世界最大の自動車部品見本市
10月31日から11月3日にかけて、毎年恒例の「SEMAショー」が米ラスベガス・コンベンションセンターで開催された。
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SEMAショーとは、世界最大の自動車部品見本市であり、チューニングパーツやカスタムカーなどが数多く展示される。通常のモーターショーとは異なり、業界関係者向けのイベントのため、バイヤーでもない限り一般人は入場できない。それでも今年は4日間で16万人の来場が見込まれた。
今回は、SEMAショーで取材陣の目を引いたカスタムカー、オフロードトラック、SUVの数々を前後編にわけて紹介したい。
ポンティアックGTO(1969年)
コメディアンで俳優のケビン・ハート氏によるレストモッド最新作。デトロイト・スピード&エンジニアリング社がSEMAショー開幕直前に完成させたポンティアックGTOだ。フロントには最高出力755psのスーパーチャージャー付きLT5エンジンが搭載されている。
デトロイト・スピード社のサスペンション、Baer Brakes社の15インチのR-SpecローターとXRTの6ピストンキャリパーなど、自動車部品会社ホーリー傘下のパーツが多数使われている。ミスティックブラウンと呼ばれるメルセデス・ベンツと同じボディカラーも特徴だ。
ポルシェ・カイエン・ターボ(2005年)
コロラド州に拠点を置くバーグ・パフォーマンス/バーグ・ピークス社の創設者であるアーロン・マーシャル氏は、955型カイエンをSEMAショーのTORA(トラック&オフロード・アライアンス)コンペティションに出品した。オフロード仕様となっており、ショーのために新しいラッピングが施された。
フォード・モデルAローブロ(1930年)
「ローブロ(Lo-Blo)」は、カービルダーであるカイル・ホーグ氏の愛車で、1930年型モデルAのボディと1929年型のフレームレールをベースにしている。密閉されたフレームは、エアサスペンションのタンクとしても機能する。シボレーのビッグブロック480(ボアアウトされた454)に、スーパーチャージャーを装備している。
BMW E91 GTSトリビュート(2011年)
E90型M3 GTSのワゴンボディってどんなだろうと思っていたが、フロリダ州のプレシジョン・スポーツ・インダストリーズ社は実にセンスよく仕上げている。カーバーン社の4.6Lエンジン「S65」が搭載され、内装にはBMW Mパフォーマンスシートと特注のアルカンターラパネルが採用されている。
フェラーリ612/250テスタロッサ(2008年)
トーヨータイヤの米国部門がSEMAショーに出展し、「トーヨータイヤ・トレッドパス」というブースで30台のカスタムカーを披露した。その中の1台が、これまでメルセデス・ベンツの改造で注目を集めてきたジョン・サーキシャン氏の最新作、250テスタロッサのそっくりさんだ。実はこれ、2008年型フェラーリ612をベースに製作されている。
手作業で作られたボディに、カーボンファイバーとガラス製のボンネットインサートを融合。HREのホイールには、もちろんトーヨータイヤのプロクセスR888Rを履いている。
シボレー・コルベット・スティングレイ(1963年)
1963年型スティングレイのコンセプトは、1957年に若きピーター・ブロック氏によって描かれた。現在86歳で、ラスベガス近郊に住むブロック氏は、マイク・スタベスキー氏と組んで、レストモッドのスティングレイを限定生産している。アート・モリソン社のシャシーをベースに、後期型のLSエンジンが搭載される。
日産サファリ・ラリーZトリビュート(2023年)
日産はサウスカロライナ州のトミー・パイク・カスタムズ社に、1971年の東アフリカ・サファリ・ラリーで優勝した240Zのトリビュートモデルの製作を依頼した。最新の400Zをベースに、KWとニスモのサスペンションパーツで車高を2インチ上げ、ヨコハマのM/Tタイヤを装着。ユーザーが実際にオフロードも走れるように、パーツをパッケージ化して販売する計画もあるという。
ウィリス・パネル・ワゴン(1957年)
イースター・トラック&アクセサリー社のオーナー、マイク・スレーター氏は「普段見かけないものを見つけたら買う」と言う。ラングラーLJのシャシーに2.8Lのカミンズ製ディーゼルエンジンを搭載してリビルトされたこのパネル・ワゴンもそうだった。ダッシュボードは2枚のドアを組み合わせて作られ、内装のウッドパネルは大工の手によるものだ。
フォード・ワゴンクイーン・ファミリー・トラックスター(1983年)
映画『ホリデーロード4000キロ(原題:National Lampoon’s Vacation)』に登場する、象徴的なファミリー・トラックスターのレプリカだ。ダミーの広告には、「ヘッドライトは2倍。木目は4倍」とある。
豆色のメタリックカラーに輝くオリジナル車両は、1979年型フォードLTDカントリー・スクワイアがベースになっている。このレプリカは、ルー・グルッツ・モーターズのナンバープレートに至るまで、細部まで再現されている。原作ファンにはたまらない作品だろう。
トヨタFJブルーザー(2023年)
今年のトヨタブースの中で最も目を引いたのは、1966年型FJ45ピックアップトラックをベースにしたオフロード車、FJブルーザー・コンセプトだ。TRDの現行NASCAR用エンジンの改良版を搭載し、複雑なドライブトレインにより、約20km/hでの低速ロッククロールや最高265km/hでのレースを可能にしている。さらに驚くべきことに、ボディ底部には戦車のような履帯を装備しており、どんなに過酷な道でも走り抜けるという気概は生半可なものではない。
フォード・マスタング・マッハEサファリ・コンセプト(2023年)
今年のSEMAショーでは、フォードの存在感はやや控えめだった。目玉の1つは、カリフォルニア州ラグーナニゲルのTjin Edition社が手がけたこのサファリ・コンセプトだ。オーバーフェンダー、追加ライト、ウインチ、リフトアップサスペンションを備え、「究極のオフロード対応電気自動車」と謳われている。フロントアンダーボディシールドとリアスポイラーは、市販予定のマスタング・マッハEラリーにも装着される。
プーマ・ディフェンダーズNARAブロンズ(2023年)
2015年型ランドローバー・ディフェンダー110を全面的に改良し、セーフティデバイセズとしてロールケージを装備して、まったく新しいシャシーに6.2L V8エンジン「LT1」を搭載したもの。デトロイト・ロッカー製リアデフ、フォックス製ダンパー、APレーシング製ブレーキも装備されている。
フース・メイヤーズ・マンクス(2023年)
かつて一世を風靡したビーチバギー、メイヤーズ・マンクスは最近、新しい経営体制のもとでEVとして復活を遂げた。しかし、今年のSEMAショーでは、カスタマイザーのチップ・フース社がメイヤーズやEMPIと協力し、ビートルではなくポルシェ356をドナーカーとして一から作成した。2275ccのフォルクスワーゲン製エンジンを搭載している。
メルセデス・ベンツ300SLテスラ(1955年)
未来のパワートレイン技術を紹介する新エリア「FutureTech Studio」に展示されたユニークな車両の1つが、こちらのジョン・サーキシャン氏の作品、テスラベースの300SLだ。モデル3のユニボディシャシーを絞り込み、メルセデス・ベンツ300SLのプロポーションを再現したが、運転支援システムやインフォテインメント・スクリーンなど、テスラの最新技術はそのままインストールされている。
三菱ミニキャブ(1990年)
アタッキング・ザ・クロック・レーシング社のショーン・バセット氏は、先述のトーヨー・トレッドパスではおなじみの顔だが、今年の最新作は通常のタイムアタック用レーシングカーとは少し違う。軽トラックの三菱ミニキャブをベースに、わずか5週間で完成させたというこのマシンは、現在標準のエンジンを搭載しているが、いずれターボエンジンを積んでサーキットに出る予定だ。荷台側面に取り付けられたラジエーターとオイルクーラーに注目。
ミラー・ゴールデン・サブマリン・レストモッド(1917年)
1919年にバーニー・オールドフィールド氏がインディで走らせた有名なストリームライナーにインスパイアされ、8年がかりで完成させた作品。クラムシェル型のアルミボディは手作業で成形され、1275ccエンジンを中心としたBMCのメカニカルを隠している。重量はドライバー込みでわずか505kg。
アースローマーLTi(2023年)
コロラド州ダコノを拠点とするアースローマー社は、フォードまたはシボレーのトラックシャシーをベースに、毎年約40台のアドベンチャー・ビークルを製造している。こちらはフォードF-550スーパーデューティーをベースに、6.7Lディーゼルエンジンを搭載したLTiと呼ばれるモデル。航続距離は最長1600km、容量12kWhのリチウムイオンバッテリー、380Lの真水タンク、4人乗りというハードコアな内容で、価格は69万5000ドル(約1億円)である。
フォルクスワーゲンID.Buzz(2023年)
ドイツのジェイミー・オア氏とオート・オーストリンガー社によって制作されたフォルクスワーゲンID.Buzzのカスタムカーで、今回わざわざSEMAショーのために特別に欧州から輸入された。スポンサーであるランドセイル・タイヤをモチーフにしたラッピング、21インチのロティフォーム製ホイール、H&R製コイルオーバー、スペアタイヤ用のルーフラックが装着されている。
フォードF-350シックスドア
J5カスタムの21歳のビルダー、ブランドン・ジョンソン氏は、フォードF-350を28インチリフトアップし、3か月かけてゼロから新しいフレームを設計し、レーザーカットし、溶接し、6ドアのピックアップトラックをまるで当たり前かのように制作してしまった。カスタムエアサスペンションとカーボンショックが装着されている。
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