2018年に日本市場に導入されたフォルクスワーゲンの6代目「ポロ」に、新エンジンを搭載したグレード「TSI R-Line」がくわわった。
これまで、日本におけるポロのエンジンラインナップは、1.0リッター直列3気筒ターボエンジン(最高出力95ps)と、スポーツ仕様のGTIに搭載される2.0リッター直列4気筒ターボエンジン(最高出力200ps)の2種類だった。
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そして今回、ふたつのエンジンの隙間を埋めるように1.5リッター直列4気筒ターボエンジン(最高出力150ps)を搭載する新グレード「TSI R-Line」が登場した。
R-Lineとはフォルクスワーゲンにおけるスペシャリティ仕様で、内外装やパフォーマンスにスポーティな味付けが施される。ポロTSI R-Lineも、リアスポイラーやサイドスカート、専用デザインの前後バンパーとアルミホイールによって、標準仕様より精悍な雰囲気が漂う。
ただしスポーティな演出は控え目で抑制の利いたもの。上品で好ましいという印象を受けた。
「1.5 TSI Evo」と呼ぶ1.5リッター直列4気筒ターボエンジンは、ヨーロッパではすでに現行ゴルフなどに搭載している。従来の1.4リッター直列4気筒ターボエンジンに替わってフォルクスワーゲンの主力エンジンになりつつある。
このエンジンのどこが「Evo(lution)」かというと、燃料噴射の圧力を高め、かつ抵抗による損失を減らすことで出力と効率を向上させている点だ。
もちろんパワーも燃費も向上しているが、ステアリングホイールを握るドライバーが感じるのは、気分よく使えるエンジンということ。
アイドル回転付近から充分なトルクを発生するから、信号からのゼロ発進も余裕綽々。くわえて、1.0リッター直列3気筒ターボエンジンよりも明らかに回転フィールが滑らかで静かだ。シューンと軽やかに、かつ滑らかにタコメーターの針が盤面を駆けあがる。
ポロというモデルがひとつ上のカテゴリーに移行したのでは? と、感じるほどエンジンのフィーリングは上質。エンジンの良し悪しはクルマ全体の印象に影響することをあらためて感じた。
ドライブモードの“スポーツ”を選択すると、アクセル操作に対するレスポンスが鋭くなり、トランスミッションも高回転を維持するようにプログラムを変更するから、ドライバーも俄然やる気になってくる。
「ボーッ」という色気のないエンジン音質だけが残念であるけれど、穏やかな顔とスポーツマンの顔、ふたつの顔を持つ紳士だ。
なお、スポーツモードを選ぶと、ショックアブソーバーのダンピング特性も“スポーツ”に切り替わる。スポーツサスペンションが標準装備のポロTSI R-Lineは、ショックアブソーバーが「ノーマル」の状態でも引き締まった乗り心地であり、「スポーツ」を選ぶとそこに鋭い切れ味がくわわる。
ステアリング操作に対して、クルマが嬉々として向きを変えようとしているように感じるほどだ。
箱根ターンパイクで見せた高速コーナリング時の整ったコーナリングフォームには、「XDS」という電子制御式ディファレンシャルロックが貢献している。これにより、高速コーナーで車両が外側にふくらもうとすると、つまりアンダーステア傾向になると、内輪にキュッとブレーキをかけて正確なラインをトレースさせるのだ。
シャープに向きを変える特性といい、「XDS」といい、絶対的なパワーは違うけれど、ポロGTIの顧客を奪ってしまうのではないかと心配になるほどよく走る。
ショックアブソーバーのダンピング特性が「ノーマル」の状態でも乗り心地は引き締まっている、と書いたけれど、不快には感じない。舗装の荒れた路面を強行突破してもボディの上下動は一発で収束する。
コーナーを曲がったあと、ボディのロールはピタッと収束する。ボディの姿勢はつねにフラットに維持されるので、ドライバーはスッキリとした気持ちで運転できるのだ。
乗り味は“硬質”であると同時に“高質”であるとも感じる。しかも試乗車はおろしたての新車だったから、オドメーターが距離を重ねるにつれ、乗り心地はさらに馴染むことが想像出来る。
というわけで新しいパワートレーンといい、乗り心地と操縦性のバランスといい、コンパクトで上質なクルマが欲しい人にうってつけのグレードがポロにくわわったというのが結論だ。
ホントは小さな高級車と呼びたいけれど、あえて呼ばないのはボディカラーが4色、インテリア・カラーが黒一色と、クルマを仕立てる歓びがないから。マツダの「デミオ」に用意されるような明るい色のレザー内装があれば、言うことなしである。
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