ホンダ EVに本腰
ホンダeの市販モデルが、ドイツで開催されているフランクフルト・モーターショーで初公開された。ホンダの都市型EVの登場である。
1回の充電で航続できる距離を220kmとしたのは、ヨーロッパの平均的な通勤距離がおよそ50kmであるから。他社の市販EVでは、BMW i3が310km、今回のフランクフルト・モーターショーで発表されたフォルクスワーゲンID.3が548kmとなっている。
競合車に比べて航続可能距離を短くした理由として、開発責任者の人見康平は、「長い航続可能距離を求めてバッテリーを大型化してしまえば、パッケージングとバランスの面で不利になってしまいます」と説明している。
それでは会場に展示されたホンダeの内装を見てみよう。
市販モデルに、日本語表示
インテリアの特徴は、車内の前面に5枚のスクリーンが設置されていること。
その中心に陣取る2枚の12.3インチ・タッチスクリーンは、インターネットを介したインフォテインメント・サービスを利用するときに使う。
展示車両のスクリーンの一部には「モード切替」「周囲を直接確認してください」という日本語の表示を確認できた。
デジタルミラー 小型車に
ホンダeは、一般的なクルマではサイドミラーが装着される位置に小型カメラを装備している。これは「デジタルミラー」と呼ばれるもので、カメラが撮影した映像を車内のモニターに映すシステムだ。
トヨタの高級車ブランド、レクサスが採用して話題になったが、コンパクトカーではホンダeが初搭載することとなった。
そしてダッシュボードの両脇に配置されているのが、前述のデジタルミラーの表示画面となる。
来年夏 欧州で納車開始
ダッシュボードはウッド調に仕上げられており、乗員がリビングルームで寛いでいるような気持ちになる空間を目指した。
また、自然な会話でクルマに指示することができる「ホンダ・パーソナル・アシスタント」を搭載。AIが乗員の声を認識するので、音声コマンドだけで操作を行える。「OK、ホンダ」という言葉で、アシスタントを起動する形式だ。
ホンダeはドイツ、イギリス、フランス、ノルウェーで既に先行予約を開始している。欧州市場における納車開始は、2020年初夏に始まる予定だ。
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