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普通に使うのにも「難儀」するほどのダメっぷり! それでも「ナゼか愛せる」絶版車4選

掲載 更新 46
普通に使うのにも「難儀」するほどのダメっぷり! それでも「ナゼか愛せる」絶版車4選

 レスポンスの高さやドライビングスキルを学べるといった良さも!

 クルマを選ぶポイントは広さや燃費に代表される実用性、クオリティや高級感、コストパフォーマンスなど多岐に渡るが、運転する楽しさをはじめとした趣味性もある。趣味性の高いものには「ダメなクルマもあるし速くもないけど、笑っちゃうくらい楽しい気分にさせてくれるクルマ」というのもある。今回は思い浮かぶ絶版車を挙げていこう。

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 1)ホンダ・ビート

 ホンダS660の大先輩となるビートはなにより人が2人乗ったら、ほかに運べるのはほんの申し訳程度にあるラゲッジスペースに置ける「フランスパン」くらいの大きさのものくらいだ。さらにビートは3連スロットルではあるが、660ccのNAエンジン、オープンカー、ミッドシップ(そのため熱の問題でラゲッジスペースにフランスパンは置けない)という三重苦により非力なうえに車重も軽くなく、速いわけがない。その代わり乗用域でもやむを得ずアクセルを深く踏める機会が多々あることや、3連スロットルによるアクセル操作に対するレスポンスの良さなど、250ccくらいのバイクのような楽しさを毎日でも味わえる。

 2)マツダ・ロードスター初代&2代目モデル

 初代と2代目のロードスターは2人乗りながらまずまずの広さがあるラゲッジスペースを備えるので、実用性はそれなりにあるが、音はうるさく、速さを考えたら当時の基準ですら燃費もよくはなかった。筆者は2代目モデルの前期型1.8 リッターに乗っていたことがあるが、その速さは全開で1速から忙しく3速までシフトアップしてもスピードメーターは高速の法定速度に達していなかったという具合だ。

 しかしビートほどではないにせよ、パワーのなさゆえのアクセル開度の深さや運転の先生のようにドライビングスキルを学べる点、無理のないシンプルなクルマだけにサーキットなどのスポーツ走行でも信頼性、耐久性が高く、壊れても直しやすいことは非常にありがたい。

 楽しさだけで言えば初代モデル初期の1.6リッターが車重の軽さに加えエンジンもシャープに回りベストだが、どれを買っても楽しめる点もロードスターの素晴らしさだ。

 輸入車のなかにはクルマを動かす楽しさが味わえるモデルも存在!

 3)ルノー・トゥインゴ(初代モデル)

 初代トゥインゴは内外装のデザインは魅力的だが、安いラテンの実用車だけに音はうるさく、クーラーの効きも強くはなく、エンジンも60馬力程度なので深夜の速い流れだとタクシーの加速に追いつくのも大変なくらい遅い。

 筆者は友人がくれた初代トゥインゴにしばらく乗っていたが、Hパターンのトランスミッション(MTとクラッチ操作だけクルマがやってくれるイージーがあるため)を状況を読んで駆使する楽しさや、「このクルマは俺が走らせてるんだ!」という楽しさにあふれていた。また和み系の内外装ながら、下り坂を含めた高速道路での安定感は「さすがヨーロッパ車」というレベルでクルマの芯がシッカリしていた。さらにフランス車らしくシートがいいのもあり、うるさい割に疲労は少なく、リヤシートもまずまず使える広さがあり、前後シートのフルフラットが可能なので車中泊も可能、リヤシートを格納すれば荷物もかなり積めると、実用性も高かった。

 気になる信頼性も、私の初代トゥインゴに関しては故障はなかったわけではないが、爆弾のように思われていることも多いイメージながら致命的なものはなかった。それ以上にルノー日産アライアンスのおかげで、パーツの入荷が古いクルマにも関わらず素早かったのにも驚かされた。

 このころ筆者は本当にお金がなかったけど、質素だけど運転して楽しく、雰囲気の明るいトゥインゴに乗っていたことで「精神的な豊かさ」というものを教えられた。

 4)フォルクスワーゲン空冷ビートル

 筆者はこのクルマにも頻繁に乗っていたことがある。排気量こそ、筆者が乗った経験のある2003年まで生産されたメキシコ製空冷ビートルは1.6リッターと小さくないものの、60馬力程度だったので遅くうるさく、快適装備はクーラー&ヒーターとオーディオのみだった。そのクーラー&ヒーターも、クーラーは効き以前に猛暑度合いが強烈になっている近年の日本の夏は、空冷エンジンのビートルにはクルマに厳しそうで涼しくなった夜くらいしか乗る気になれなかった。冬場も空冷エンジン車のヒーターはエンジンルーム内の熱気を車内に引き込む仕組みのため大して効かずと(燃料を燃やす燃焼式ヒーターを付けるという手はある)、気候のいい時期以外はあまり乗りたくないクルマである。

 その代わり空冷エンジンのため、音、振動、レスポンスがダイレクトで、普通に乗っているだけで刺激ビンビンだ。MTの操作もクラッチは低速トルクが太いため非常に扱いやすいのだが、シフトアップの際のアクセルの抜き方を慎重にしないとガクンと動きがあり、気を使わないとスムースに走るのは難しい。それだけにスムースにギヤチェンジできたときの喜びは格別で、まとめると普通に乗っているだけでクルマを動かす楽しさを堪能できる。

 また空冷ビートルは速さこそまったく違うが、空冷時代のポルシェに似たフィーリングがあるため、空冷時代のポルシェに乗りたい人の練習用にも面白く、もしかするとつなぎのつもりだった空冷ビートルの方にハマってしまうかもしれない。

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みんなのコメント

46件
  • ビート、ロードスターを実用車として買う人はいないでしょ?ビートルだって今となっては完全に趣味の車。それを「「難儀」するほどのダメっぷり!」とか言われてもねぇ。。。
  • >筆者は2代目モデルの前期型1.8 リッターに乗っていたことがあるが、その速さは全開で1速から忙しく3速までシフトアップしてもスピードメーターは高速の法定速度に達していなかった

    NB8Cユーザーだけど、この人の買ったロードスター壊れてます
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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