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カプリ島を100台のフェラーリで爆走した2019年──西川淳とカヴァルケード

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カプリ島を100台のフェラーリで爆走した2019年──西川淳とカヴァルケード

今にして思えば港に向かうナポリの大渋滞で天を仰いだあの時間は、その夜の、一生で一度の体験を盛り上げるためのプロローグだったのかも知れない。フェリーの出航予定時間になっても海沿いの幹線道路で身動きできずにいたのだ。乗っていたのは日本限定10台という貴重なオープンのフェラーリ(J50)。マラネッロ主催のドライブツアー「カヴァルケード」というイベントに参加していたのだった。

新旧約100台のフェラーリが参加。結局、半ば諦めモードでフェリー乗り場についてみれば、まだほかのメンバーもいたし船もあった。そりゃそうだ、全員渋滞に巻き込まれていたのだから。100台もの参加車両を貸し切りフェリーに載せ、向かった先はカプリ島。青の洞窟の島だ。

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翌日。フェリーから降ろされた跳ね馬たちが港を占拠していた。夕方、タキシードに着替えた参加者たちが愛馬に乗り込む。そしてなんとカプリ島の、あの狭い道を100台で爆走した! 道路はもちろんイベント占有。白い建物に囲まれた細く曲がりくねった道をがんがん上っていく。まるでWRCラリーだ。

オーバーヒートさせたヤツもいたし、ぶつけてしまったヤツもいた。「F50」に「488ピスタ」がおかまをほったのだ。アクシデントを尻目に、みんないっこうに怯む気配はない。ときおり渋滞もするし沿道の声援にも応えるけれど、前が空けばみな全開。小1時間のドライブ(小さい島で1本道、折り返しの1センチすれ違いで大渋滞した)を、たっぷり楽しんだのち元の港に戻ってみれば、そこにはレッドカーペット。愛馬をスタッフに預けてガラディナーが始まった……。

というのがコトの顛末で、一生に1度の経験(フェラーリでカプリ島の道を全開で走るなんて2度とあるわけない)には違いなかったわけだけれど、ボクはその経験を終えて何かひと区切りついてしまった気がしたのだった。スーパーカーで走るようにはできていない道を、フェラーリで走る。絶世の美女にモンペを履かせて田植えをした、みたいな(ちょっと違うか)。

こうして究極の組み合わせを経験してしまうと、もうほかのおなじような出来事には心が動かなくなってしまったというか……。みんなで走るラリーイベントに、急に冷めてしまったのだ。それでも、そのあと既に予定していたイベントには出たし、なかには駆ったクルマに凄く感動したラリーもあったけれど、来年の予定はいまだ立っていない。今のところまったく出るつもりがない。リビエラで開催される次のカヴァルケードならいいかな、とは思うけれど、他に興味をひかれるイベントがこれといってなくなった。

うーん、これってとっても不幸なことではないだろうか?

文・西川淳

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