最小でも最速のボルボ爆誕!! ボルボが新型EVのコンパクトSUV「EX30」を世界初公開！

　ボルボは2023年6月7日、同社4番目のEVとなるコンパクトSUV「EX30」を世界初公開した。価格は約3万6000ユーロ（約540万円）で、欧州などで注文受付を開始した。小さくても加速は0-100km/h加速3.6秒をマーク！　詳しく紹介しよう。

文／ベストカーWeb編集部、写真／ボルボ

■EVらしいパッケージの小型ボルボSUVが誕生

ボルボEX30。先日、発表されたフラッグシップSUVのEV、EX90と同テイストのエクステリアデザインを身にまとう

　ボルボはイタリアのミラノでEX30を発表した。欧州や米国で受注が開始されたEX30はボルボ初の小型プレミアムSUVとなり、同ブランドのEVラインナップを4モデルに拡大するものだ。

　EX30のボディサイズは全長4233×全幅1836×全高1549mmとワイド感はあるが、全長はボルボのラインナップでも最も小さい。このEX30のスタート価格、約3万6000ユーロ（日本円で約540万円）はガソリンエンジン車とほぼ同様の価格でEVのSUVを購入できる価格設定だとボルボでは説明している。さらにサブスクの「Care by Volvo」でも利用可能だ。

　ボルボカーズCEO、ジム・ローワン氏は発表会場で、「EX30はボルボ史上最小のSUVかもしれませんが、お客様にとっても、私たちの会社にとっても大きな意味を持ちます。EX30は、お客様がボルボに求めるすべてを小さなパッケージで実現した、小さいけれど最高のクルマです。ほかのボルボ車と同様に、このクルマも安全であり、お客様自身やそのニーズに合わせて設計されている」と自信満々でアナウンスしている。

EX30のフロントヘッドライトにはトールハンマーヘッドライトを採用している

　EX30の外観はロングホイールベースや大径ホイール、前後揃えられたオーバーハングを採用し、ボルボ車共通のデザインアイデンティティである「トールハンマーヘッドライト」があしらわれている。すでに登場しているフラッグシップSUVのEV、EX90と共通のデザインテイストとなる。

　ボディカラーはクラウドブルーのほか、モスイエロー（スウェーデン西海岸の岩に生える地衣類からインスピレーションを得ているとのこと）まで5色を用意する。

■パワートレーンは3種類、バッテリーは2種類

EX30のリアビュー。3つのパワートレーンと2種類のバッテリーが設定されている

　EX30は3つのパワートレーンと2種類のバッテリーを用意する。市街地での移動が多く充電間の移動距離が短いユーザー向けに、LFPバッテリー（リン酸鉄リチウム）を搭載したシングルモーターを設定。

　さらにNMCバッテリーを搭載したシングルモーター・エクステンデッドレンジを設定している。NMCバッテリーは、リチウム、ニッケル、マンガン、コバルトを使用し、LFPバッテリーよりも効率的にエネルギーを生成し、充電間の航続距離は最大480kmとなる。

　パフォーマンスを重視するユーザーには、ツインモーター（NMCバッテリーに追加のモーターを備えたもの）を設定。この4WDモデルは、428hpのパワーを発揮し、0-100km/h加速で3.6秒を実現しているという。これはボルボ史上最速の加速タイムなのだそう。

　エクステンデッドレンジのツインモーターバリエーションは最大153kW、スタンダードレンジは最大134kWの充電能力を持ち、25分強でバッテリーを10％から80％まで充電できるという。車内のセンターディスプレイとアプリを通じてアンペア数や最大充電レベル、充電を開始するタイミングを設定することが可能だ。

EX30のインテリア。Google搭載の最新版インフォテインメントシステムを採用している

　インテリアでは4つの種類から選ぶことができ、車内のいたるところに収納スペースも用意。シングルスクリーンのUXや、Google搭載の最新版インフォテインメントシステムが使用できる。

■2024年にはクロスカントリー仕様も登場

明るく、開放的なEX30の室内。スカンジナビアンテイストの強い雰囲気のインテリア

　さらにEX30は「パークパイロットアシスト」新世代機能を搭載した最初のモデルだ。縦列、横列、直角、斜めのフィッシュボーン式など、あらゆるタイプの駐車スペースに対応し、狭い場所での駐車も容易。

　クルマの周辺にある駐車可能なスポットを特定し、駐車したい場所をタップすれば、アクセルやブレーキ、ステアリングを操作してくれる。駐車の様子を確認する間、画面にはクルマや壁、クルマ止めなどの対象物までの距離を表示してくれる。

EX30のオーディオシステムには上質で高音質なハーマンカードンのシステムが用意される

　また、2024年からクロスカントリーバージョンとなるEX30クロスカントリーも加わることがアナウンスされた。この特別仕様車は2024年に受注を開始し、同年後半から生産を開始する予定だ。

　標準のEX30よりも最低地上高がアップされ、19インチのブラックホイール、特注タイヤを装着した18インチホイールのオプションなどを設定するという。また、ボンネットに取り付けられた小さなスウェーデン国旗もアクセントとなる。

　サイズ的に日本での導入開始にも期待したいところだが、現時点ではまだ未定とのことだ。

Comments

EX90と同等の安全性とは素晴らしい

日本導入決まったけど時期はまだ未定ですね。
2025年辺りからかなりコンパクトなEVが各社登場してきますから楽しみですね。