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価格は高いが燃料代は安い「ディーゼル」は「ガソリン」よりお得? マツダの3機種で徹底比較した!

掲載 更新 114
価格は高いが燃料代は安い「ディーゼル」は「ガソリン」よりお得? マツダの3機種で徹底比較した!

 MAZDA2では差額をペイできないが大きな差ではない

 ドイツ車やフランス車といった輸入車はディーゼル車を大きな柱にしているモデルが多数あるのに対し、日本車でディーゼル車を強く推しているのはマツダ車くらいである。それだけにマツダ車を買う際にはガソリン車かディーゼル車で迷う人も少なくない。そこで「大中小のマツダ車3台でどちらを買ったほうがいいか?」を、新車で購入し5年6万km走行(月あたり1000km)というスパンでの収支決算も含めて考えてみた。

マツダが力を入れる乗用ディーゼルを待ち受ける厳しい現実

※燃料代は燃費をカタログに載るWLTCモード総合燃費の90%(すべてATの2WD)、レギュラーガソリン145円、軽油125円で計算。5年後の査定はマツダの残価設定ローンのものとした。

 1)小クラス MAZDA2

 1.5リッターガソリン車  15S(157万3000円、WLTCモード総合燃費19.0km/L→実用燃費17.1km/L)

 1.5リッターディーゼル車 XD(190万3000円、WLTCモード総合燃費21.6km/L→実用燃費19.4km/L)

 購入時

 33万円の価格差は15Sにドアミラーのオート格納機能が付き、XDにはアルミホイールが付くという装備の違い、環境性能割と重量税という以前のエコカー減税に相当するものを総合すると実質的に24万円といったところだ。

 乗り味

 エンジンの回転フィール、ハンドリングや乗り心地など全体的に軽快なガソリン車、太い低中速トルクやエンジンの重さによる直進安定性のよさなど、全体的に重厚感は増すが、約100kg重い車重と最高出力がガソリン車の110馬力に対しディーゼル車は105馬力と低いため、アクセルを全開にした際の絶対的な速さはガソリン車に劣るディーゼル車という印象だ。

 燃料代

 1万kmあたりガソリン車約8万5000円、ディーゼル車約6万4000円とディーゼル車は約2万1000円安く済む。

 5年後の査定を含めた収支決算

 5年後の査定はガソリン車50万円、ディーゼル車60万5000円とディーゼル車は10万5000円高く処分できる。ここに5年6万km走行のスパンでの燃料代の差額12万6000円も含めると、購入時の差額24万円は惜しくもペイできないということになる。

 結論

 MAZDA2の場合5年6万km走行では購入時の差額をペイはできないが、大きな差額ではないので好みや走行距離に代表される使い方、購入時の支払額の印象で選べばいいだろう。

 大きいサイズになるほどディーゼル車のメリットも大きい

 2)中クラス MAZDA3

 2.0リッターガソリン車  20Sプロアクティブ(251万5741円、WLTCモード総合燃費15.6km/L→実用燃費14.0km/L)

 1.8リッターディーゼル車 XDプロアクティブ(279万741円、WLTCモード総合燃費19.8km/L→実用燃費17.8km/L)

 購入時

 ガソリン車とディーゼル車に装備差はなく、27万5000円の価格差は以前のエコカー減税に相当するものを差し引くと実質20万8000円といったところだ。

 乗り味

 2.0リッターガソリンを搭載するMAZDA3は乗るとごく普通のクルマである。1.8リッターディーゼルを搭載するMAZDA3の初期モデルは「乗用域はディーゼルらしい力強さを持つけど、絶対的な動力性能がもう少し欲しい」という印象だった。それが昨年11月に行われた商品改良で116馬力から130馬力にパワーアップされたことにより動力性能は「速さを求めなければ納得できる」というレベルに改善された。

 燃料代

 1万kmあたりガソリン車約10万4000円、ディーゼル車約7万円とディーゼル車は約3万4000円安く済む。

 5年後の査定を含めた収支決算

 5年後の査定はガソリン車80万円、ディーゼル車88万7000円とディーゼル車は8万7000円高く処分できる。ここに5年6万km走行のスパンでの燃料代の差額20万4000円も含めると、購入時の差額20万8000円は5年4万km走行でもペイできる計算となる。

 結論

 MAZDA 3の2.0リッターガソリンと1.8リッターディーゼルで迷った際には、極端に走行距離が少ないのでなければ差額をペイできる点と個性を持つことから1.8リッターディーゼルを選んだほうが面白いように感じる。極端に走行距離というなら価格も安い1.5リッターガソリンがベストなチョイスだ。

 3)大クラス CX-8

 2.5リッターガソリン車  25Sスマートエディション(313万7200円、WLTCモード総合燃費12.4km/L→実用燃費11.2km/L)

 2.2リッターディーゼル車 XDプロアクティブ(352万円、WLTCモード総合燃費15.8km/L→実用燃費14.2km/L)

 購入時

 ガソリン車とディーゼル車に装備差はなく、約38万3000円の価格差は以前のエコカー減税に相当するものと、CX-8では対象になるクリーンディーゼル車購入補助金を差し引くと実質25万8000円といったところだ。

 乗り味

 2.5リッターガソリンを搭載するCX-8の動力性能は「可もなく不可もなく」という印象だ。それに対し2.2リッターディーゼルを搭載するCX-8はディーゼルエンジンらしい低中回転域の太いトルクに加え、レッドゾーンまでよく回る点など全域で力強く、SUVというジャンルも加味するとCX-8に合っているのはディーゼル車だ。

 燃料代

 1万kmあたりガソリン車約12万9000円、ディーゼル車約8万8000円とディーゼル車は約4万1000円安く済む。

 5年後の査定を含めた収支決算

 5年後の査定はガソリン車99万8000円、ディーゼル車112万円とディーゼル車は12万2000円高く処分できる。ここに5年6万km走行のスパンでの燃料代の差額約24万6000円も含めると、購入時の差額25万8000円は燃料代だけでほぼペイできる計算だ。

 結論

 CX-8は車重が重いラージSUVということもあり、差額をペイできるかだけでなく動力性能という面でも極端に走行距離が少ない人以外ディーゼル車を選ぶメリットは非常に大きい。

 まとめ

 マツダ車でガソリン車かディーゼル車で迷った際に覚えておきたいのは、他社も同様だが「大きいクルマ、重いクルマ(≒価格も高い)、走行距離の多い人ほど、ディーゼル車のメリットが大きい」ということである。

 同時に走行距離が少ない人はガソリン車とディーゼル車の差額をペイできる可能性が低いのに加え、走行距離が少ない人は街乗りが多い可能性が高い点も考えると、いろいろな意味でディーゼル車のデメリットのほうが目に付いてしまいやすいこともあり一番安価なガソリン車が向くことも頭に置いて、自分の使い方にあったものを選んでほしい。

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みんなのコメント

114件
  • 好みの問題だよ。
    まぁディーゼルガーって騒ぐ奴らは新世代のディーゼルに乗ったことがない。
    価格が振動が音がってデメリットを並べるが、ディーゼルを選ぶ人はそんなもの全く気にならないメリットが気に入って乗っているし乗り続けている。
  • ディーゼルにとって致命的な、高いランニングコストを綺麗にスルーした記事ですね。
    例えば一番小さなマツダ2のディーゼルを例にとると半年に一度のオイル、エレメント交換必須で、約一万円のコストがかかります。
    マツダ純正指定のバカ高オイル交換時に使用が絶対で、巷のDL1は不可(これに由来する故障は面倒見ないよ)いう最重要項目が抜けたトンデモ記事です。2.2のディーゼルはもっとかかります。どういう意図を持った記事なのかな?
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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