F1、WRC、インディカーシリーズなど、世界トップクラスのレースカテゴリーに参戦するレーシングカーにホイールを提供している「OZ」。今でこそOZは世界のモータースポーツで活躍するグローバル企業として有名だが、その歴史の始まりは1971年までさかのぼる。イタリアで誕生した小さなホイールメーカーが巨大企業へと成長する歴史を紹介する。
OZホイールは10年先のクルマに見合ったホイール作りをすでに始めている
OZホイールがモータースポーツで活躍しているのは別項で触れたとおりで、これまで4回にわたり「OZの華麗なる変遷」で紹介してきた。そして最後のコラムとなる今回は、OZと市販車との関係や、電動化への対応など今後の動きを追ってみたいと思う。
●【くるま問答】ガソリンの給油口は、なぜクルマによって右だったり左だったりするのか
こと市販車に関しては、スーパーカーがOZホイールをチョイスするケースが多い。そのためフェラーリ、ランボルギーニ、マセラティ、アストンマーティン、ロータス、マクラーレン、アバルトなどのブランドと提携している。代表的なモデルで見ればフェラーリ テスタロッサ、ランボルギーニ カウンタック、ロータス エスプリ、マクラーレン F1 LMに加え、ブガッティ ヴェイロン、メルセデス・ベンツ SLR、パガーニ ゾンタと言ったウルトラスーパーカー、そして日産 GT-R50 by Italdesignなど、そうそうたるモデルがリストアップされる。
一方でOZはカロッツェリアやチューナーとの付き合いも深い。ピニンファリーナ、ベルトーネ、イタルデザインと言ったイタリアンデザインブランドをはじめ、ダラーラ、パガーニ、フィッティバルディ、チゼータと言ったスペシャルブランド。そしてAMG、ハルトゲ、シュトロゼック、ケーニッヒ、カールソンなどのチューナー系と、高性能マシンはOZを求めている。こうした展開はレースやラリーで培ってきた「ウイニングホイール」としての信頼性ゆえである。
現在のOZはヴェネト州パドバ県サンマルティーノ・ディルパリに本社を置き、メインの製造拠点もそこに構えている。ヴェネト州の州都はヴェネチアだ。かつてのF1ドライバー、リカルド・パトレーゼはパドバ県出身。そんなこともあり、OZレーシング初のドライバーに彼が起用されたことは納得ができる。
このパドバでイタリア職人の丁寧な作業によってOZホイールは作られている。OZ製品のアフターマーケット用は、25色以上のカラーバリエーションと70種類以上のモデル展開、そして14~22インチまでのサイズを製造している。OZブランドとしてはOZレーシングの他に、スパルコ、MSWも展開することで幅広いユーザーに対応している。50年前に片田舎のガソリンスタンド裏で始めたアルミホイールの製造は、今や世界72カ国で販売されにまで成長した。
今後求められるサステイナブルな社会にもOZはいち早く対応している。2016年からはハイブリッド車と電気自動車向けのホイール開発を進めている。一方でフォーミュラEレースにおいてワンメイクサプライヤーとしてホイールを供給。ここで得たノウハウを注入した新製品「スーパーツーリズモ エアロe」が、間もなくリリースされる。
ちなみにフォーミュラEは18インチを採用しており、2022年からF1も現在の13インチから18インチへ変更される。パワーユニットの違いはあれど、OZがホイールサイズの基準を先取りしているのは間違いない。
またOZは、折り畳み式の電動アシスト自転車をEUで販売している(日本でも間もなく発売予定)。一方で年々熱を帯びているスチューデントフォーミュラへも10年にわたりホイールを供給している。こちらはマグネシウム鋳造と言う新しい技術を用いて、比較的安価で軽量化と高強度を両立し、将来のエンジニア育成にも注力している。電動化への対応と合わせてOZはしっかりと10年先を見据えて歩を進めているのだ。
[ アルバム : OZの華麗なる変遷05 はオリジナルサイトでご覧ください ]
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
複数社の査定額を比較して愛車の最高額を調べよう!
愛車を賢く売却して、購入資金にしませんか?
愛車管理はマイカーページで!
登録してお得なクーポンを獲得しよう
「お金なさすぎて家賃払えなくて…」大阪出身“売れっ子芸人”が高級SUV「Gクラス」を納車! 東京で“人生初”の車購入「盛山さんがベンツ購入って感慨深い」「夢あるなー」と反響
史上最恐の盗難ツールとして話題の[ゲームボーイ]だが……ほぼ100%盗まれない方法は果たしてあるのか!?
アンダー150万円!? スズキ「軽バン」が凄い! 完全「爆睡仕様」に驚きの声…!? どんな人が買う? 見た目はド派手グリル採用の「スペーシア」とは
トヨタ新型「カローラ“クロス”」発表! 「レクサス」級にカッコイイ「斬新フェイス」へ刷新! 新型「コンパクトSUV」約494万円から ブラジルに登場
日本で大人気の「軽自動車」なんで海外で売らないの? コンパクトで「燃費・性能」もバツグン! “高評価”でもメーカーが「輸出しない」理由とは
みんなのコメント
この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?