■木目調装飾の発祥はアメリカ
1970~80年代に流行した、ボディサイドが木目調になっていたクルマ。その発信元はどこで、なぜ木目調が採用され、そしてなぜ廃れてしまったのでしょうか。最近再注目されている理由も探ります。
【画像】超カッコイイ! 「”ウッドパネル”採用のクルマ」を画像で見る(47枚)
「ボディサイドが木目調になっていた日本車」と聞いて、日産「サニー(4代目・5代目)カリフォルニア」や同「ブルーバード(7代目)ワゴン」「スカイライン(5代目)ワゴン」「セドリック/グロリアワゴン」、「シビック(2代目)カントリー」三菱「ギャラン(2代目)エステートバン」などのステーションワゴン・バンが思い浮かぶのではないでしょうか。
いずれも1970~80年代にかけて登場したクルマで、木目調装飾は標準装備・もしくはオプションとされていました。
これらの装飾は本当のウッドパネルではなく、木目調のフィルムを貼っていましたが、それでもフロントフェンダーからドア、リアフェンダーまで木目調というインパクトは強烈で、どことなくアメリカ車的なイメージも発散していました。
そんな木目調装飾が施された日本車がアメリカ車っぽい雰囲気となったのには理由があります。というのもブームの発信源が、アメリカのステーションワゴンだったからです。
クルマは馬車から発展した乗り物のため、黎明期のクルマでは、馬車製作でノウハウがあり、容易に材料が入手でき加工が簡単な木材でボディの各部が作られていました。それは、1910年代に出現したステーションワゴンでも同じでした。
しかし次第にクルマの生産台数が増え、生産技術も向上すると、大量生産が可能な金属製ボディに移行。1930年代頃にはクルマのオール・スチール(全鋼製)化が大きく進展しました。
セダンをベースに開発されたステーションワゴンでは、箱型化されたボディ後半をあえて木製のままにするクルマが数多く残りました。
ステーションワゴンが元来クルマや鉄道が発達する前の「駅馬車」の進化版ということもあり、木製製品への郷愁や、根付いていたカントリーな生活様式が「ウッディ(木製)・ワゴン」の需要を支えました。
また一方で、手作りのため製作に手間がかかるウッディ・ワゴンは必然的に高額商品になったため、富裕層が購入するステータスアイテムとして人気が高まっていきました。
第二次世界大戦を生き延びて生産されたアメリカのウッディ・ワゴンでしたが、1946年にジープ「ステーションワゴン」の登場を皮切りに、オール・スチールボディが普及しはじめ、1950年代半ばにはその姿を消しました。
しかしウッディ・ワゴンと入れ替わるように、ボディ側面に木目調のフィルムを貼ったステーションワゴンが次々と出現。木目調装飾はアメリカのユーザーのノスタルジーを惹きつけて人気を博し、のちにSUVにも波及していきました。
この流れは1970年代に日本に上陸。「アメリカナイゼーション」と呼ばれた社会や文化面の「アメリカ化」の影響もあり、サーファーやアウトドア愛好家などを中心に木目調のクルマが流行していきました。
後にアメリカでは、1990年頃まで、サイズの大小に関わらずステーションワゴン・SUVに木目調装飾は広く展開され、アメリカ車の象徴ともいえる存在となりました。
興味深いのは、木目調装飾が施されたバージョンは「上級モデル」の証だったことでした。ウッディ・ワゴン時代からの伝統が起因しているのはいうまでもありません。
そんなウッディ・ワゴンも時代の波には勝てず、アメリカでは1990年代以降「古い」ものというイメージがつき、次第に各メーカーのラインナップから消滅してしまいました。
一方1990年代の日本では、前述の日産「セドリック/グロリアバン」や「ラシーン」に木目調装飾が残り、ビュイック「リーガル(本国名センチュリー)ワゴン」も人気を博しました。
しかし、日本でもその後流行は廃れ、木目調装飾を持ったクルマは登場しなくなってしまいました。
ところが近年、カスタムカーの世界では、ヴィンテージ感とぬくもり感を出せる木目調が注目を集めており、様々なメーカーからSUVを飾るウッドストライプやデカールが販売されています。
2022年には、米国日産が電気自動車「アリア」をベースにした「アリア サーフワゴンコンセプト」を発表しており、レトロブームも手伝い、今後は自動車メーカーからも外観に木目調装飾を復活したクルマが出現するかもしれません。
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