10月26~27日に岡山県の岡山国際サーキットで開催されている2024スーパー耐久第6戦。そのパドックには先日ローラ・ヤマハ・アプトからABB FIAフォーミュラE世界選手権の女性ドライバー向けテストセッションに参加することが発表された小山美姫の姿があった。
発表があった10月24日はドイツにあるチームのファクトリーでシート合わせやシミュレーターセッションに臨んでいたという小山は、そこからすぐに帰国し、スーパー耐久岡山の予選に臨むというハードスケジュールをこなした。そんななかテスト参加に向けた想いを聞いた。
ローラ・ヤマハ・アプトがバレンシアでのフォーミュラE女性ドライバーテストで小山美姫を起用
■スーパーGTオートポリス戦後すぐに渡欧「すごく充実した2日間」
「スーパーフォーミュラの富士大会(10月12~13日)が終わったくらいのタイミングで『(フォーミュラEテストの参加が)もしかするとあるかもしれない』という話は聞いていましたけど、しっかりと決まったのはスーパーGTオートポリス戦の土曜日(10月19日)でした」と小山。ここから“バタバタな1週間”が始まったという。
「そこからシート合わせとシミュレーターセッションをやるという話になったのですが、当初は11月に入ってから時間を設けてもらう予定でした。(GTオートポリス戦の)日曜日になって予定が急に変わり『もう明日か明後日には出なければいけないじゃん!』となりました。月曜日はスポンサーさんと会う予定が入っていたので、火曜の早朝便でヨーロッパに行き、(ドイツに)着いてから自走で2時間半かけてファクトリーに行きました」
小山は現地時間の23日(水)と24日(木)にかけてアプトのファクトリーを訪問し、チームスタッフとの顔合わせやシート合わせ、さらにシミュレーターを使ってマシンの操作確認もしたとのこと。
「チームのみんなもけっこうやる気になっていて、シートの型取りをしてから、でき上がるまでの待ち時間も『シミュレーターやろう!』と言ってくれたと思ったら、シートができたら『チェックして!』と言われ、さらにレーシングスーツの採寸データも事前に送っていたはずなのに『もう1回測ろう!』ということで測り直したり……(笑)」
「当日のテスト時間は短いので、私が走りに集中できるようにエンジニアと当日の段取りや作戦を練って帰ってくることはできました。チームの雰囲気はすごく良いです。そうして過ごしていたら、帰りの飛行機の時間ギリギリになってしまい、最後はバタバタでファクトリーを後にしました」
現地時間の木曜日にファクトリーを後にしてドイツから帰国。25日(金)の夜に関西国際空港に着き、そのまま岡山入りした小山は、今度はスーパー耐久に参戦するDENSO LEXUS RC F GT3の一員として予選に出走した。
「(バタバタなスケジュールは)いつもこんな感じなので」と小山。改めて、自身がフォーミュラEのテストに参加できることについては、「こんな話がくるとは思っていなかったので……」と驚いているのと同時にチャンスを作ってくれた人々に感謝の想いを伝える。
「いつもだと『私はこのカテゴリーで走りたい!』と自分から言って、周りの人に協力してもらうことがほとんどでしたが、こんな自然な流れで話をもらえることは初めてでした。周りの人たちが『チャンスを作ってあげたい』『機会を与えてあげたい』という想いが、こういったかたちになったと思うので、“フォーミュラEだから”ということに限らず、私のために動いてくれたことがすごく嬉しかったです」
小山といえば、9月のスーパー耐久第5戦鈴鹿では、自身も優勝がかかった最終スティントで力強い走りをみせ、総合トップチェッカーを経験。そのほかにも、今季はスーパーGT GT300クラスでアールキューズ AMG GT3の一員としても活躍している。そういったひとつひとつの積み重ねが今回の話につながったようだ。
「スーパー耐久鈴鹿の勝利に限らず、今シーズンの私をみんなが近い位置で見てくれていたので、いろいろな人との関係も深くなれたと思います。ここまで道が逸れてしまったり、自分の望んだものにはならないこともありましたけど……改めて応援と協力してくれる皆さんに感謝していますし、皆さんのおかげだなと感じています」
■「スイッチの数と役割の多さ」に驚いたフォーミュラEの操作
アプトのファクトリー訪問では、シミュレーターでフォーミュラEマシンの操作方法なども確認したという小山。「ハンドルに付いているスイッチの数と役割の多さがすごいですね」と、フォーミュラEのマシンを操る難しさを語った。
「ボタンの操作ひとつで随分と変わりますし、それぞれのラップで操作をしなければいけなくて、プッシュラップとアタックラップでも設定が違います。また、しっかりと適切なタイミングで(設定を)切り替えられていないと、アタックにいくときにパワーが出ないですし、それまでに準備しなければいけないことや充電など……それが(ボタンを押すタイミングが)数秒遅かったら反応してくれなかったり、カウントに入らなかったりします。そういった項目が多いです」
フォーミュラEの車両はとにかく覚えることが多く、他のレーシングカーとは異なるボタン操作もあるとのこと。
「日本ではセットアップを変更して走るということをひたすら繰り返す感じですが、フォーミュラEはFCY(フルコースイエロー)訓練やアタックに入る前の段取りを確認することがメインでした」
「ギヤもオートマチックのような感じでしたし、ブレーキバランスの調整もパドルで行います。シミュレーターでは、そういった操作に慣れることをやっていました」と、小山にとっては新しい体験づくしの2日間になったようだ。
注目の女性ドライバー向けテストセッションはスペインのバレンシア・サーキットで11月7日に行われる。テストに向けて小山は「良いパフォーマンスをみせれば、その後も気にかけてくれるだろうし、みんなが応援してくれて作ってくれた機会なので、良い走りをして恩返しをしたいと思います」と改めて抱負を語った。
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