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2座のGRカローラ 社長の愛称を冠した「モリゾウエディション」登場 GRで何が起きている?

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2座のGRカローラ 社長の愛称を冠した「モリゾウエディション」登場 GRで何が起きている?

日本仕様は「RZ」 発売日は?

4月に公開されたトヨタ・ガズー・レーシングの新型車「GRカローラ」。その日本仕様のグレードである「GRカローラRZ」が発表された。

【画像】モリゾウエディションとGRカローラRZ【細部まで見る】 全108枚

さらに、豊田章男社長が試作車のハンドルを握り、ともに作り込んだという限定車「GRカローラ・モリゾウエディション」の存在が今回明らかになった。

後者は、走りに振った2シーター仕様で、パワースペックも異なる注目モデルだ。

「GRカローラRZ」は2022年秋ごろからトヨタ店で販売を始める。

「モリゾウエディション」は本年の冬ごろから、GRガレージにおいて限定車として発売される予定だ。予約の抽選は秋から受付ける見込みで、限定台数・抽選方法は製品サイトに今後告知される。

トヨタの元町工場にあるGRファクトリーで生産されるこれらのモデル。とりわけ精度の高い組付けには最新の技術が活かされているようだ。

例えばサスペンションのパーツ類。

アライメントのことを考えれば、組付け精度が高ければ高いほど良いのだが、量産過程で若干の「ばらつき」は生じてしまうもの。

一方で開発の評価は中央値で進めるため、できれば中央値の製品でユーザーに届けたいところだ。

GRファクトリーでは、それぞれの部品の寸法を測り、どういう「ばらつき」が発生しているか把握し、その全てをデータベースに落とし込んでいるという。

まるでレース部門 GRのクルマづくり

「このばらつきの部品と、このばらつきの部品を組むとキャンセル効果があるから中央値と変わらなくなるという具合に、組み合わせで最適化を図ることをAIを使ってやっている(チーフエンジニア坂本尚之氏)」

エンジンを作る下山工場も同様で、GRヤリスのときから、レーシングエンジンを組付ける精度で生産を続けているそうだ。

「ピストンの質量を測り、同じ質量のピストンとともに組み入れることでエンジンのレスポンスを向上させている。また、加工の公差は半分を狙っていくなどのアレンジに取り組んでいる」

チューニングショップやレーシングファクトリーで行われるようなバランス取りを経て組付けられたこれらのエンジンには、匠プレートが付いてくる(エンジンの右前輪側)。

トヨタによれば、GRカローラ・モリゾウエディションは、豊田章男社長が「お客様を魅了する野性味」を追求したグレードと説明されている。

その変更点は、軽量化、エンジンのトルクアップ、トランスミッションのギア比最適化、モノチューブアブソーバーと高性能タイヤの採用など多岐にわたる。

なぜモリゾウ? 限定車の変更点

そもそも豊田社長の愛称を冠した限定車「モリゾウエディション」は、なぜこのような車名になったのか。

モリゾウの名を使うことについては、意外にも社内で議論が生じることがなかったという。GRカンパニーを基点としたクルマ作り、豊田社長の号令で作り込んだクルマという意味でこの名称になったようだ。

そんなモリゾウエディションの変更点を、GRカローラRZと比較してリストアップしておこう。

・リアシートを撤去し約30kg軽量化
・最大トルクを37.7kg-mから40.8kg-mへ向上
・構造用接着剤3.3m追加/補強ブレース追加
・ディファレンシャルギアのローギアード化
・1~3速のクロスギアレシオ化
・10mm拡幅したタイヤ(235→245)
・専用セミバケットシートの採用

中回転域のトルクを高めることで加速性能を高め、コーナリング時の安定性/ブレーキ性能を向上させている。エンジニア陣によれば富士スピードウェイで2分を切るラップを記録するという。

今週末に開催されるスーパー耐久「富士スーパーテック24時間レース」にも、このクルマのトピックがある。

これまでカローラスポーツをベースにした水素エンジン車で参戦してきたが、このレースから、マシンのエクステリアがGRカローラに変わり、シーズンを通して空力性能を極めていくという。

実は、GRカローラの意匠に変えたところ、コーナリングスピードを維持したまま、トップスピードが5km/hくらい増えたそうだ。

「今後は、(参戦によって)発生したパーツなどをお客様に届けていけるといい」と前述の坂本尚之チーフエンジニアは語る。

GRカンパニーの取り組みを象徴するように生まれたGRカローラとモリゾウエディションは、レースで培ったクルマ作りのノウハウがトヨタに浸透していく様子を現在進行形で体験できるモデルになりそうだ。

GRカローラ 日本仕様スペック

GRカローラの日本仕様「GRカローラRZ」のスペックは下記のとおり。カッコ内はモリゾウエディションの開発目標値となっている。

価格や発売日は今後明らかにされる。

全長×全幅×全高:4410×1850×1480(1475)mm
ホイールベース:2640mm
トレッド前:1590mm
トレッド後:1620mm
車両重量:1470kg(1440kg)
エンジン:1618cc直3ターボ
最高出力:304ps/6500rpm
最大トルク:37.7kg-m/3000-5550rpm(40.8kg-m/3250-4600rpm)
トランスミッション:6速マニュアル
駆動方式:電子制御多板クラッチ式4WD
差動装置:前後ともにトルセンLSD
サスペンション前:マクファーソンストラット式(倒立モノチューブアブソーバー)
サスペンション後:ダブルウィッシュボーン式(モノチューブアブソーバー)
タイヤサイズ:235/40R18(245/40R18)
乗車定員:5名(2名)

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みんなのコメント

8件
  • 後者は、走りに振った2シーター仕様で、パワースペックも異なる注目モデルだ。(ドヤッ!
    しかし、ドアの枚数は変わらない!!(ドヤッ!
  • 豊田直系社長による会社の私物化
    でなきゃクルマに自分の名前つけるはずがない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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