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市街地との相性は抜群 ホンダe アドバンス 現実的な価格帯での喜び 手頃で楽しいEVのベストは?(1)

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市街地との相性は抜群 ホンダe アドバンス 現実的な価格帯での喜び 手頃で楽しいEVのベストは?(1)

現実的な価格帯での喜びを比較

数年後、2023年は電動ホットハッチが芽生えた瞬間だったと、振り返ることになるのだろうか。アルピーヌA290やヒョンデ・アイオニック5 Nなどが発表されたことを考えると、その可能性はゼロではない。

【画像】市街地との相性は抜群 ホンダe アドバンス 手頃で楽しいEVのベストを選出 ノミネート車両たち 全171枚

自動車メーカーは、手頃な価格帯のバッテリーEVにも優れた性能を与え始めている。そろそろ、次のフェイズへ進もうとしている。

AUTOCARでは今年、アバルト500eやMGモーター MG 4 Xパワーなどへ試乗。好ましい印象を残してくれた。電動ドライバーズカーと呼べそうな選択肢が、徐々に増えつつあるといえる。それでは、現在のベストはどれだろう。

2022年には、英国のディーラーで購入できるバッテリーEVのベストを選ぶべく、価格帯やセグメントを超えた11台の比較を試みた。年末恒例の、ベスト・ドライバーズカー選手権の電動版として。

2023年は、もう少し範囲を狭めた。現実的な価格帯にある、ゼロ・エミッション・ドライブの喜びを比較することにした。

お手頃な電動ドライバーズカーのベストは?

今回ノミネートしたのは、AUTOCARで評価の高い6台。発売されたばかりのモデルもあるが、登場から数年が経過したモデルも含まれる。

順不同にご紹介すると、アバルト500e、ホンダe、ルノー・メガーヌ E-テック・エレクトリックに加えて、日本では馴染みが薄いMGモーター MG 4 Xパワーにクプラ・ボーン、キア・ニロEVという構成だ。

試乗の舞台には、グレートブリテン島の中東部、ノース・ヨークムーアズ国立公園の道を選んだ。辛口な6名のスタッフで、動力性能、操縦性、日常的な使い勝手、クルマとしての魅力、全体的な楽しさという5項目を評価。300点満点で採点させていただいた。

お手頃価格な電動ドライバーズカーの、2023年のベストはどれだろう。4編に及ぶ内容となったが、最後までお付き合いいただければ幸いだ。

実際の点数以上に好き ホンダe(183点)

5位と5点差で6位になったのが、ホンダe。審査員6名の誰もが、このクルマに対しては好印象を抱いていただけに、少々悔やまれる結果といえる。

「実際の点数以上に気に入っています」。と、審査員の1人、マット・ソーンダースが説明する。シリアスな走りを好むリチャード・レーンも「大好き」。と本音を漏らす。イリヤ・バプラートも同様だ。

今回のノミネート車両で、1番得点が少なかったモデルに対する言葉とは思えない。実際、ホンダeは素晴らしい。

だがAUTOCARの読者なら、見逃せない課題へお気づきだと思う。バッテリーEVの普及が進む英国でも、市街地でeを目にすることは殆どない。

「この航続距離では、一緒に暮らせません」。と、ソーンダースが口にする。バプラートも「航続距離がもっと長ければね・・」。と残念そうだ。筆者、マット・プライヤーも、「正直なところオススメは難しいですね」。と同調した。

eのカタログ上の航続距離は、最長210kmがうたわれている。だが実際は、他のバッテリーEVと同様に、主張どおりの距離を走ることはできない。

普段使いで困ることはないかもしれないが、高速な充電器が自宅にない限り、使い勝手には制限が出るだろう。外出先にも急速充電器が整備され、使える状態にあることを確かめられなければ、100km先の目的地を目指すにも勇気がいる。

市街地との相性は抜群 残念な航続距離

eは、都市部での移動手段としてデザインされ、ドライバーズカーを狙ってはいない。アバルト500eのように、ホットハッチと表現できる活発さはない。しかし、間違いなく運転が楽しい。それだけに、航続距離の短さは非常に残念だ。

ボディはコンパクトで、後輪駆動。駆動用バッテリーが小さいかわりに、車重はバッテリーEVとしては軽量な部類に入る1520kg。アバルト500eの次に軽い。

フロントタイヤには駆動力が伝わらないから、ステアリングはクリアで素直。滑らかに操れる。ドライブシャフトが邪魔をしないため、フロントタイヤの切れ角が大きく、小回りも利く。

サスペンションのスプリングはハードで、身のこなしはタイト。狭い道で運転を楽しめる。それでも、すぐにバッテリーの残量が減ってしまう。速度域が上昇すると、パワー不足も露呈してくる。

都市部での運転は、際立って面白い。「市街地との相性は抜群ですよ」。と、フェリックス・ペイジが笑顔で話す。

頻繁に充電は必要かもしれないが、車内にはコンセントとビデオゲーム機をつなげるコネクターが用意されている。駆動用バッテリーが満たされるまで、グランツーリスモもプレイできる。車内で過ごす時間も楽しめる。

運転が楽しく魅力的。個性的でも弱点がある。チャーミングな人間のように、簡単に好きになれる。ただし、誰しもへオススメできるモデルではないことも事実だ。

ホンダe アドバンス(英国仕様)のスペック

価格:3万7395ポンド(約677万円)
全長:3894mm
全幅:1752mm
全高:1512mm
最高速度:144km/h
0-100km/h加速:8.3秒
航続距離:210km
電費:5.6m/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:1520kg
パワートレイン:永久磁石同期モーター
駆動用バッテリー:28.5kWh
最高出力:154ps
最大トルク:32.0kg-m
ギアボックス:シングルスピード・リダクション(後輪駆動)

この続きは、手頃で楽しいEVのベストは?(2)にて。

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