性も高いでしょう。

 ちなみに、イタリアのバイクである「ベスパ」などのスクーターは、発売当時からスカートを履いた女性にも乗りやすい形状であることがウリのひとつとなっています。実際にスクーターは横からシートに座りやすい形状なので、現在でも女性や僧衣を着たお坊さんの移動手段として利用されていることもあるようですが、安全性の面ではオススメとはいえません。

 バイクの場合、服装は長袖長ズボンの着用が推奨されており、これは季節を問わず同様です。

 また、手袋の着用義務に加え、ハイカット以上の靴が推奨されています。つまり、長袖長ズボン、グローブとハイカット以上の靴を着用することが、バイクに乗るための最低限の基本装備。この最低限の状態から、季節や天候、自分のスタイルに応じた装備を用意していくことが、安全にバイクライフを楽しむためには重要です。

 特に、バイクの事故による損傷部位の多くは上半身を占めるため、ライダースジャケットを着用することがオススメ。スカートだけでなく、ひらひらした素材の服を着用してバイクを運転していると、走行風で服がバタつき、ライダーの体力を余分に消耗してしまいます。その点、ライダースジャケットはバタつきにくい素材やデザインに設計されているだけでなく、走行風を受け流す効果も期待できる仕様となっています。

 加えて、ライダースジャケットのなかには、各部位に衝撃を分散してくれるパッドが搭載されているものも販売されています。このパッドによって、万が一、転倒しても被害を最小限に食い止めることができるというわけです。

 また、膝や腰部分などにパッドが搭載されているデザインのライダースパンツも販売されています。内もも部分など、シートと摩擦がおきやすい部分が厚手に作られているなど、ライダースジャケットと同じように、安全かつ快適にバイクに乗るための工夫が施されている点も、オススメ理由のひとつ。

 最近では、女性の体型に合ったライダースジャケットやパンツなど、デザイン性の高いウェアも増えています。愛車に似合うウェアを揃えることで気分も上がり、ツーリングをより楽しむことができるでしょう。

※ ※ ※

 スカートを履いたままバイクに乗ることは、違反ではありません。しかし、安全面などの理由を踏まえると、バイクを運転するときは履かない方が良いといえます。

 バイクに乗る時の服装の基本は、肌を露出しないこと。シーンや季節、愛車に似合った服装をすることで、安全かつ快適にツーリングを楽しむことができるでしょう。

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