アウディはe-tronシリーズ第3弾となるQ4 e-tronを2022年1月に発表したが、デリバリーの遅れもあり、ようやく試乗することができた。
試乗車のアウディ Q4 40 e-tron S lineQ4 e-tronのサイズは全長4590mm、全幅1865mm、全高1615mm、ホイールベース2765mmで、C+セグメントのコンパクトSUVとしている。Q4 e-tronにはスポーツバックも同時に発売されているが、今回試乗したのは標準スタイルでグレード構成は標準モデル、アドバンスド、Sラインの3タイプ、試乗車はSラインだった。
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ボディカラーはナバーラブルーM(オプション設定)Q4 e-tronは価格帯が600万円~700万円台で、アウディのBEV版の基幹モデルに位置付けられている。プラットフォームはフォルクスワーゲンのEVプラットフォームであるMEBを使用し、Q5より少し小さいサイズとして、日常ユースに適したオールラウンダーという位置付けでもある。
MEBはフォルクスワーゲンのID.4と共有するプラットフォームで、製造も同じツヴィッカウ工場で生産されている。ディサイズも似たサイズでしかも日常ユースをメインに捉えている同様の位置付けからも、ID.4のアウディ版だ。
全長4590mm、全幅1865mm、全高1615mm、ホイールベース2765mmサイドビューを見るとショートオーバーハングでロングホイールベースのスタイルがよくわかり、BEVの特徴がよく出ている。そのディメンションから室内は広くキャビン内はQ5を上回る広さで、センタートンネルの膨らみもなく、前後シートの足元はゆったりとした広さになっている。
インテリアではセンタークラスターがドライバー方向にオフセットされたドライバーオリエンテッドなデザインで、専用デザインのバイ・ワイヤーシフトの操作レバーがセンターコンソールにある。
メーターには10.25インチのアウディバーチャルコックピットを装備し、地図やさまざまなデータを表示。左側のメーターでは必要とされる電力をパーセンテージで表示している。文字情報が多いので、走行中に全てを見極めるのは難しいほど情報量は多い。
インテリアカラーはブラック(ロックグレーステッチ)ダッシュボードセンターには11.6インチのMMIタッチディスプレイを装備しているが、室内空調など触る頻度の高いものはタッチパネル内に格納せず、ダッシュボードにスイッチとして装備しているので、操作系は整理されていると感じる。
内装では残念な部分があった。ドアパネル内張りやセンターコンソールの一部が樹脂のままで、ソフトパッドなどの処理がされていない。またボンネットを開けることは少ないと思うが、ダンパーは装着されていなかった。プレミアムブランドだけにID.4との差別化として、もう少しインテリアの質感の高さは欲しいところだ。ちなみにシートは電動式ではなくレバーを使って調整するタイプだった。もしかすると半導体不足の影響でレス仕様だったのかもしれないが、高級感の演出はアウディの得意分野だけに意外な印象だった。
そのシートはドライバーが着座するとセンサーが検知し、スタンバイ状態になり、ブレーキを踏んでドライブにシフトすれば、すぐに動き出すことができ先進さを感じるが、これもID.4にも装備されている。
パワートレインは82kWhの総容量バッテリーをフロアに搭載し、リヤアクスルに搭載した駆動モーターで走行する後輪駆動だ。ただし本国ではフロントにもモーターを搭載したクワトロも設定されているので、いずれ国内にも導入されると思う。
最高出力150kW、最大トルク310Nmを発揮するモーターの出力は150kW(204ps)で最大トルク310Nm、0-100km/h加速は8.5秒、最高速度160km/hとなっている。WLTPモードの航続距離は594kmで、十分な走行距離が確保されている。これもID.4のプロローンチエディションと共通の駆動モーターで、出力・トルクとも同じ。ただバッテリー容量はやや大きく、その分航続距離がID.4よりわずかに33km長い。
走行してみてもEV独特の驚くような発進加速ということではなく、日常ユースのオールマイティを目指している仕上がりだ。試乗車はスタッドレス・タイヤを装着していた関係で、初期入力がしなやかで、乗り心地もよく感じた。コーナーではロールをしながらしなやかに動き、あるロール量までくるとしっかりとした踏ん張り感が出てくる。もちろん、Sラインなのでスポーツサスペンションを標準装備としている。
純正のウインタータイヤ用5アームデザインホイールドライブモードは「Efficiency」「Comfort」「Auto」「Dynamic」「Individual」の切り替えができる。ダイナミックにしても驚くような変化は設定しておらず、日常ユースを主目的にしていることを感じた。
またパドルシフトは3段階で減速Gを変更できるものの、一旦アクセルを踏むとパドルで設定した減速Gは解除されてしまうので、使う場面が限られそうだ。反面Bモードも設定されているので、アクセルオフ時に常に強い減速Gが欲しいという人にはBモードのほうが使いやすい。EVに乗り慣れ、ワンペダル走行が楽だと感じているユーザーにおすすめだ。
秀逸に感じたのは先進の運転支援装置でACCの精度の高さがよかった。首都高速で急カーブになっている箇所だと、先行車を見失ったり、車線認識ができないことでACCが解除されてしまうモデルもあるが、Q4 e-tronはACCは正常に機能しつづけ、減速し急カーブでも安全な運転支援が継続できていた。
一直線につながったLEDリヤコンビネーションライトまた追い越しの場面でもウインカーとステア操舵に連動して車線変更を始めると、ジワリと加速を始めるので、人が運転している時と同じような追い越し方ができていると感じた。そしてレバー方式のACCの操作は、古くからあるタイプだが操作はしやすかった。
最近の多くのモデルはステアリングに十字キーがあり、そこで「起動」、「set」、「車速設定」、「車間距離設定」を走行中に操作する必要があり、手元を見ないと操作の難しさを感じる時もある。だが、レバー方式は簡単だった。
ハイビームの要領で手前に引くと起動し、レバーの先端をプッシュするとセットされる。レバー本体は上に上げると設定車速が上がり、下げれば車速も下がる。これはウインカーレバーと同じ動きなのですぐにわかる。
デジタルデイタイムランニングライトは4種類のデザインパターンから選択可能そして、車間距離設定はレバーにあるダイヤルを回して設定するが、これが車間距離をループにしていないからよろしい。車間距離は4段階の設定ができ、1、2、3、4の車間距離で4から3にしたい時、ループ設定だと4→1→2→3と連打しなければならないが、ダイヤル式は4→3とすぐに変更できるから簡単だ。
アウディQ4 e-tronは、アウディのQシリーズSUVで、駆動がモーターになったモデルという位置付けで、EVだからという特別な何かを作ることもなく、日常ユースで過不足なくEV走行できるプレミアムモデルだ。だからガソリン車やディーゼルエンジン車からの乗り替えはしやすいモデルということだ。
試乗車価格
アウディ Q4 40 e-tron S line:710万円(税込)
装着オプション:ナバーラブルーM(8万円)、S lineインテリアプラスパッケージ(11万円)
The post 【アウディQ4 e-tron 試乗記】特別感<普段使い デイリーユースにピッタリな後輪駆動EV first appeared on オートプルーブ - Auto Prove.
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