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ベントレーCEO、EV開発を明言 「顧客の期待に応えられるのは2025年頃」

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ベントレーCEO、EV開発を明言 「顧客の期待に応えられるのは2025年頃」

もくじ

ー 純粋なEVなら顧客の好感度は30%増
ー 現状では難問を解くことが不可能
ー 800Vの超急速充電に期待

ベントレーCEO 「EVの普及には、さらなる補助金を」 英政府に進言

純粋なEVなら顧客の好感度は30%増

ベントレーは電気自動車の開発を「急いでいる」という。

しかしこのテクノロジーは2025年にならないと顧客の期待には応えられないだろうと、同社のエイドリアン・ホールマークCEOは語る。

グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードで話を聞いた際、ホールマークは顧客調査のデータを挙げ、ベントレーのオーナーや購入の意思がある顧客は、他の超高級ブランドの顧客より30%以上も多く、EVを求めていることを示した。

さらにコンセプトカーから顧客の声を集めたデータによると、そのクルマが純粋なEVであれば好感度は30%高まるという。

「確かに、わたしは電動ベントレーの開発を急いでいます」とホールマーク。

「最前線にいることが求められるブランドとして、EVに対する顧客からの絶対的な要求があることは明らかです。そこには新たにターゲットとなるEVを求める顧客のグループも含まれます」

「排ガス規制に従うためというだけでなく、それをお客様が求めているのです」

現状では難問を解くことが不可能

「しかし、問題はわれわれの価値に見合うEVを作れるかということです。現状では不可能と言わざるを得ません。解決しなければならない難問はたくさんあります」

「十分なバッテリーのエネルギー密度、それを効率的に制御するバッテリー・コントロール・モジュール、空力や転がり抵抗など様々なパラメーターができるだけ効率的なクルマを作ること」

「現在の技術では、片側のライトしか点灯できないバッテリーを購入するようなものです。適切なサイズで、航続距離も妥協しないバッテリーが、ベントレーには求められます」

「十分な距離を走行可能で、しかも重すぎないバッテリー。現状ではこの方程式を解くことができません」

「われわれは様々な角度からこの問題と格闘しています。それはわたしの信念でもあります。今のところ、知らされている試算の結果は明らかにゴールではありません」

「お客様の期待に応えられる航続距離と高性能を持つクルマを作ることができるようになるのは、2025年頃でしょう」

800Vの超急速充電に期待

ホールマークによれば、現実的な使い方で最低でも560kmの航続距離が電動ベントレーには必要だという。これは現在の内燃エンジン搭載車の燃料タンクで走れる距離とほぼ同じ性能だ。

この航続距離の問題を劇的に改善すると期待されている全固体電池は、実用化まであと少なくとも5年から10年は掛かるだろうとホールマークは慎重な見方を示した。

「全固体電池を搭載する試作車が2~3年後に作られるとしても、最初の製品はおそらく内燃エンジンの20倍くらいコストが掛かるでしょう。莫大なコストになるはずです」と彼は語った。

ベントレーの顧客にEVを購入したいと思わせるためには、充電施設のインフラも改善する必要があるとホールマークは述べ、VWグループが他の自動車メーカーなど複数の企業と共に出資しているイオニティの充電ステーション・ネットワークの重要性を強調した。

イオニティが欧州で展開している充電ステーションの数は、今年中にテスラのスーパーチャージャー・ネットワークに並ぶと見られている。

「実際に鍵となるのは800Vのバッテリー・システムでしょう。20分の充電で500kmの距離を走れるようになれば、状況は一変するはずです」と、彼は語った。

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