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【試乗】新型トヨタ・ヤリスは「曲がり」がスゴイ! クルコンと後席は改善希望

掲載 更新 34
【試乗】新型トヨタ・ヤリスは「曲がり」がスゴイ! クルコンと後席は改善希望

 ガソリンモデルは力強い加速が素晴らしいが静粛性が今ひとつ

 トヨタ自動車の新型ヤリスにいよいよ一般道で試乗する機会を得た。昨年11月にプロトタイプモデルを袖ヶ浦フォレストレースウェイにてテストドライブさせてもらったが、その時のロードホールディングに優れたハンドリングの良さが生産モデルにきちんと再現されているのかが着目点だ。

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 まず1.5リッターのガソリン仕様を試す。外観はツートーンに飾られスポーティな雰囲気だ。室内はプラスティッキーな仕上がりでダッシュボード中央に配された8インチの大型液晶モニターがやや視界を遮っている。モニター自体の視認性はいいのだが斜め前方に死角が生じるので注意が必要だ。

 前列左右席にはシートヒーターが備えられ冬場の快適性を高めているのは嬉しい。

 シフトレバーはIパターンでP—R—N—D—Bと走行モードが配された物理レバーを採用。極めて一般的なシフトパターンにより、初めて乗る人でも戸惑うことなく操作できる。

 エンジンを始動すると3気筒らしいサウンドと振動を発する。このエンジンは新開発のダイナミックフォースエンジンで直噴の燃焼方式D-4を採用している。エンジン型式名はM15A-FXS型とされ、同じエンジンながら仕様の異なるハイブリッドシステムのエンジンとは差別化されているのだ。

 トランスミッションはダイレクトシフト-CVTで発進ギヤが組み込まれているのが特徴だ。

 走り始めると、この発進ギヤにより力強く加速していける。登り坂の発進でもパワー不足を感じないし、急加速が必要な場面でも強力にパワーを引き出してくれる。高速道路での合流などをアクセル全開で加速すれば50~60km/hでCVTに引継がれ車速を増していける。ダイナミックフォースエンジンは6000rpm以上の高回転域でもトルクの落ち込みが少なくパワフルでパンチがあった。

 残念なのはエンジン音やロードノイズの遮音性が低く加速場面では総じてノイジーであったことだ。一定速度のクルージングではノイズが収まるので加速時とのギャップが気になるのだった。

 ハンドリングは秀逸だった。ロードホールディングの良さは袖ヶ浦サーキットで感じたままで、路面のアンジュレーションにもしなやかに追従し乗り心地も良い。ライントレース性も正確。車重が軽くアジリティにも優れている。ステアリング系の剛性が高く操舵フィールも好印象だ。

 サイドブレーキにレバー方式を採用しているのでサイドブレーキターンは行える(普通の人は試さないだろうが)一方、全車速追従のクルーズコントロールは備えられない。欧州仕様は電子制御パーキングブレーキを採用しているモデルがあるというので今後追加される可能性もないとは言えまい。

 HVとガソリンの走りは総合的に差がなし! 燃費はHVが圧倒

 次にハイブリッドモデルに乗り換える。インパネなど室内の様子はガソリンモデルと差別なく、メーター内表示のハイブリッドモニターが設定されていることでハイブリッドを認識できる。またセンターコンソールのEV走行モードのスイッチがありバッテリー残量が十分であればEVとして走り始めることができる。

 さすがにハイブリッド車はガソリンモデルに比べ圧倒的に静かだ。エンジンが始動するモードでも静かさが保たれ、遮音のレベルが相当高く設定されていることがわかった。

 フル加速シーンではモーター+エンジンの混合パワーで走り出しこそ力強いが、速度が高まってもトルク感に変化がなく一定の加速フィールを維持している。このあたりはガソリンモデルのほうがエンジン回転の上昇に呼応して力強さが増し速さを感じさせてくれた。

 システム出力合計としてはハイブリッドモデルのほうが圧倒的に高いはずだが、約90kgの車両重量増と発進ギヤのアリナシにより加速動力性能はほぼ一緒に揃っているといえる。

 ハイブリッド車もまたIパターンの物理方式シフトレバーが採用され、ガソリン車と統一された。これで誤操作が防げ、初めて乗る人もハイブリッドであることを意識せずに走りだせるようになった。

 試乗車はガソリン車に比べて1インチアップの16インチタイヤを装着していてコーナリンググリップは高まっているはずだが、車重増加分で相殺され旋回限界もガソリン車と揃っている。

 今回の試乗モードではハイブリッド車の燃費が圧倒的に優れていた。価格の差は約40~50万円もあり、どちらを選択するかは悩ましところだ。

 ヤリスの問題点は後席にあり、ホンダ・フィットや日産ノートが十分な後席スペースを確保しているのに対し、ヤリスはマツダ2同様に足もとが狭い。これを改善するにはホイールベースを伸ばすしかなく、前モデルの中国向けにあったL(ロングホイールベース)モデルを追加するしかないが、それは中国市場でしか実現しないだろう。

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みんなのコメント

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  • 後席居住性を問題視しているが、そこはもともと割り切った設計のはずで、むしろフィット、ノートと比較する方が間違い。それに、トヨタとしてはスペースユーティリティを望む向きにはシエンタに勧め替えできるし、次期アクアもおそらく後席居住性を改善して出してくるだろうからそれを選べばいい。
  • やはりクルマというのは、プラットフォームをきっちり作ればあらゆるものが良くなる好例だと今回のヤリスを見て思う。もっとも、先代までのヴィッツがあまりにも手抜きすぎたともいえるのだが。
    今回、安全装備も多く搭載し、装備品も多くなったにもかかわらず、車重がHVモデルを除いてほぼ1トン以内に収まったのも見逃せないポイントである。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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