初代レンジローバー・オーナーも共感できる
ランドローバー・レンジローバーの弟的なモデルに当たるレンジローバー・スポーツは、これまでさほど注目されてこなかった。しかし、2022年にモデルチェンジしたL461型、3代目では状況が変化している。
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ランドローバーが提供するモデルは、近年どれも優れた評価を得ている。もし2代目も好調な販売を残せていれば、最新版は今以上に歓迎されていたことだろう。
レンジローバー・スポーツで注目すべき点が、現代のランドローバーを定義する役目を果たしたこと。つまり、レンジローバーに期待する洗練性や能力を、われわれにより身近な価格帯で提供するという、絶妙なポジショニングに据えられている。
スタイリングはシャープで、ドライバーズカーとして評価できるスポーティな走りを備えている。パッケージングも見事。英国価格は7万5000ポンド(約1207万円)からで、お手頃とは呼べないものの、同じ価格帯で同等水準にあるモデルはないといっていい。
1970年代のオリジナル・レンジローバーに親しんできたオーナーにとっても、共感できる内容にある。近年の同モデルは、高級志向を大幅に強めているためだ。
BMW傘下となった2001年、L322型の3代目レンジローバーは先代からボディサイズが拡大し、明確に上級側へシフトしていた。4代目、5代目へと、その傾向は一層強くなっている。より豊かで、より大きく。
価格を正当化する卓越したパッケージング
一方のレンジローバー・スポーツは、初代が備えていたオンロード性能とオフロード性能を融合させた、よりベーシックな立ち位置を維持している。サイズはひと回り小さく、スタイリングにはレンジローバーらしさが漂う。
運転の楽しさを備えることも、初代レンジローバーに通じる。ランドローバーのブランド像へも見事に合致していると思う。
3代目へモデルチェンジしたレンジローバー・スポーツには、弱点と呼べる部分が殆どない。先代は、インテリアの質感や車載装備でドイツ・ブランドの競合に1歩及ばなかったが、L461型は世界トップクラスへ飛躍した。
シャシーには後輪操舵システムとアクティブ・アンチロールバーが備わり、高効率なインジニウム・エンジンに加えて、プラグイン・ハイブリッドも選べるようになった。今後しばらくは、競争を優位に運べる内容といっていいだろう。
インフォテインメント・システムなど、車載技術も高水準。内装は高級感に溢れ、居心地は素晴らしい。
さらに特筆すべきが、走行時の洗練性。最新のMLAフレックス・アーキテクチャを採用したことで、リムジンのようにスムーズな走りを叶えている。乗り心地はしなやかで、車内は静か。ライバルとは一線を画している。
これらの事実を踏まえると、レンジローバー・スポーツが卓越したパッケージングにあることは疑いようがない。確かに、少々価格はお高めではある。だが、それを正当化する仕上がりにあることは明らかだ。
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みんなのコメント
そして試乗した感想で言えば、2代目の方がスポーツでした。
3代目はレンジローバーに近づいた感じ。
これに後輪操舵のセットオプションがつけば乗り心地は極上の部類でしょう。今でも相当イイ。
ただスポーツ感は薄まった。