北米トヨタは11月15日、11代目となる新型カムリを発表した。一見するとマイナーチェンジかと思いきや、れっきとしたフルモデルチェンジだった。なんと、クラウンやプリウスと同じハンマーヘッド顔じゃないか! でもカムリはすでに2023年末に販売終了とトヨタが正式に発表しているのだった。今からでも遅くない、新型カムリの日本発売復活熱望!
文/ベストカーWeb編集部、写真/トヨタ
新型カムリ発表! クラウン顔のハンマーヘッドがいいじゃない! 悔しいゾ! 日本でなぜ売らない?
■11代目カムリが北米で発表
11代目カムリが世界初公開。手前がSE、XSE、奥がXLE。フロントマスクがクラウンセダンと瓜二つ
北米トヨタは11月15日、10代目となる新型カムリを発表した。カムリといえば、日本では2023年末に生産終了とトヨタから正式にアナウンスされたが、北米では21年連続ミディアムセダン販売NO.1の座を獲得するほどのベストラーセダンとなっている。
まずはエクステリアを見てほしい。最近のトヨタデザインの流儀、ハンマーヘッドデザインのフロントマスクを採用し、一見するとクラウンセダンと瓜二つ。
新型クラウンセダン。フロントグリルはカムリと違い縦グリル
フロントマスクは2種類あり、SEとXSEグレードはフロント開口部全体がハニカムグリル(左右の端が薄く見えるグラデーショングリル)となっており、XLEグレードは中央部が横桟とハニカム形状の組み合わせだ。クラウンセダンは縦グリルなので、差別化はできているが、むしろカムリの顔のほうがアグレッシブでカッコいい。
XSEグレードのリアスタイル。デュアルエキゾーストとトランクに小ぶりのリアスポイラーを装着
リア回りは、デュアルエキゾーストとディフューザー、トランクには小ぶりのスポイラーが装着されており、スポーティなセダンであることを主張。先代モデルのカムリもWSというスポーツグレードが設定され、ここまでやるのかと驚いたことがあったが、11代目カムリもその路線を継承したようだ。
SEグレードには標準の18インチマルチスポークブラック仕上げのアロイホイール、XSEには標準の19インチマルチスポークブラックおよびスモークグレー仕上げのアロイホイールが装着されており、デザイン的にもなかなか攻めている。
現行カムリの2024年モデル(北米仕様)
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■パワートレインは全車2.5Lのハイブリッド
最上級ラグジュアリーグレードのXLE。フロント開口部がハニカムではなく横桟グリルになっている
新型カムリは今回から全車ハイブリッドとなり、クラウンクロスオーバーに用意されているのと同じ、2.5L、4気筒エンジンと第5世代のTHSを組み合わせている。FFモデルは225ps、電子制御式オンデマンドAWDモデルは232psを発生。
電子オンデマンドAWD は、走行状況に応じて的確な前後トルク配分を行い、発進加速、ハンドリング、燃費、雪上などの滑りやすい路面での安定走行をサポート。
サスペンションは操安性と乗り心地を両立したセッティングで、スポーツグレードにはハンドリングがより楽しめるようスポーツチューニングサスペンションが装着されている。
■コクピットも一新し、クラウンシリーズと似たデザインに
12.3インチのデジタルメーターと12.3インチのディスプレイ。全体的なデザインはクラウンシリーズに似ている
コクピットもエアコンの吹き出し口の形状こそ違うものの、デジタルメーターと横長のディスプレイ、シフト回りなどのデザインはクラウンシリーズに似たデザインで、上質かつ洗練された印象。
LEおよびSEモデルには7インチのデジタルメーター、XLEおよびXSEグレードには12.3インチのフルデジタルメーターを装備。トヨタオーディオマルチメディアシステムは標準が8インチのタッチスクリーンディスプレイ、オプションで12.3インチも選べる。USB-タイプA、USB-タイプCポートがフロントに3つ、リアに2つ用意されている。
XSEのレザーシート。北米ではレッドレザーが特に人気のようだ
シートにも改良が加えられている。シートクッションの形状と密度を変更し、クッションの長さを長くし、ヘッドレストも柔らかくなり後方に移動され、シートと乗り心地が向上したという。
XLEおよびXSEグレードでは、3段階に調整できるフロントヒーターとベンチレーション付きシートを装備し、その快適性をさらに高めることができる。これらのハイエンドグレードでは、風切り音やハーシュネスを軽減する標準のフロントサイド音響合わせガラスのおかげで、より静かなキャビンを実現したという。う~ん、座ってみたい。
■なぜカムリを日本で売らない?
ショーファードリブンカーとしての使い道もあるFRのクラウンセダンとは違ってカムリはFFスポーティセダン
今回発表された11代目カムリは、2025年モデルとして2024年春から北米で販売開始となる。残念ながら前述したとおり、日本では販売予定なし。2023年4月に、トヨタが2023年末をもってカムリの生産および販売を終了しますと正式にアナウンスがあった。
カムリはFFのミディアムセダン、上にはFRのクラウンセダン、ほぼ同じサイズ感のセダンライクなFFのクラウンクロスオーバーがあるから、日本市場ではなかなか立ち位置が厳しいといえるが、この新型カムリ、販売終了を撤回して日本でも売ればいいのに……。
クラウンクロスオーバー
カムリとよく似ているクラウンセダンは足が組めるほど広く、「今度の役員専用車はアルファードかクラウンセダンか?」と悩みそうなほどショーファードリブンカー的なキャラだから、法人用ならともかく、ほぼ一人で運転するドライバーズカーとして考えているオヤジにとっては選択肢から外れそう。
かといってクラウンクロスオーバーでは保守的セダンオーナー層から見ると、チャレンジングし過ぎて後ずさりしてしまう人も少なくない気がしている。
派手なプレシャスレイやプレシャスブロンズとブラックの2トーンカラーが大々的に宣伝されたボディカラーも街中でよく見かけるのかと思っていたら、モノトーンの白か黒ばかりなので、やっぱりあの色は勇気いるんだろうなあ、イキ過ぎちゃうのはよくないのかもと感じた次第。
と、そんなところへクラウン顔のカムリが北米で発表ときたら、日本のイケオジたちが「欲しい!」となりそうな気がしている。新型カムリは昔のようなオーソドックスなオヤジセダンじゃないので、充分イケると思うのは担当だけでしょうか?
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みんなのコメント
日本で販売終了したのは、SUVやミニバンばかり売れるからだろ
売ってる時は欲しがらない癖に、新型が出たとたんなぜ日本で売らないとか
勝手過ぎるだろ。
かっこいいから欲しい人増えると思う
でも商売にならないんじゃしょうがないね