人気すぎて納期も2年以上! 光岡バディの魅力の秘密とは?
富山県に本社のある光岡自動車が2020年11月26日に発表したSUVとなる“バディ”。その後先行予約受注を受け付けていたが、2021年6月24日発売となった。今回はそのバディに試乗することができたので、紹介していくことにする。
バディはトヨタ RAV4をベースに、顔つきは1973年から1991年の間ラインアップされた、GM(ゼネラルモーターズ)のシボレーK5ブレイザーのような顔つきを採用するなど、そのエクステリアは古き良きアメリカンSUVを彷彿とさせるものとなっている。そして、このバディは光岡自動車の公式ウェブサイトを見ると、2021年7月1日申し込み分については、2023年6月から9月までの生産枠となっていることを告知している。納期はじつに2年、トヨタ ヤリスクロスの納期遅延が半年というのが吹っ飛ぶほどとなっている。
当初の生産計画から大幅に生産枠を増やしたとのことだが、それでも長期の納期遅延なのは、もちろん手作業で行われるので、絶対的生産能力の問題もあるが、それにも増して人気の高いことを物語っている。
乗り心地もアメ車を思わせるような雰囲気抜群な1台!
試乗したのは、ボディカラーがグローブワンホワイトパールとなる、2リッターガソリンエンジンを搭載するFFの20STというグレード。シボレー ブレイザーを思わせるフロントフェイスは存在感も抜群で、とにかく街なかでは目を引く存在となっている。いまはすっかり見なくなったアイアンバンパーを装着したり、リヤコンビランプにキャデラックのものを採用するなど、その細かい所まで行き届いている”演出”をみると、見てくれだけの単なるパイクカー的ノリのモデルとは一線を画していることが伝わってくる。
運転席に乗り込むとインパネまわりはRAV4そのものなのだが、シートは古き良き時代のアメリカ車のような、やや”プカプカ”したソフトな感じになっていることに気分が盛り上がってきた。
エンジンを始動させ、さっそく試乗を始める。走り始めると、試乗車にはオプション設定されている、BFグッドリッチ製となるオールテレーンタイヤ(サイズは225/65R16)を履いていることもあり、タイヤがひろうロードノイズもじつに心地良いものとなっていた。
ベースとなるRAV4に比べ60kgほど重くなっているのだが、その重量増となった分が走りに良い意味で”重み”のようなものを与え、V8エンジンを搭載するアメリカンSUVを運転しているような気分になった。細かい計算されたような数々のアメリカンSUVらしい演出が散りばめられたバディのクルマ作りをみると、かなり当時のアメリカンSUVに精通している人が開発に携わっているのではないかと勘ぐってしまった。
当時のアメリカンSUVのように、あまり速度を出すこともなく、少々ダラダラとノンビリ走りたい。そういう気分にさせるところをみると、納期2年でもオーダーが入り続ける人気になっているのも当然だなと感じた。
いまでも、アメリカンブランドでは、自社のピックアップトラックのシャシーベースでのSUVをラインアップしているが、軽量素材を採用したシャシーなど、最近はアメリカ車らしからぬ(筆者のあくまで私見)”ハイテク”ぶりが目立っている。時代を反映しているといえばそれまでだが、広大な国土を持つアメリカならではの適度に”ユルユル”な作りであった、当時のアメリカンSUVは良かったなあと振り返りながらバディの試乗を終えた。
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みんなのコメント
こんなの乗ってたら間違いなくバカにされて笑われる。
納車2年待ち?バカ売れ?
生産台数が極端に少ないだけの事ですから!