現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > かつてレースやラリーでよく耳にした「ホモロゲモデル」! そもそもホモロゲって何? 最近あまり聞かなくなった理由とは?

ここから本文です

かつてレースやラリーでよく耳にした「ホモロゲモデル」! そもそもホモロゲって何? 最近あまり聞かなくなった理由とは?

掲載 5
かつてレースやラリーでよく耳にした「ホモロゲモデル」! そもそもホモロゲって何? 最近あまり聞かなくなった理由とは?

 この記事をまとめると

■FIAの公認レースに出場するためには「ホモロゲーション」という型式認定が必要だった

レースで勝つためにBMWとメルセデスが生み出した2台! M3と190E エボの存在感がいま見てもスゴイ

■販売台数などの条件があることから、勝てるクルマが少なくなってしまい衰退した

■最近ではラリーの一部を除き、レース専用車をメインとしたレースが主流となっている

 昔よく耳にした「ホモロゲーション」とは

 ホモロゲーションとは、FIAの公認レースに出場するために必要な、自動車の型式認定のこと。

 市販車ベースのツーリングカーレースの場合、レギュレーションで改造可能な部分と改造不可な部分が決まっているので、メーカー側は「だったら限定車を販売して、その条件をクリアしてしまえばいい」と考えるわけだが、FIAもそうした抜け道を放置せず、一定期間内に生産された台数に条件を課すようルールを作った。それをクリアしたクルマが、いわゆるホモロゲーションモデル。

 たとえば、かつてWRCで一時代を築いたグループBは200台以上(12カ月)。レースでもラリーでも人気を博したグループAは5000台以上(12カ月)という条件だった。

 しかし、ベースのホモロゲーションモデルの改良・進化が過熱するに従い、勝てるクルマが限られ、参戦を見送るメーカーが増え、車種のバリエーションが減少……。

 そこで近年は、反対にベース車からの改造範囲を大幅に広げ、参加メーカー、車種を増やす方向に路線を変更したため、ホモロゲーションモデルの出番がなくなってきたというわけだ。

 いまではレース専用モデルから安価なマシンまで幅広く存在

 代表的なのが日本のスーパーGT(500クラス)。駆動方式(FR限定)もエンジン形式(2000cc、4気筒直噴ターボに統一)も、ベース車とは無関係に改造できるし、空力パーツも大幅な変更が許されているので、ホモロゲーションモデルは不要といっていい。

 一方、ラリーカーは未だにいくつか条件がある。四輪駆動ターボのRally2、二輪駆動のRally4・Rally5など主な車両は、ベース車両がシリーズ全体で2万5000台、直接のモデルは連続する12カ月間で2500台が生産されている4座席の量産車であることが条件になっている。

 その反面、トヨタのGRヤリスをはじめ、ヒョンデやフォードなどが参戦しているRally1は、ハイブリッドシステムを導入する代わりに、パイプフレームの使用も認められていて、ベース車両の最低生産台数も規定にはない(マニュファクチャラーの不足への対策)。

 レース界でも、コストを抑え、性能差を調整し、アマチュアやキャリアの少ないドライバーのための「GT3」というカテゴリーが設けられ、ヨーロッパ、アメリカ、アジアの各地でGT3を使ったレースが盛んに開催されるようになっていた。

 しかし、GT3のレースが隆盛になればなるほどマシンは高性能化していき、車両&参戦コストは高騰(GT3の車両価格は5000万円が目安だった)。ドライバーもプロ化が進んできてしまったために、GT3の下位カテゴリーとして、「GT4」を新設。GT4は市販車からの改造範囲をかなり絞り、車両価格をGT3車両より廉価に押さえ(3000万円前後)、メンテナンス費用やランニングコストを大幅に軽減。

 ベース車両の性能に差がある場合も、BoPによる性能均衡化が図られるため、どのメーカー、どの車種でも勝てるチャンスがある。自動車メーカーやその直系のワークスブランドが製造、販売するため、高い安全性も保証されているといった特徴がある。

 主なGT4マシンを挙げてみると、「メルセデスAMG GT4」、「ポルシェ718ケイマンGT4 クラブスポーツ」、「BMW M4 GT4」、「トヨタ GTスープラ GT4」、「ニッサンZ GT4」、「マクラーレン570S GT4」、「アウディR8 LMS GT4」などがあり、車種は意外に多彩。

 国内のスーパー耐久でも、FIA GT3 公認車両、及びGT3規格に準ずる車両が参戦できる「ST-Xクラス」と、GT4公認車両、及びGT4規格に準ずる車両が参戦できる「ST-Zクラス」が設けられ、GT4のST-Zクラスには、2023シーズンは6車種11台がエントリーしていた(GT3のST-Xクラスは、4車種7台)。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
【最新モデル試乗】すべてがグレードUP! 理想の選択肢、三菱アウトランダーPHEVの驚く完成度
カー・アンド・ドライバー
全長3m切り! ホンダの「本格オフロード車」がめちゃ楽しそう! 1リッターエンジン搭載で悪路性能スゴい! 米国で人気の「パイオニア」どんなモデル?
全長3m切り! ホンダの「本格オフロード車」がめちゃ楽しそう! 1リッターエンジン搭載で悪路性能スゴい! 米国で人気の「パイオニア」どんなモデル?
くるまのニュース
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
全長3.4m切り! ダイハツ「斬新軽トラ」がスゴい! “カクカク”デザイン×「超画期的なユニット」搭載! ファンキーだけど「まじめな発想」で披露された「新時代モデル」とは
くるまのニュース
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
態度を改めないと「免許返納です」傍若無人な“若者運転”が危険すぎる「5つの理由」って!? 事故を起こすのも当然! 未成熟な「ヤバすぎる運転」とは
くるまのニュース
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
27年ぶりにあの懐かしいスターレットが戻ってくる!? ヤリスより小さいリッターカーは2026年登場か!?
ベストカーWeb
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
BMW「S 1000 XR」【いま新車で買える! 冒険バイク図鑑】
webオートバイ
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
快適さと使いやすさの最適解! 日産NV200バネットがベースのキャンパー
月刊自家用車WEB
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
[大型ミニバン]頂上対決!? レクサス[LM]vsトヨタ[ヴェルファイア]約800万円の価格差はどこ?
ベストカーWeb
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
破格の約90万円!! ダイハツ・[コペン]は今こそ買い時でしょ!
ベストカーWeb
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
[BEV]計画着々と進行中!? トヨタが福岡県に[BEV]電池工場を新設
ベストカーWeb
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
アストンマーティン・ヴァルキリーのデビュー戦とふたりのドライバーが決定。IMSAはデイトナを欠場へ
AUTOSPORT web
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
モリゾウがトヨタを激励。豊田スタジアム新コースでの“人力パワー”に観客から拍手/WRC写真日記
AUTOSPORT web
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
「エニカ(Anyca)」サービス終了…カーシェアはどこへ向かうのか?
ベストカーWeb
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
オジエが豊田スタジアムステージの苦手意識を明かす「僕たちはいつも遅い」/ラリージャパン デイ1コメント
AUTOSPORT web
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
オヤジむせび泣き案件!! ホンダの[デートカー]が帰ってくるぞ!! 新型[プレリュード]は究極のハイブリッドスポーツだ!!!!!!!!!
ベストカーWeb
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
ラリージャパン2024が開幕。勝田貴元が新レイアウトのスタジアムステージで3番手発進/WRC日本
AUTOSPORT web
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
N-VANより安い200万円以下!? スズキ新型[エブリイ]は配達業を助ける!! 航続距離200kmのBEVに生まれ変わる
ベストカーWeb
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
実録・BYDの新型EV「シール」で1000キロ走破チャレンジ…RWDの走行距離はカタログ値の87.9%という好成績を達成しました!
Auto Messe Web

みんなのコメント

5件
  • ich********
    良き時代
    メーカーチューンドが破格で買えた。
    感謝しかない。
    自分の乗ってる車両ベースがレースに出るのは親近感が湧きました。
  • エガちゃんねらー
    インプ対ランエボの抗争はエゲつなかったな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村