モーターショーの翌年は、新型車の当たり年というように、2024年デビュー(予定)のニューモデルは、これまで以上の実力派が揃っている。その傾向が特に強いのがSUV市場で、いずれも勢力図を塗り替えそうな注目モデルが並ぶ。ここでは、そのなかから5つのモデルをピックアップ。いずれも見逃せない精鋭だ。
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■ミツビシ・トライトン
■約13年ぶりの国内復帰。ルックスも中身も大幅進化
2024年2月に発売が予定されているミツビシ新型トライトン。広大なベット(荷台)を備えるスポーツトラックは、日本ではあまり販売台数は伸びないジャンルではあるが、新型トライトンは個性が際立つキャラクターと最新メカニズムを武器に、コアなファンから注目を集めそうだ。
まず目を惹くのが、大胆なエクステリア。2011年に国内撤退した当時の初代トライトンは、全体的に生真面目なデザインで地味な印象を否めなかったが、約13年ぶりの国内復帰となる新型(3代目)は、迫力のあるフロントマスクや、オフローダーらしいモール&プロテクターを装着することで、タフネスなイメージをアピールする。ルックスからして大きな変化を実感できる。
加えて、パワートレイン関連の大きな進化も見逃せない。最高出力150kW、最大トルク470Nmを発揮する最新の2.4リッターディーゼルターボとパジェロ譲りの本格4WD「スーパーセレクト4WD-II」の組み合わせは、本領発揮のオフロードでの活躍はもちろん、オンロードでもクラス上の余裕を生み出してくれる。旋回性を高めるアクティブヨーコントロールも備わるなど、従来モデルまでのラダーフレーム車のイメージを凌駕する走行性能だ。
そして充実のキャビン機能も見所。日本国内仕様モデルは、後席スペースもしっかりと確保されているダブルキャブボディ。インパネは実用的なレイアウトだが、ダッシュボード上にはタッチディスプレイを配置する。上級仕様(GSR)はレザーシート仕様になるなど、所有欲をくすぐるプレミアム感の演出も巧みだ。
ピックアップトラックの積載性と、SUVの走行性能をバランスよく取り入れているスポーツトラックは、世界レベルでは“万能モデル”として高い人気を集めている。トライトンはミツビシの最重要モデル。車両価格はベーシックな『GLS』が498万800円、上級グレードの『GSR』が540万1000円と決して安くはないが、それに見合う内容が与えられているのは間違いない。
■トヨタ・クラウンエステート
■デザイン&使い勝手の良さに加え、価格設定にも期待
現行クラウンシリーズは、これまで『クロスオーバー』『スポーツ』『セダン』の3モデルを発売している。そして、最後に投入予定なのが『エステート』だ。メカニズム的にはクロスオーバー、スポーツと同じFFレイアウトの電動AWDモデルで、余裕十分のキャビン&ラゲッジルームを持つSUVだ。
すでにティザーサイトが開設済みで、パワートレイン(HEVとPHEV)やボディサイズ(全長4930mm、全幅1880mm、全高1620mm)もアナウンスされている。さらに、2023年度内での発売も予告されている。
走りの魅力を大きくアピールするクロスオーバーやスポーツに対して、エステートは、キャビンの広さや幅広いシーンで便利に使えるユーティリティの高さが特徴。新世代クラウンに共通する走りのレベルの高さは踏襲しつつも、ワゴンニーズを求めるファミリー層からも大きな注目を集めるだろう。
標準モデルともいえる『クロスオーバー』の車両価格は435万円(税込)から設定。『エステート』は、グレード次第だが、HEVにベーシックグレード(X系)が設定されるならば、500万円切りも大いに期待できそうだ。価格次第ではミドルクラスのSUVを検討しているユーザーにとって要検討の1台になるだろう。
■トヨタ新型ランドクルーザー250
■技術進化とデザイン力に高評価。300系を超える納車待ちに?
2024年夏頃に国内デビューが有力視されてるトヨタ新型ランドクルーザー250。パワーユニットは2.8リッターディーゼルターボとNA仕様の2.7リッターガソリンと、3.3リッターディーゼルターボと3.5リッターガソリンターボが選べるランドクルーザー300系よりもダウンサイジングされているが、プラットフォームは300系と同じ新世代ラダーフレーム「GA-F」で、ATも8速に進化している。
さらに悪路で重宝するクロールコントロールや、高度な減衰力制御が備わるAVSサスペンションといった最新の走行支援機能も装着されるなど、走行面でのメカニズムは300系に匹敵する内容が与えられている。
刷新されたエクステリア&キャビンも見所のひとつで、その洗練された佇まいは強い存在感を放っている。“道具車”に徹した実用的なクロカン4WDということは変わらないのだが、デザイン面での評価も高いことから、ファッション性を求める層からも支持を集めるだろう。
実際、2023年末に予約注文の受付がスタートしたドイツでは、車両価格が伏せられた条件にもかかわらず、オーダーが殺到し、即日受注もストップ。先代モデルを超える人気を集めている模様だ。
国内仕様車は、2024年春~初夏を目処に受注受付が開始されそうだが、正式な発表前にも関わらずディーラーへの問い合わせが殺到しているという。300系は納車まで48カ月以上待ちという事態を引き起こしたが、新型ランドクルーザー250は、その300系すら超える人気を集めそうだ。
■スバル新型フォレスター
■人気SUVの最新型は車体設計や装備、安全面もアップデート
2023年のロサンゼルス・オートショーでお披露目された次期型フォレスターも、2024年に国内導入されるのが確実な一台だ。現行型と比較するとスタイリングは荒野に似合うタフなデザインに変わっているが、ボディサイズは、北米仕様車のインチ表示を換算すると全長4655mm、全幅1830mm、全高1730mmと、ほぼ同寸だ。
大きな進化を実感できるのが、車体設計や装備、安全機能など。フルインナーフレーム化されたスバルグローバルプラットフォームの採用やシンメトリカルAWDの改良、最新アイサイトへのアップデート、さらにインパネレイアウトも中央に縦型ディスプレイを配置する最新世代に生まれ変わっている。
北米では2024年春からデリバリーが開始され、国内仕様車はその後になると予想される。最初にデビューする北米仕様車は、従来モデルから継続の2.5リッター水平対向4気筒エンジンの改良型が投入されるが、すでに1年後にストロングハイブリッド車を投入することを予告している。国内仕様車は、2.0リッター+モーターのe-BOXER車と1.8リッターターボ車のふたつのユニットが展開されそうだ。
■ホンダWR-V
■ホンダSUV群の新星が登場。200万円前後の価格設定も大きな魅力
WR-Vの車格はヴェゼルのひとつ下となるコンパクトSUV。正式発売は2024年3月だが、すでにグレードや車両価格も発表済みだ。海外生産かつガソリン車のFF仕様のみに絞り込んだことで、最も安いグレードの車両価格は209万8800円と、現在購入できるSUVの中では買い得感が飛び抜けている。昨今、新車価格の上昇が際立つこともあって、今春の目玉モデルになるだろう。
ボディサイズやキャビンスペースはヴェゼルとほぼ同じ。シートのアレンジ機能などは簡略化されているものの、普段使いレベルの実用性も優秀なこともWR-Vの強みだろう。走りの質にも期待が持てる。ハイブリッドのe:HEVにこだわりがないのであれば、ヴェゼルのガソリン車と肩を並べる実力モデルだ。
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みんなのコメント
が多い中、本格SUVやピックアップが国内で拡大したら
本物志向に興味が移る人も続出するでしょうね。
紛い物とわかったら離れる人が増え、選ぶ人は少ない
◯◯風ばかりになり衰退した自動車業界が
今後イイ方向へ向かうとイイのですが
パワートレインが過度期なのでメーカーも難しい選択に
常に迫られてるでしょうね
業界全体の足並みを揃えないとガラパゴスは良い事なし