8月29日、ロードレース世界選手権のMotoGPクラスにLCRホンダ・イデミツから参戦している中上貴晶が、2024年限りでフル参戦ライダーを終了させることが発表された。彼は2025年からMotoGPマシン開発ライダーとしてHRCと複数年契約に合意した。
中上は、2007年の最終戦バレンシアGPでMoto3クラスの前身である125ccクラスからワイドルドカード参戦し、世界選手権デビューを果たした。2011年には一度戦いの舞台を日本に戻したが、2012年には世界選手権に復帰してMoto2クラスに参戦。2018年からMotoGPクラスに昇格してこれまでの7年間、最高峰の舞台で100戦以上戦っている。
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しかし、中上は2024年限りでフル参戦ライダーを辞め、2025年から開発ライダーを務めることを決断した。彼がフル参戦ライダーとしてMotoGPを走るのは第16戦日本GPを含めてあと9戦のみとなる。
2025年からは、日本でのテストをこれまで以上に充実させるとともに、日本と欧州のそれぞれのテストチームとの橋渡し役となり、テスト結果を相互に共有する役割も担うことに。これまで以上にマシン開発の速度を上げ、MotoGPでの戦闘力向上を目指すという。
■中上貴晶
「この度、2024年シーズンでMotoGPレギュラーライダーとしてのキャリアを終えることを決断いたしました。これまであたたかく応援していただきましたファンの皆様には心から感謝を申し上げます。また長きにわたりサポートくださいました出光興産株式会社様、ならびにHonda様に改めて御礼を申し上げます」
「2025年からはHRCのマシン開発に携わることとなりました。MotoGPでの7年間の経験を生かして尽力できることは大変やりがいを感じており、とてもうれしく思っております。10月にもてぎで日本GPが開催されます。ここまで大変厳しい状況が続いてはおりますが、日本の皆様の声援をエネルギーに変え少しでも上位でフィニッシュしたいと思います」
■株式会社ホンダ・レーシング(HRC)代表取締役社長 渡辺康治氏
「中上貴晶選手、延べ15年のロードレース世界選手権での戦い、本当にお疲れさまでした。日本人として初めてMotoGPクラスで7シーズン114戦以上出走し、ポールポジションも記録するなど、Hondaとともに活躍してくれたことを誇りに思います。そしてこれからも、HondaのMotoGPマシン開発ライダーとして携わってくれることを、大変心強く思います」
「HondaおよびHRCにとって今までに経験したことがない厳しいシーズンが続いていますが、この状況を1日でも早く脱するためには一層の開発体制の強化は必須であり、最高峰クラスで戦ってきた中上選手の経験やスキルに期待をしています」
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