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【スーパーカー年代記 086】ラ・フェラーリは、F1のKERSをベースに作り上げられたハイブリッド スーパースポーツ

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【スーパーカー年代記 086】ラ・フェラーリは、F1のKERSをベースに作り上げられたハイブリッド スーパースポーツ

クルマ好きなら一度は憧れたことがあるだろうスーパーカー。その黎明期から現代までをたどる連載企画。第86回は「フェラーリ ラ・フェラーリ」だ。

フェラーリ ラ・フェラーリ(2013-2016年)
2013年のジュネーブ モーターショーで、フェラーリはかねてから噂されていたエンツォフェラーリの後継モデルにあたる限定生産車「ラ・フェラーリ」をワールドプレミアさせた。ラ・フェラーリ(La Ferrari)の「La」とはイタリア語の女性名詞に付く定冠詞で、英語風にいえば「ザ・フェラーリ」ということになる。スーパースポーツカーといえどもクルマを女性にたとえるのは、いかにもイタリア人らしいといったところだろうか。ちなみに、エンツォフェラーリ同様、ラ・フェラーリも「フェラーリ ラ・フェラーリ」と呼ばれることは少なく、単にラ・フェラーリと呼ばれている。

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さて、ラ・フェラーリは、F40、F50、そしてエンツォフェラーリと続いてきたフェラーリの特別モデルの最新版にあたる。その内容は「ザ・フェラーリ」と呼ばれるだけの説得力のあるものになっている。フェラーリの絶対的最高峰であるF1マシンにできるだけ近い技術を採用するのがF50以来の通例だが、今回の目玉はハイブリッド機構。この当時のF1に採用されていたモーターアシスト機構のKERSに準じたHY-KERSというシステムを採用して、フェラーリ史上初のハイブリッド テクノロジーを採用した市販モデルとなっている。

HY-KERSのシステムは、2基のモーター/ジェネレーターとリチウムイオンバッテリー、そして制御装置から構成される。モーターの最高出力は163ps(最大トルクは未発表)で、エンジンのパワースペックは最高出力800psと最大トルク700Nm。ちなみにF1ではKERS時代のエンジンはV8だったが、ラ・フェラーリではF12ベルリネッタに搭載されたものをベースにした、伝統のV12を使い続ける。システム合計での最高出力は963ps、最大トルクは900Nm以上を発生する。

組み合わされるミッションは7速DCTで、後輪のみを駆動する。なお、モーターのみでの走行はできない。公称のパフォーマンスは、最高速度が350km/h以上、0→100km/h加速が3秒未満、0→200km/h加速が7秒とアナウンスされている。

シャシはカーボンファイバー製モノコック。スタイリングはそれまでのピニンファリーナではなく、フラビオ・マンツォーニを中心とした社内デザインで、330P4や312Pといった1960年代後半のスポーツプロトタイプをイメージしている。

インテリアでは、F1スタイルのステアリングやウイングフォルムのシグネチャーブリッジ、コンパクトになったサテライトポッド、選択可能な12.3インチのデジタル インパネなど、新しいコンセプトでまとめられている。

ラ・フェラーリは499台+オークション用1台の限定生産で、2016年にはオープンボディの「アペルタ(イタリア語でオープンを意味する)」を209台+オークション用1台で限定生産した。価格に関しては、どちらも正式には発表されていない。

ラ・フェラーリ 主要諸元
●全長×全幅×全高:4702×1992×1116mm
●ホイールベース:2650mm
●車両重量:1255kg
●パワーユニット種類:65度V12 DOHC+モーター
●排気量:6262cc
●エンジン最高出力:800ps/9000rpm
●エンジン最大トルク:700Nm/6750rpm
●システム最高出力:963ps
●システム最大トルク:900Nm以上
●駆動方式:縦置きミッドシップRWD
●トランスミッション:7速DCT
●タイヤサイズ:前265/30ZR19、後345/30ZR20

[ アルバム : ラ・フェラーリ はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • ラフェラーリは、マクラーレンP1と918スパイダーより最高速度も加速も速いから(加速は918と同じくらい)、めちゃめちゃ好きだね。
  • スペチアーレだから尊敬しているが、そんなに好きでは無い
    F40の方が断然いいし、BBの方がときめく
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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