前回の日産『フェアレディZ NISMO』に続き、今回は『GT-R NISMO』2020年モデルを試乗レポートしよう。
前回の記事:伸びやかなエンジンフィールと剛性感たっぷりの足回りに満足!日産の硬派なスポーツカー「フェアレディZ NISMO」の熟成度
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熟成の極みに達したGT-R NISMOの2020年モデル
フェアレディZ以上に、その登場時期が古いのがGT-Rだ。このベースモデルとなるR35型の販売を開始したのが2007年12月なので、実に12年を越えるモデルとなっている。ただしGT-Rの場合は、イヤーモデル制のため、毎年着実に進化を続けている国産車としては類まれなモデル。
そのベースモデルに対し、さらにレース活動で鍛え上げたテクノロジーを惜しみなく投入したGT-R NISMOの2020年モデルは、2016年8月発売の2017年モデル以来となるアップデートを実施。
その主な内容は、新開発のNISMO専用GT3タービン(IHI製高効率・大容量ターボ)を採用し、タービンブレードの翼枚数削減、ブレードの薄肉化によって軽量化を実現すると同時にレスポンスを約20%向上させている。
さらに車両重心点から遠いルーフ、エンジンフード、フロントフェンダー、バンパー、トランクリッドにカーボン素材を使用し、約10.5kgの軽量化をすることで、コーナリング性能の向上に寄与。
また、新たに開発した世界最大級のサイズを誇るカーボンセラミックブレーキは、強力な制動性能はもちろん、サーキットにおける効きのよさと、一般道などでのコントロール性を両立。この新開発のカーボンセラミックブレーキと、カーボン製の外装部品やRECAROシートなど、合計で約30kgの軽量化を果たしている。
このGT-R NISMOの2020年モデルに試乗してすぐに感じ取れるのが、その軽さだ。それを証明するかのように、今回、運転中の撮影をするために同乗した、あまりクルマに詳しくないスタッフの発した「先ほどのフェアレディZ NISMOより、こちらのほうが車重が全然軽いですよね?」という衝撃的な言葉。
もちろんGT-R NISMOの方が、パワー&トルクウェイトレシオが断然優れているので、軽いのかと錯覚しがちではあるのだが、実際の車両重量は1720kgと180kgも重いのだ。にもかかわらず、ちょっと大げさかも知れないが、それはまるでライトウェイトスポーツカーを操っているような軽快な動きで、実に楽しい走りを披露。
さらに毎年のベースモデルの進化により劇的に乗り心地のよくなった足回りも、サスペンションのストローク量が程よくあり、一般道では気持ちよく走ることができたことをつけ加えておく。
また特筆すべきは、新開発のカーボンセラミックブレーキのコントロール性のよさ。通常、カーボンセラミックブレーキというと、一般道などでは繊細なコントロールがしづらいというようなイメージがあるのだが、踏んだ分だけリニアにしっかりと効いてくれるのだ。これは、絶大な制動力と併せて安心でクセになるブレーキシステムではないだろうか。
さて、このGT-R NISMOの2020年モデルについては、あらゆる面で相当の進化具合を体感できたのだが、それに加えてクルマ全体としてのバランスが絶妙かつ究極に整ったという印象を強く感じた。
つまり最高出力600ps、最大トルク652Nmもある大パワーに対し、それに負けない高剛性のボディや強靭な足回り、さらにブレーキ性能、タイヤなど、いずれかが突出することなく、すべてが高次元でバランスされているということ。
だからこそ、クルマを意のままにコントロールする楽しさがあり、走らせる歓びをこの上なく感じることができたのではないだろうか。
なお、私事で大変恐縮だが、実はこの先、生涯にわたり個人で所有するクルマは、3ペダルのMT車だけと決めている。しかし、このGT-R NISMOの2020年モデルであれば、2ペダルであっても、ぜひ所有したいと思える稀有なモデルであった。(注:とても買える身分ではないのだが…)
【GT-R NISMO】
■全長×全幅×全高:4690×1895×1370mm ■ホイールベース:2780mm ■車両重量:1720kg ■エンジン:V型6気筒DOHC ■排気量:3799cc ■最高出力:600ps/6800rpm ■最大トルク:652Nm/3600-5600rpm ■トランスミッション:GR6型デュアルクラッチトランスミッション ■タイヤ:(前)255/40ZRF20/(後)285/35ZRF20(ダンロップSP SPORT MAXX GT600 DSST CTT)■車両価格:24200000円
■関連情報
https://www3.nissan.co.jp/vehicles/new/gt-r/specifications/nismo.html
撮影:森井真弓(人物)
文・撮影/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
クルマは走らせてナンボ!をモットーに、どんな仕事にも愛車で駆けまわる日々。クルマのほかにもグルメやファッション情報、また小学館Men’s Beautyでは、男性に向けた美容・健康法、化粧品情報なども発信。
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みんなのコメント
いくら出来が良くても24,000,000円ではねぇ…
0が1つ減ればなぁ…
買えるわけないだろ。
もっと皆が楽しめる車作れよ。
ゴーンもいなくなったので、
直6のスカイラインGTRを復活してほしい。