あのレジェンドドライバーたちも駆けつけた!
日産自動車のモータースポーツ部門であり、ハイパフォーマンスブランドとしても知られるNISMOが創立40周年を迎え、それを記念したレセプションパーティーが神奈川県横浜市の日産グローバル本社ギャラリーで開催された。
NISMOが誕生したのは今から40年前の1984年で、日産のワークスチームが分社化する形で「ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル」(初代社長は難波靖治氏)として設立された。以降、ルマンやデイトナ24時間などの海外レース、国内では全日本ツーリングカー選手権(JTC/JTCC)や全日本GT選手権(JGTC)、スーパーGTなどトップカテゴリーに参戦し続け、数多くのタイトルを獲得してきた輝かしい歴史を持っている。
オープニングであいさつした日産自動車の内田誠社長は、「日産自動車は、他のやらないことをやるという精神で創業当時からモータースポーツに挑戦してきました。それを体現するのがNISMOで、この40年間、各国のエキサイティングなモータースポーツの世界でファンの心を動かしてきました。今年日本で初開催されたフォーミュラEは、来シーズンから日産の電動化技術がより本格的となることでさらに進化を遂げる予定です。またもう一つの柱であるスーパーGTでは、現在の社会や環境のニーズに合わせてカーボンニュートラル燃料の使用などに対応を進めていく必要があります」とNISMOの展開について語った。
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そして次の登壇者として会場を驚かせたのが、トヨタ自動車の豊田章男会長だ。「本日はSTMO(一般社団法人スーパー耐久未来機構)理事長としての招待を受けており、実はトヨタ会長としての招待状は来ておりません。スーパー耐久についてはN1耐久時代からNISMOさん、日産さんに支えていただいたと言っても過言でないと思います。現在はトヨタのGR、スバルのSTI、マツダのスピリットレーシング、ホンダのHRCなど各チームにサブブランドができていますが、その流れを作ったのが日産でした。参加型レースの先駆者として今後も引っ張っていただきたいなと思っています」と祝福した。
またNISMOの片桐隆夫社長は「皆様の支援のもと、数々のレースでチャンピオンや表彰台を獲得して来ましたが、今後もフォーミュラEとスーパーGT500クラスというワークス活動2本柱でさらなる飛躍を目指します。ロードカーについてはアリアNISMOが間も無くヨーロッパで発売され、それを皮切りにグローバルでのNISMOラインナップを広げていく予定です」とした。
3名のスピーチが終わると、長谷見昌弘氏、星野一義氏の両レジェンドドライバーと、マッチ(近藤真彦氏)、現役の千代勝正選手、高星明誠選手、フォーミュラEのエンジニア西川直志氏の6名によるトークセッションを開催。
85年のWEC JAPANでヘビーウェットの中で優勝した星野選手のシルビア・ターボC、デイトナ24時間で優勝したニッサンR91C、ルマンでのパレード、84年に日産マーチでレースデビューしたマッチと星野選手の記念写真など、懐かしい写真をバックに話がはずんだ。
現役ドライバーへの一言では、長谷見氏が「ドライバーとして失敗せず、ゴールでは1台でも前へ行ってほしい」と答えると、星野氏は「失敗があるからいい。プロだから限界を越えずに金魚のフンみたいに前について行ってもダメ。ぼくと長谷見さんなんか、どっちもトップを取りたかったので予選の時は目があっても口を聞かなかった」とバチバチのトークバトルを展開してくれた。
会場内には「日産フォーミュラE(gen3)」や「Z NISMO GT500(2024)」、1990年に星野一義選手が乗ったブルーの「スカイラインGT-R グループA カルソニック(BNR32型)」、1992年にデイトナ24時間レースで総合優勝した「ニッサンR91CP」を展示。1998年にルマン24時間レースで総合3位となった「ニッサンR390GT1」などの歴代レースカーをはじめ、NISMOロードカーを特別展示(10月15日まで)するとのこと。
また、12月1日には40周年を記念した「NISMOフェスティバル」が富士スピードウェイで開催される予定だという。
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