従来のステーションワゴン「V70」を彷彿とさせるボクシーなボディを、現代風にスリークなデザインでまとめ上げたのが新型「V60」だ。
V90からはじまった新しいプラットフォームの流れを汲む剛性感の高さがまず第1。そして、4気筒横置きエンジンに限ってのことだけれど、ハンドルの切れ角度が大きくなり、さらに重心高も低くなって安定感も高まった。
1位はメルセデス・ベンツ Aクラス!──2018年の「我が5台」 Vol.1 小川フミオ編
なんといっても1850mmの全幅は日本でも使いやすい。また2870mmのロングホイールベースによって、リアシートのレッグルームは広く、スクエアな荷室は外観以上に大量の荷物が積める。滑らかな2リッター直列4気筒ターボエンジンもフラットなトルクで魅力的だ。
V60にはズバ抜けた特徴はないものの、高いバランスがボルボらしい。2019年に登場する「T6」と呼ばれるPHV(プラグ・イン・ハイブリッドカー)も、輸入車としては戦略的な価格で導入される。こちらも注目だ。
試乗コースのワインディングロードをノンビリと流していたとき、「乗りやすくていいクルマだなぁ」と、しみじみ思った。
ツイスティなコーナーの連続でハンドルを切り返したときもロールは少なく、応答性も素直。高速コーナーが際限なく続き、大きなGがかかることで有名なニュルブルクリンクのコース(ドイツ)でおこなわれたテストの際も、ドライバーから評価が高かっただけのことはある。
とくに2.0リッター ターボのフットワークの良さはクラウン各シリーズ中、もっとも軽快で楽しい。今なお高い人気の、“ゼロクラウン”(12世代目)を彷彿する走りに振ったモデルだ。
ちなみに全幅1800mmのボディサイズは、日本の狭い道や駐車場事情を考慮した結果。やはりクラウンは“日本の高級車”に変わりはないのだ。
XC40とのファーストコンタクトは衝撃的だった。20インチタイヤを履いた「ファーストエディション」(導入時限定車)は、まるでスポーツカーのようなハンドリングで、到底SUVとは思えなかった。
そのあと乗った18インチタイヤの個体も、コーナーを踏ん張るようなグリップ感こそなかったものの、“軽いスニーカー”を履いたような感触が好ましかった。コンパクトカー用の新プラットフォームはクラスを超えた出来栄えだ。
とはいえ、XC40の魅力は、走りもさることながらクルマのヒエラルキーに関係なく、自分のライフスタイルに合わせてクルマ(グレード)を選択できる個性豊かな面であると思う。
豊富なボディカラーにインテリアカラーはどれも魅力的だ。複数から選べるシート表皮も、材質、デザインともに吟味されている。それらを、自分好みに仕立てられるのがよい。それでいて実用性も高く、まるで日本の軽自動車のように小物入れも豊富に設置する。しかも、デザインまで凝っているからすごい。
ちなみに、“コンパクト”であるが、ちょっぴり広い1875mmの全幅によって居住性もまずまず。あらゆる面においてバランス感覚に優れたコンパクトSUVだった。
「カローラ」と、聞くと最近では社用車をイメージする場合が多い。しかし、「カローラスポーツ」はがらりと変わって、個人ユーザーをターゲットにした4ドア+ハッチバックに仕上げられた。しかも、日欧同一モデルだ。
欧州では「オーリス」のネーミングで販売されるカローラスポーツは、1.2リッター直列4気筒ターボエンジンと1.8リッター直列4気筒+モーターのハイブリッド仕様、という2機種のパワートレインを持つ。とくに、前者のガソリンターボはいまどき珍しく、日本向けにも6MT仕様を設定する。「走り」へのこだわりは、本気のようだ。
トヨタの新しいクルマづくりシステム「TNGA(トヨタ・ニュー・グローバル・アーキテクチャー)」も第3弾となり、完成度はさらに高く、軽快なフットワークと強力なトラクションが魅力だった。
がっちりとしたボディはドライバーとの一体感を持ち、“クルマを運転している”といった思いを強く感じさせる。とくにハイブリットとの相性が優れている、と個人的には思った。
メルセデス・ベンツCクラスは2018年のビッグマイナーチェンジで6500カ所にも及ぶ改良が施された。エクステリアの変更よりも、中身の磨き上げに注力していることがメルセデスらしさを感じさせる。
1.5リッター直列4気筒ターボエンジンと48Vの電気モーターを組み合わせたマイルドハイブリッド仕様「C200」はパンチ力こそないものの、段付き感のない伸びやかな加速で気持ちよく、しかも極めて静かだった。
高いボディ剛性とたっぷりとしたストローク感のあるサスペンションのコンビネーションは安定感という言葉では言いあらわせないほどの心地よさを感じさせてくれる。
ベースグレードのC180は従来とおなじエンジン(1.6リッター直列4気筒ターボエンジン)であるが、マイナーチェンジを受けたボディとの組み合わせによって、ホッとさせる心地よさを上質に提供する。まさに熟成のCクラスは絶妙なサイズ感と相まって、誰にでも勧められる1台だ。
【著者プロフィール】
日下部保雄(くさかべやすお):1949年東京都生まれ。慶應義塾大学在学中より。モータースポーツ活動開始。以来国内外のラリー、レースで多くの優勝経験を持つ。タイヤ、サスペンションの開発にも長い経歴を持ち、モータースポーツで培った技術とともにそれらの経験に基づいた試乗記を多くの媒体に寄稿する。
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