受注状況は一カ月で約45,000台と人気が殺到!
トヨタは2020年6月17日(水)に新型ハリアーを発表、発売を開始した。ハリアーは高級感のある都市型SUVとして1997年に初代が誕生。クロスオーバーSUVというこれまでになかったジャンルを開拓し、後に各メーカーから多くのライバル車が登場した。なお今回のフルモデルチェンジで4代目となる。
登場するや否や大人気! 「売れすぎ」トヨタ新型ハリアーの数少ない「死角」とは
注目の新型ハリアーとは?
新型ハリアーは直列4気筒2リッターのガソリンエンジン車と、2.5リッターのハイブリット車を用意し、それぞれに5つのグレードをラインアップする。すべてのモデルでFFまたは4WDの選択が可能だ。なお3代目の2017年6月の改良より採用されていたターボモデルは廃止となった。また従来の「新MCプラットフォーム」から、既存の現行型RAV4と共通の「GA-Kプラットフォーム」に刷新。初代から3代目までは車名の由来でもあるタカ科の鳥、「チュウヒ」がデザインされたエンブレムがハリアーの象徴であったが、新型よりトヨタのエンブレムに変更された。安全システムについても、歩行者(昼間・夜間)や自転車運転者(昼間)を新たに検知対象に加えた、第二世代の「Toyota Safety Sense(トヨタ・セーフティ・センス)」を装備。さらに前方カメラとデジタルインナーミラー用後方カメラが捉えた走行中の映像をSDメモリーカードに録画する、「前後方録画機能」をトヨタ車で初めて搭載した(最廉価グレード「S」にオプションで用意、その他グレードに標準装備)。
人気の理由1)内外装の上質さ
トヨタによると、発売から1カ月が経った2020年7月16日(木)時点での受注状況は、約45,000台にも及ぶという。コロナ禍にも関わらず、好調な滑り出しだ。人気の理由としてはまず、内外装の上質さが挙げられる。外観はグリルからヘッドランプへと流れるようなデザインや、低く伸びやかなフード、また絞り込まれたボディが洗練された印象だ。流麗なクーペフォルムはライバル車と比較しても、このクルマのアイデンティティといえるだろう。また二重のL字型に発光するデイライト、「シグネチャーランプ」もまた新型ハリアーを特徴づける(最廉価グレード「S」には非採用)。内装には触り心地にこだわったレザー調の素材やウッド調加飾、パイピング加飾を随所に配する。内装色はシックなブラウン、グレー、ブラックの3色から選択が可能だ。さらにグレード「G」、「Z」には本革シートなどを装備する「“Leather Package”(レザー・パッケージ)」を用意。高級感に溢れ、落ち着いた室内空間を実現している。
人気の理由2)先進的な装備
先進的な装備を取り入れているのも、人気の理由のひとつだろう。新型ハリアーにはトヨタ車で初となる、調光ガラスを用いた「調光パノラマルーフ」を採用(最上級グレード「Z」のオプションとして用意)。電動シェードの開け閉めに加えて調光機能を備え、シェードが開いている状態での調光、透過を瞬時に切り替えることができる。調光時には障子越しのような柔らかい光が差し込む、上質な空間を演出。音声認識操作にも対応しているというから驚きだ(T-Connectスタンダード契約が必要)。さらにインパネ中央には、12.3インチの大画面ディスプレイが備わる(最上級グレード「Z」に標準装備、その他グレードにオプションで用意)。SDナビゲーションシステム、オーディオ、ビジュアル機能、スマホ連携機能、ETC2.0ユニットなどを搭載し、横長の画面を2分割してナビなどと操作用画面を同時に表示することも可能だ。さらにトヨタのつながるサービス「T-Connect」も利用することができる。
人気の理由3)コネクテッドサービスの充実
コネクテッドサービスの充実も嬉しいポイント。スマートフォンの機能を連携させることが可能で、スマホアプリのナビや電話、メッセージ、音楽などを運転しながら使用できる。また「オペレーターサービス」も年間3,630円、または月330円(税込)で利用することが可能だ。希望に添った場所や夜間・休日診療を行う医療機関などを案内した後、オペレーターが目的地をナビに送信。またロードアシストや保険会社への取り次ぎも担ってくれる。さらに年間6,050円、または月550円(税込)の「オペレーターサービスPlus」では、ホテルやレストラン、国内航空券、レンタカーの予約も依頼することが可能だ。さらに年間2,420円、または月220円(税込)の「マイカーサーチPlus」ではドアのこじ開けなどによりオートアラームが作動したときや、クルマに異常があった際のメールや電話での通知、車両位置の追跡、また利用者の要請により現場に警備員を派遣するなど、ワンランク上の安心が提供される。
新型ハリアーの価格表
新型ハリアー各グレードの価格は以下の通り(全て税込)。 ガソリンモデル 「S」:FF 299万円、4WD 319万円 「G」:FF 341万円、4WD 361万円 「G“Leather Package”」:FF 371万円、4WD 391万円 「Z」:FF 393万円、4WD 413万円 「Z“Leather Package”」:FF 423万円、4WD 443万円
ハイブリッドモデル 「S」:FF 358万円、4WD 380万円 「G」:FF 400万円、4WD 422万円 「G“Leather Package”」:FF 430万円、4WD 452万円 「Z」:FF 452万円、4WD 474万円 「Z“Leather Package”」:FF 482万円、4WD 504万円
グレード選びのポイント1)燃費
グレードを選ぶにあたって、まずチェックしておきたいのが燃費である。ガソリンモデルのFFはWLTCモード総合で15.4km/L、市街地モードで11.3 km/L、郊外モードで15.7km/L、高速道路モードで18.0 km/L。4WDはWLTCモード総合で14.7km/L、市街地モードで11.0 km/L郊外モードで14.9km/L、高速道路モードで17.1 km/Lだ。一方のハイブリッドモデルのFFはWLTCモード総合で22.3km/L、市街地モードで19.5km/L、郊外モードで25.1km/L、高速道路モードで22.1 km/L。対して4WDはWLTCモード総合で21.6km/L、市街地モードで18.9km/L、郊外モードで24.2km/L、高速道路モードで21.4 km/Lとなっている。
グレード選びのポイント2)エクステリア
またエクステリアについても、グレードによって違いが見られる。「S」は225/65R17のタイヤにシルバー塗装のアルミホイールの組み合わせ。「G」は225/60R18のタイヤに切削後期+ダークグレーメタリック塗装のアルミホイール、「Z」は225/55R19のタイヤに高輝度シルバー塗装のアルミホイールとなっている。フロントバンパーメッキガーニッシュは「S」がアッパーのみなのに対して「G」と「Z」はアッパー・ロアに装着。リヤメッキガーニッシュは「S」以外のグレードに装着される。またアウトサイドドアハンドルは「S」がボディと同色なのに対し、「G」と「Z」はメッキとなっている。「調光パノラマルーフ」は先述の通り、「Z」のみにオプションとして用意される。
グレード選びのポイント3)“Leather Package”
「G」と「Z」に用意されている「“Leather Package”」の特別装備にも注目したい。シート表皮には本革を採用。運転席は8ウェイパワーシート(前後スライド+リクライニングシート上下+チルトアジャスター)だ。他のグレードは6ウェイマニュアルシートとなるうえに、チルトアジャスターは装備されない。助手席についても、他のグレードが4ウェイマニュアルシートなのに対し、4ウェイパワーシートを採用する。さらにステアリング・シートのポジションメモリー、運転席オートスライドアウェイ、快適温熱シート+シートベンチレーション(運転席・助手席)を特別装備する他、電動ランバーサポートが4ウェイとなる(「G」、「Z」は2ウェイ、「S」は未装備)。
つけておきたいアクセサリー
トヨタのワークスチューニング「MODELLISTA(モデリスタ)」と「GR」が、フロントスポイラーやサイドスカートリヤスカート、リヤバンパースポイラー、バックドアスポイラーなどエアロパーツを多数ラインアップ。空気抵抗を減らして走りを向上させたい人や、よりスポーティに仕上げたい人におすすめだ。いくつかのエアロパーツセットも用意されている。また注目したいのが、「GRディスチャージテープ」。GRロゴ入りのアルミテープで、ボディ4箇所に貼ることで帯電を取り除き、車両本来の性能を引き出すのだという。大きいサイズが11,000円、小さいサイズが5,500円(税込)で買えるため、試してみるのもいいだろう。室内をより快適にするオプションも存在。2020年9月発売予定の「電源BOX」はアクセサリーソケットを利用して、2.4A出力のUSBポート2口と電源ソケット1口に増設できる。また運転席側、助手席側のエアコンの送風口に取り付ける「エアコンドリンクホルダー」、運転席側のドアポケットに収まる「サイドBOXゴミ箱」、カップホルダー上部に収まる「センターコンソールトレイ」は2020年8月より発売予定だ。また荷室の使用頻度が多い人には開閉と連動して光る「ラゲージLED」や、エンブレム付きの「GRラゲージマット」もおすすめ。ラゲージボードが木目調となる「ラゲージウッドデッキ」は荷室を華やかにするだけでなく、汚れが拭きやすくなる機能性も持ち合わせている。
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