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【詳細データテスト】日産キャシュカイ 力不足のエンジン 一貫性のないステアリング 実用性は高水準

掲載 更新 8
【詳細データテスト】日産キャシュカイ 力不足のエンジン 一貫性のないステアリング 実用性は高水準

はじめに

キャシュカイという奇妙な名前を、業界筋では稼ぎ頭や利益率の高い商品を意味する言葉になぞらえてキャッシュカウと呼ぶ者もいる。というのも、2006年に登場した初代は、欧州日産をほぼこの1車種だけで建て直した救世主となったからだ。

【画像】日産キャシュカイとライバル 全16枚

オフローダーのようなルックスでありながら、悪路を走破するための重く非効率的なハードウェアを持たないクルマ、というアイデアを一般に普及させたのは、まさにその初代キャシュカイだった。そして、それを多くのひとびとが歓迎した。

多くのメーカーがこれに続き、競合モデルを送り込んできた。それでも元祖である日産は、英国のクロスオーバー市場でトップに君臨し続けている。2019年の5万2532台という登録台数は、ライバルのフォード・クーガに1万台以上の差をつけ、英国の新車販売ランキングの5位に入った。しかも、通常とは異なる状況に陥った2020年にあってさえ、そのポジションを維持したのだ。

日産にとってのサクセスストーリーであるのと同時に、登場時からサンダーランド工場で生産されてきたキャシュカイは英国の自動車産業にとっても希望の光だ。ほんの数週間前にスウィンドン工場でシビックの生産を終えたホンダをはじめ、多くのメーカーが英国内の工場を閉鎖する中で、この3代目キャシュカイは先代までと同じ施設で製造されるのだから。

2013年発表の2代目は、競合モデルの中でもベストなものに比べればやや遅かったにもかかわらず、販売のペースは保たれたのだからたいしたものだ。だからこそ、日産がこの新型の開発に慎重を期したのは当然の成り行きだ。

実際、電動SUVのアリアを用意したものの、既存車種からは完全に独立させて、このEVをやや特殊なものとして扱うための余地を設けた。結局のところ、万人受けして利益を稼ぐ役割が期待されるのは、これまでどおりキャシュカイなのだ。

意匠と技術 ★★★★★★★★☆☆

このクルマのデザインは、2021年のコンパクトSUVに期待されるじつに多くの要素を備えている。シャープな形状のLEDヘッドライト、コントラストカラーのフローティングルーフ、2色仕上げの大径ホイールなどなど。

そして、全方位で先代より少しずつ大きくなっている。全長は35mm、ホイールベースは20mmそれぞれ長く、全高が25mmアップし、全幅は32mm広がった。ただし、先代との類似性は残されており、とくにそれはリア周りに見て取れる。

新型キャシュカイは驚きを狙ったものではないが、個性的なデザイン要素を数多く取り入れた。先に挙げたフローティングルーフやLEDヘッドライトだけでなく、フロントバンパーに穿たれた縦方向のエアダクトもそうだ。そしてボディカラーは、16の組み合わせからチョイスできる。

ボンネットの下の変化は、外観よりもう少しラディカルだ。先代にあったディーゼルは姿を消し、ラインナップは完全に電動化された。1.3L直4ターボのガソリンユニットは、先代の最終型からのキャリーオーバーで、138psと158psの2仕様が用意されるのも同様だが、いずれもマイルドハイブリッドアシストが追加された。

トランスミッションは6速MTが標準仕様で、高出力版のみCVTがオプション設定される。また、4WDが選べるのも158ps版のみだ。

マイルドハイブリッドシステムは48V仕様ではなく12V仕様で、加速時のアシストトルクはほんの0.6kg-m程度。むしろその存在意義は、ストップ/スタートをスムースにすることと、エンジン停止時に装備類へ電力供給することにある。

ディーゼルに代わる低燃費モデルとして近々追加されるのは、日産ご自慢のeパワーだ。

数多くのメーカーがハイブリッド投入の余地を探る中で、さまざまなタイプのパワートレインが登場している。おなじみトヨタのそれはCVT的に機能し、ルノーはクラッチレスのギアボックスを組み合わせる。DCTを選択したメーカーもあるし、ホンダなどはそもそもギアボックスを使っていない。

日産のそれはホンダのようにトランスミッションを用いず、1.5Lエンジンはバッテリーチャージのための発電に専念して、駆動力は187psの電気モーターで賄う。ガソリンをエネルギー源にしながら、EVの走りを体感できるシステムというわけだ。

プラットフォームは、ルノー-日産アライアンスが広く用いるCMF-Cのアップデート版。リアサスペンションは大半の仕様がトーションビームだが、4WD車と20インチホイール装着車はマルチリンクを採用する。

日産の説明では、プラットフォームのアップデートでロードノイズの遮音性を高め、サスペンションジオメトリーの改善でより落ち着きのある乗り心地を実現しているという。また、アルミ素材の使用比率を高めることで、ボディサイズを拡大しながら、重量増加を抑えている。

内装 ★★★★★★★★★☆

先代がとくに年次の古さを感じさせたのがインテリアだったが、その点で最新モデルは大きな進歩を果たした。しかし、そのためにデジタル的なテクノロジーが使われたというわけではない。

流れるような曲線で構成されるダッシュボードと横方向に走る装飾のライン、そして中央の大画面タッチ式ディスプレイという構成は、いかにも今風だ。テストしたテクナグレードでは、青い合皮のパネルが色味を添えている。

日常的に手を触れそうな場所のマテリアルはソフトタッチに仕上げられ、ボタンやスイッチの多くは適度な手応えがある。インテリアーのモールディングは、しっかり取り付けられているように感じられる。

乗ってすぐ、きわめて簡単に操作を把握できるのは、重要な機能がどれも実体のボタンやノブで操作できるからだ。エアコンパネルは独立し、ステアリングアシストやヘッドアップディスプレイといったドライバーアシストデバイスのオン/オフもボタンで行える。

じつに扱いやすい仕立てだ。タッチ式の操作系は、大画面のインフォテインメントディスプレイ以外に見当たらない。

また、乗員それぞれが手持ちのデバイスを、必要に応じて充電できるのもありがたい。12Vソケットが複数あるほか、USBポートはタイプAとタイプCが2口ずつ設置されている。また、ほとんどのグレードにワイヤレス充電パッドも装備。そのほかにも、便利な機能が満載されている。

後席へは、90°まで開くドアにより楽に乗り降りできる。先代同様、レッグルームはクラス平均といったところだが、ヘッドルームは固定式パノラミックルーフ装着車でも十分にある。つまり、背の高い大人でも問題なく座れるが、長距離での快適性は平均点といったスペースだ。

リクライニングやスライドといった調整機能は備わらない。可倒機構は40:60の2分割で、より融通のきく40:20:40の3分割ではない。

荷室には、フレキシビリティを発揮する仕掛けがある。脱着可能なフロアパネルは高さ調整が可能なだけでなく、立てれば荷物の滑り止めにもなる。外した下には収納スペースがあり、その表面は汚れを綺麗に拭き取れる素材で覆われている。パネルをすべて定位置に据え付ければ、フラットな荷室とその下の収納スペースが利用できる。

走り ★★★★★★☆☆☆☆

万人受けを狙ったクルマとしてみると、この新型キャシュカイで唯一不満を覚えるのがパワートレインだ。今回のテストに持ち込んだのは158psの1.3LエンジンにMTを組み合わせた前輪駆動モデル。データ上では、すくなくとも150ps程度にとどまるライバルたちよりわずかに強力だということになる。しかし実際のところ、キャシュカイはそう感じられないのだ。

このエンジンは中回転域でもっとも能力を発揮するが、もう少し低回転域での力強さもほしい。2000rpmも回せばちゃんと走り出してくれるが、速く走らせるには、ファミリー向けのコンパクトSUVでそうしたいと思う以上にがんばらなくてはいけない。

マイルドハイブリッド付きのガソリンエンジンを積んでいることを考えれば、これにはちょっと驚かされる。スターターモーターが、低回転域では動力アシストをするはずなのだから。少なくとも12Vシステムは、ストップ/スタートシステムをスムースに作動させてくれるのだが。

日産が公称する0−100km/h加速タイムは9.5秒だが、われわれのテストでは、その差はそれほど大きくないものの、これに及ばなかった。1.3L直4ユニットはスムースで、ほとんどの間はすばらしく静かだ。とはいえ、音が大きくなると、ちょっとディーゼルを思わせるところがある。

そうした短所も、ギアボックスの操作を楽しんでいると忘れてしまいがちだ。ただし、クラッチペダルの感触はフワフワしたところがあり、ミートポイントが高めだ。それはまあ大目に見るとしても、そのクラッチを切った際の回転落ちがあまりにも遅いのはいただけない。そのせいで、変速をすばやくスムースに行うのが難しくなっている。

ギアチェンジの動きを、もう少し明確にしてほしいという不満もある。手応えは軽いがやや引っ掛かりがあり、しかもストロークが長い。

結果としてこのキャシュカイは、ATのほうが合っているクルマだろうという印象を抱かせる。それならば、パワーデリバリーのフラットスポットがごまかせるはずだ。しかし残念なことに、以前に試乗したCVT搭載車にも問題があった。結局、どちらを選んだとしても、満足できるパワートレインとはいいがたいのが現実だ。

使い勝手 ★★★★★★☆☆☆☆

インフォテインメント

エントリーグレードのヴィシアはタッチ式ディスプレーすら備わらない簡素な仕様だが、アセンタ・プレミアムでは7.0インチ画面を、N-コネクタでは9.0インチ画面と12.3インチのデジタルドライバーディスプレイを装備する。どちらもタッチ操作が可能で、Android AutoとApple CarPlayも採用。上位機種のほうは、CarPlayがワイヤレスになる。

今回のテクナは、その画面が大きい上位機種のほうを搭載。レスポンスは満足いくもので、表示の下側にヴァーチャルな、ディスプレイの下に実体のショートカットボタンが多数用意されているおかげで、かなりイージーに操作できる。

ディスプレイはダッシュボードの上面に設置されているので、小さいながらも手を置く段ができている。走行中でも指先を安定させて、画面をタップすることが可能だ。

残念なのは、グラフィックが古臭いこと。ドライバーディスプレイことメーターパネルよりも、中央ディスプレイのほうにその傾向が強い。CarPlayもスマートフォンの充電もワイヤレスとなれば、車載のナビやオーディオにあまり必要性は見出せない。スマートフォンのミラーリングが十分によくできているのだから。

燈火類

もっともベーシックな仕様でも、LEDのオートライトを装し、テクナとテクナ+ではアダプティブ仕様となる。今回、性能をチェックする機会はなかった。

ステアリングとペダル

ペダル配置は理にかなったもので、十分なサイズのフットレストも備わる。ドライビングポジションはじつにみごとで、ステアリングコラムもシートも調整幅は広い。ランバーサポートや座面の傾斜調整もできる。

操舵/安定性 ★★★★★★★☆☆☆

走りに熱中することが期待しづらいセグメントにあっても、キャシュカイがもっともダイナミックな走りをするクルマだとは決していえなかった。それは、この新型でも変わっていない。

それでも日産は、快適性についてはいい仕事をした。このクラスのクルマが、もっとも上質なサスペンションの恩恵に預かることはないだろう。だが、このキャシュカイに路面のくぼみの影響はそれほど大きくないし、大きな波のアンジュレーションでもボディはよく抑えられている。

市街地での速度域では、ときにダンパーが小さな路面不整を処理しきれず、多少揺すられることもある。しかし全般的には、非常に快適なクルマだ。

ハンドリングは安全志向で、楽しみを求めたものではない。235幅のワイドなタイヤを履いているにもかかわらず、コンチネンタル・エココンタクトはグリップ重視ではなく、この手のクルマには最適な特性。テストコースでわかったのは、ESPシステムが限界域での挙動を控えめに制御するのがうまいことだ。ブレーキ性能も上々で、2.7秒という97−0km/hのタイムはみごとだ。

運動性における欠点のひとつがステアリングだ。小舵角ではきわめて軽いが、タイトコーナーへやや速めに進入して大きく切り込むと突如として手応えが増す。いいことだと思うかもしれないが、実際にはそれが不自然で一貫性がないのだ。そして、自信を持って走行ラインを決められないので、熱意を削がれてしまうことが多いのだ。

ステアリングの軽さはしかし、取り回しのよさという利点がある。最小回転直径は11.1mで、たとえ先代より大型化したことを抜きにしても、駐車に困るほど大きいわけではない。

凝ったデザインのDピラーが肩越しの資格を生み出してはいるものの、前方視認性は悪くない。高い着座位置と長くフラットなボンネットによって、見切りがよく、街なかでもクルマを走らせる位置を把握しやすい。

快適性/静粛性 ★★★★★★★★☆☆

1週間ほどキャシュカイに乗り続けて、感心したのはシートだ。見た目に特別感はないが、高速道路での長距離移動ではサポートのよさを実感した。これは調整範囲の広さによるもので、ランバーサポートや座面の傾斜変更まで備わっている。

比較的長い座面は、背の高いドライバーにもフィットする。さらに最上位グレードのテクナ+では、マッサージ機能まで加わるのだ。横方向のサポートがガッチリしているわけではないが、運転していて横Gの大きいコーナリングを試したい気にさせてくれるクルマではなかった。

シートの快適性と、ソフトだが比較的落ち着いた乗り心地が組み合わさって、長距離でも短距離でもきわめて快適なクルマになれる素質は感じられる。残念なのはノイズレベルだ。

エンジンに問題はなく、とくにハードに回さなければ静かだ。そのかわり、ロードノイズはいただけない。アイドリングで騒音計は39dBAという数値を表示したが、これは大抵の競合車種より小さい。ところが、速度が上がるにつれ、平均以上にうるさくなってくる。113km/hでは、ライバルより数dBA劣る。

あと、これは決定的な要素ではないが、標準装備のオーディオは満足できるものではなかった。ボーズのサウンドシステムへのアップグレードを考えてもいいだろう。

購入と維持 ★★★★★★★☆☆☆

テストした上位グレードのテクナは、多くのライバルと比べて高めの値付けだが、中級グレードであれば競争力は十分にある。N-コネクタ仕様であれば、実質的に必要なアイテムはすべて揃うはずだ。たとえばパーキングセンサーや、スマートフォンのミラーリングが可能な上級のインフォテインメントシステムなどが、そこには含まれる。

テクナにはそれに加え、シートヒーターやヘッドアップディスプレイといった、不可欠ではないがあればうれしいような装備が加わる。最上位のテクナ+になると、シートにマッサージ機能までつくのだから驚かされる。20インチホイールもこのトップグレードには装着されるが、これは乗り心地に悪影響を与えるので要注意だ。

もっとも、エントリーグレードのヴィシアでも、安全装備は充実している。ユーロNCAPのテストを受けるのはこれからだが、日産はこれまで優秀な成績を収めてきた。また、アクティブセーフティデバイスはほとんどが標準装備で、しかも車内側のサイドエアバッグまで備わるのだから、問題はないだろう。

ただし、日産車は総じてそうだが、とくにキャシュカイは、英国の信頼性調査で評価が低かったことがときどきあったことは覚えておいてほしい。たとえ、その理由のほとんどが重要度の低い点にあったとしてもだ。

158psのMT車の燃費は、15.6km/Lというのがメーカー公表値だ。われわれのテストでは、平均で15.2km/Lだった。日常使いでは、よくてせいぜいこれくらいだろう。

スペック

レイアウト

新型キャシュカイのプラットフォームは、先代やルノー・メガーヌと同じくCMF-Cだが、アップデートによりアルミの使用率が上がっている。エンジンはフロント横置きで、前輪駆動と4WDが用意される。

サスペンションはフロントがストラット、リアはトーションビームが主流ながら、4WD車と20インチホイール装着車はマルチリンクとなる。前後重量配分は、実測で60:40だった。

エンジン

駆動方式:フロント横置き前輪駆動
形式:直列4気筒1332ccターボチャージャー、ガソリン
ブロック・ヘッド:アルミニウム
ボア×ストローク:φ72.2×81.4mm
圧縮比:10.5:1
バルブ配置:4バルブDOHC
最高出力:158ps/5500rpm
最大トルク:26.5kg-m/1800-4000rpm
エンジン許容回転数:6000rpm
馬力荷重比:111ps/t
トルク荷重比:18.5kg-m/t
エンジン比出力:119ps/L

ボディ/シャシー

全長:4425mm
ホイールベース:2665mm
オーバーハング(前):920mm
オーバーハング(後):840mm

全幅(ミラー含む):2100mm
全幅(両ドア開き):3730mm

全高:1625mm
全高(テールゲート開き):2090mm

足元長さ(前席):最大1110mm
足元長さ(後席):710mm
座面~天井(前席):最大1040mm
座面~天井(後席):950mm

積載容量:479~1422L

構造:スティールモノコック
車両重量:1435kg(公称値)/1412kg(実測値)
抗力係数:0.33
ホイール前・後:7.5Jx19
タイヤ前・後:235/50 R19 99V
コンチネンタル・エココンタクト6
スペアタイヤ:なし(パンク修理キット)

変速機

形式:6速MT
ギア比/1000rpm時車速〈km/h〉
1速:3.73/8.5
2速:1.95/16.4
3速:1.32/24.0
4速:0.98/32.7
5速:0.76/41.7
6速:0.64/49.9 
最終減速比:4.25:1

燃料消費率

AUTOCAR実測値:消費率
総平均:15.2km/L
ツーリング:15.9km/L
動力性能計測時:7.0km/L

メーカー公表値:消費率
低速(市街地):11.4~11.6km/L
中速(郊外):15.6~15.8km/L
高速(高速道路):18.2~18.4km/L
超高速:15.3~15.4km/L
混合:15.6km/L

燃料タンク容量:55L
現実的な航続距離:837km
CO2排出量:145g/km

サスペンション

前:マクファーソンストラット/コイルスプリング、スタビライザー
後:トーションビーム/コイルスプリング、スタビライザー

ステアリング

形式:電動、ラック&ピニオン
ロック・トゥ・ロック:2.5回転
最小回転直径:11.1m

ブレーキ

前:292mm通気冷却式ディスク
後:292mm通気冷却式ディスク
制御装置:ABS、ブレーキアシスト
ハンドブレーキ:電動、センターコンソール中央にスイッチ設置

静粛性

アイドリング:39dBA
全開時(4速):77dBA
48km/h走行時:60dBA
80km/h走行時:64dBA
113km/h走行時:68dBA

安全装備

ABS/ESP/前後AEB/LKA/ドライバー疲労警報/後側方衝突防止支援/車線逸脱防止支援/後退時車両検知警報
Euro N CAP:テスト未実施
乗員保護性能:成人-%/子供-%
交通弱者保護性能:-%
安全補助装置性能:-%

発進加速

テスト条件:乾燥路面/気温21℃
0-30マイル/時(48km/h):3.3秒
0-40(64):5.5秒
0-50(80):7.2秒
0-60(97):10.0秒
0-70(113):12.6秒
0-80(129):15.9秒
0-90(145):20.9秒
0-100(161):27.0秒
0-110(177):37.2秒
0-402m発進加速:17.4秒(到達速度:135.2km/h)
0-1000m発進加速:31.5秒(到達速度:168.5km/h)

ライバルの発進加速ライバルの発進加速
ホンダCR-V 1.5T EX CVT 4×4(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温13℃
0-30マイル/時(48km/h):3.7秒
0-40(64):5.1秒
0-50(80):6.9秒
0-60(97):9.2秒
0-70(113):12.1秒
0-80(129):15.5秒
0-90(145):20.1秒
0-100(161):26.1秒
0-110(177):34.9秒
0-402m発進加速:17.3秒(到達速度:134.1km/h)
0-1000m発進加速:31.1秒(到達速度:170.4km/h)

中間加速

20-40mph(32-64km/h):3.2秒(2速)/5.5秒(3速)/9.2秒(4速)

30-50(48-80):3.4秒(2速)/4.6秒(3速)/6.1秒(4速)/11.0秒(5速)/16.2秒(6速)

40-60(64-97):4.0秒(2速)/4.9秒(3速)/5.9秒(4速)/8.1秒(5速)/11.9秒(6速)

50-70(80-113):5.3秒(3速)/6.2秒(4速)/8.2秒(5速)/10.1秒(6速)

60-80(97-129):6.2秒(3速)/6.5秒(4速)/8.8秒(5速)/10.8秒(6速)

70-90(113-145):7.7秒(4速)/9.6秒(5速)/12.1秒(6速)

80-100(129-161):10.4秒(4速)/11.1秒(5速)

制動距離

テスト条件:乾燥路面/気温21℃
30-0マイル/時(48km/h):8.5m
50-0マイル/時(64km/h):23.6m
70-0マイル/時(80km/h):47.3m
60-0マイル/時(97km/h)制動時間:2.68秒

ライバルの制動距離ホンダCR-V 1.5T EX CVT 4×4(2018年)
テスト条件:湿潤路面/気温13℃
30-0マイル/時(48km/h):10.2m
50-0マイル/時(64km/h):28.0m
70-0マイル/時(80km/h):55.4m

各ギアの最高速

1速:51.5km/h(6000rpm)
2速:98.2km/h(6000rpm)
3速:144.8km/h(6000rpm)
4速:196.3km/h(6000rpm)
5速:206.0km/h(4940rpm)
6速(公称値):206.0km/h(4131rpm)

6速・70/80マイル/時(113km/h/129km/h):2259rpm/2582rpm

結論 ★★★★★★★★☆☆

先代キャシュカイは、モデル末期でもセールス好調だったので、新型を大幅に路線変更をする必要性が日産にはなかった。事実、新型は歴代の、実用性やモダンなスタイリング、そして当たり障りのない走りといった、強みを伸ばしている。

さらに、インテリアの質感や快適性は、1段ステップアップ。また、車載テクノロジーの使い勝手については、シンプルに仕立てている。さらにシャシーの熟成度が高く、アシストもうまい具合に調整されている。

結局のところ、クラストップレベルになれなかった理由は、活気のないガソリンエンジンと、残念なマニュアルギアボックスにほぼ限定される。しかも価格は、その欠点を見過ごせるほどチープではない。

ただし、ここ最近テストしたライバル車は、ほとんどがフルハイブリッドだった。キャシュカイもe−パワーであれば、いくつかの点を十分に取り返せるはずだ。よりスムースでフラストレーションのない、パワフルさも増したパワートレインは、今回のマイルドハイブリッドよりも、このクルマの全体的な挙動にふさわしいものとなるだろう。

担当テスターのアドバイス

イリヤ・ヴァプラートアダプティブクルーズコントロールは、運転上手なドライバーのような先読みができず、フラストレーションの種になることが多い。しかし日産のそれはうまくチューニングされ、制限速度の変化にも巧みに対応する。それでも、アダプティブ機能のオン/オフができればいいのに、と思ってしまう。

マット・ソーンダース高速コーナーではステアリングの手応えが増すものの、ナチュラルで予測できるものではない。ハードなコーナリングを続けていると、システムは操舵力を一定に保つが、そのときどきの速度に応じたレベルから切り替わらなくなるだけだ。もっと走行シーンに対する一貫性があってもいいのではないだろうか。

オプション追加のアドバイス

ヴィシアとテクナ+は選択肢から外したい。前者はタッチ式ディスプレイすら備わらない簡素な仕様で、後者は乗り心地を悪化させる20インチホイールしか用意されていないからだ。あとはトランスミッション。具合の悪いMTか、うるさいCVTかの二択なら、まだマニュアルのほうがマシだ。

改善してほしいポイント

・扱いにくいクラッチを直して、エンジンとトランスミッションの協調性を高めてほしい。
・高速域での乗り心地をもっと穏やかにしてほしい。
・インフォテインメントシステムとドライバーディスプレイのグラフィックはアップデートが必要だ。

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みんなのコメント

8件
  • 英語オリジナルの記事ではどうなのか知らんけど、この「力不足のエンジン」「一貫性のないステアリング」って日本語記事タイトル、「とんでもない糞クルマ!」ってディスってるだけにしか見えないが笑
  • よく知らないんですが
    これは訳した文章なの?
    ずいぶんと読みにくいね。
    読んだところで日本で売らないやつだけど。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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