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きっとロールス・ロイス「スペクター」を4ドアにしたら「i7 M70 xDrive」になる

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きっとロールス・ロイス「スペクター」を4ドアにしたら「i7 M70 xDrive」になる

小川フミオ氏によるBMW「i7 M70 xDrive」の試乗記は最終回を迎えた。今夏、ロールス・ロイス初の電気自動車である「スペクター」にも乗っている同氏は、この両車に共通点を見出したようだ。Vol.2はこちら

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BMWは電気自動車「i7 M70 xDrive」でライバルに挑戦状を叩きつける

じっさいに私は、「i5」と並行して、「i7 M70 xDrive」(以下・M70)をリスボンでドライブするチャンスに恵まれた。とてつもない加速力だ。

まっさきに連想したのは、映画「スターウォーズ」。ミレニアムファルコン号がワープ航法に移ったとき、周囲の星が一瞬で背景に退いてしまう描写があった。まさにあれ。

どこまで速度が上がるのか、といういきおいで制限速度まで加速していく。

かつて、1980年代から90年代にかけて、BMWをはじめ、ポルシェやメルセデスが、アウトバーンにおけるハイスピードドライビングを可能にする高性能マシンで競っていた時代を連想した。

結局、排ガスによる地球温暖化が社会問題化するにあたり、社会や環境に敏感なドイツのメーカー各社は、最高速度を250km/hに抑える協定を結んだ。

もちろん、「i7」の最高速も250km/hだけれど、再生可能エネルギーによる電気を使えば、化石燃料よりも環境負荷は低くなる、というのが、あちらの高性能車乗りのエクスキューズでもある。

もうひとつの見方をすると、世のBEV(バッテリー電気自動車)の多くは、電費をおもんばかって、最高速をもっと低く抑えるリミッターをかけている。M70はすごい自信ぶりではないか。

フランクフルトの五叉路のような、ドイツ・アウトバーンの速度無制限区間だったら、さらにすごかっただろう。250km/hで巡航できそうだ。リスボンでの試乗において、高性能ぶりの片鱗は充分に感じられた。

しかもたんに直線で速いだけでない。カーブだって、大小問わず、小気味よく、すいすいとこなしていく。

電子制御のアクティブサスペンションシステムと、後輪操舵システムも、小さなカーブでは車体の安定性に大きく寄与してくれているはずだ。

さらに、前方の路面状況に応じてダンピングを調節する「エグゼクティブドライブプロ」と、「アクティブロールコンフォート」と、そして強力な「Mスポーツブレーキブレーキシステム」までそなえる。

ロールス・ロイスと並ぶ快適さ

はたして、前席と後席どちらにいても、乗り心地はすばらしい。今回の7シリーズは、個人的にはロールス・ロイスに比肩するような、路面のショックをほぼ感じない、快適な乗り味をもっていると思う。

M70も、ロールス・ロイスが肝煎りで開発したBEVのクーペ、「スペクター」との共通点を感じさせるような気がした。重厚だが、走りはむしろ軽快という、すばらしいエンジニアリングを、どちらのモデルも強く感じさせる。

私が乗った車両は、ボタンを押すことでドアの開閉が可能なオートマチックドアや、「エグゼクティブラウンジシート」という脚のせのオットマンが使える快適志向の装備がそなわっていた。

31.3インチのモニターが天井から展開する「リアシート・エンタテイメントエクスペリエンス」や、その装備をはじめシートポジションなど多くの機能を操作できるiPhone型の「BMWタッチコマンド」など、後席に陣取って遠出をするひとのための装備は豊富。

上記の装備は日本で使ったことはあるけれど、今回は運転席と助手席ばかりで、後席空間を楽しむ時間がなかったのが残念。i7の真価は、遠出をしてこそよりよくわかるのかもしれない。

ドライブレンジは570kmと発表されているので、じっさいはその7割ぐらいだとしても、400km近くは無充電で走れることになる。そんな旅がしたくなるモデルである。

BMW i7 M70 xDrive

全長:5,390mm 全幅:1,950mm 全高:1,545mm ホイールベース:3,215mm 車両重量:2,760kg 乗車定員:5名 交流電力量消費率:212Wh/km(WLTCモード) 一充電走行距離:570km(WLTCモード) フロントモーター最高出力:190kW(258ps)/8,000rpm フロントモーター最大トルク:365Nm(37.2kgm)/0-5,000rpm リヤモーター最高出力:360kW(489ps)/13,000rpm リヤモーター最大トルク:650Nm(66.3kgm)/0-5,000rpm システムトータル最高出力:485kW(659ps) システムトータル最大トルク:1,015Nm(103.5kgm) バッテリー総電力量:105.7kWh モーター数:前1基、後1基 駆動方式:AWD(全輪駆動) フロントサスペンション:ダブルウィッシュボーン式エアスプリング リアサスペンション:マルチリンク式エアスプリング フロントブレーキ:ベンチレーテッドディスク リアブレーキ:ベンチレーテッドディスク タイヤサイズ:前255/40R21、後285/35R21 最小回転半径:5.8m 荷室容量:500L 車両本体価格:2,198万円

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