■移動式オービスの市場に日本無線が参入
移動式オービスは小型で簡単に移動できるタイプの速度違反自動取締装置です。神出鬼没で、今日もどこかの通学路や幹線道路などで運用されています。
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今回、そんな移動式オービスの「最新モデルでは?」と思われる情報と画像を「keita shimizuさん」から提供いただいたので紹介します。
新型の移動式オービスを開発・製造したのは日本無線(JRC)です。日本無線は速度取締り(通称、ネズミ捕り)の定置式の装置を作ってきました。
ネズミ捕りは、速度違反のクルマの速度を光電管やレーダーを使って計測し、少し先で「止まれ」の旗を持った警察官に誘導され、その場で違反切符処理を行います。
それに対しオービスは、後日違反者を呼び出す方式なので、クルマのナンバーや運転手を撮影する機能、撮影や違反を認識させるためのストロボ、データを記録する機材も必要になります。
2017年4月に初登場した三脚にセットするタイプの移動式オービス(正式名称、可搬式オービス)は、東京航空計器(TKK)の製品と、スウェーデンのSensys Gatso Group社(SGG)の製品が全国で運用中です。
埼玉県や岐阜県のように両社の製品を使う県警もありますが、基本的にはどちらかに絞って導入しています。比率は、7~8割が東京航空計器製を運用しているイメージです。
東京航空計器の移動式オービスは、白い縦長の直方体で、レーザーにより速度を計測します。センシスの移動式オービスは、黒いかまぼこ型のストロボと本体を別々の三脚にセットし、レーダーにより速度を計測します。
そんな2社が競い合っている移動式オービスの市場に参入してくる日本無線の機器は、本体が白い横型です。特徴は本体の下側に外付けでレーダーアンテナが付いていること。オービスといえば、カメラ・ストロボ・計測機の3パーツの組み合わせのイメージがありましたが、日本無線のオービスは、小さな窓が5か所確認できます。一番大きな窓はストロボで、次に大きなのはカメラだと思いますが、あとの小さな3つは計測用のセンサーでしょうか。詳細は鮮明な写真か資料が入手できるまでお待ちください。
■レーザー&レーダー探知器は新型に反応するのか?
keita shimizuさんが目撃した場所は、長野県長野市青木島町の国道19号長野南バイパスです。このバイパスは片側2車線で歩道もかなり広く、オービス設置時も通行人の支障になることはなく、交通量が適度にある道です。目撃日時は8月31日14時過ぎです。仕事の現場に向かう途中で目新しい取締りを対向車線側に見つけ、Uターンをしてドライブレコーダーで撮影したそうです。
近くにいた人たちは警察官ではなく、服装からメーカーの関係者と思われます。メーカーの人は本体横に1名と、10mくらい後方に3名いました。本体横の人は機器を操作し、後方の3名は長机でノートパソコンを開き、データをチェックしているような感じでした。
設置場所の手前には、「機器調整中」と書かれた看板が2か所に設置されていました。この場所の近く(クルマで5分弱くらい)に日本無線の拠点があります。会社の敷地は広大で、工場や開発拠点が集積され、ちょっとした工業団地のようです。敷地内には道路も通っているので、そこでも試験運用はできそうですが、納入間近ということもあり、2台のクルマが並走してくる場合などを、実際の環境下でテストする必要があったのかもしれません。
ちなみに東京航空計器のテスト場所は、東京都八王子市南大沢の都道158号(南多摩尾根幹線道路)です。2022年3月に半固定式オービスの試験運用の様子が「取り締まり情報ワニ@一都三県取締りさん」により撮影されています。
やはりこちらも近くに東京航空計器の社屋があります。日本無線も東京航空計器も公道を使って機器のテストを行っているので「道路使用許可を取っているのか?」などの意見も目にしますが、どちらの会社も警察とはツーカーの関係なので心配は不要と思われます。
日本無線初の移動式オービスについては以前、交通ジャーナリストの今井亮一氏のウェブ記事を見て知っていましたが、そこには新潟県警へ納入されるとも書かれていました。
気になるのが「レーザー&レーダー探知器が反応するのか?」ということです。私も半年前に新しい探知機を4万円くらいで取り付けたのですが、もし日本無線のオービスが反応しないのであれば悲しいです。最近北海道に、日本無線製のレーダー計測機を屋根に載せた新型のレーダーパトカーが導入されたようですが、こちらもまだ情報が少なく探知機レビュー動画も見つかりませんでした。
最新の探知機は、レーザータイプのオービスはかなり手前から案内してくれますが、センシスのオービスにはあまり反応しないという情報も出ています。日本無線のオービスもセンシスと同じくレーダー式なので微妙な感じですが、仮に探知できない場合は探知機メーカーさんががんばって対応機種を開発してくれると信じたいです。
このように機器は日々進化し、また白バイや覆面パトカーなど様々な方法でも交通取締りは行われています。どんなに注意しながら運転していても、多くのドライバーは何らかの交通違反の経験があると思います。絶対に違反をしたくない場合は、交通ルールを守るという原点に徹する以外ないのかもしれません。
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みんなのコメント
それより住宅街、通学路とかでの取り締まりを強化だろ
抜道通行増