現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > お値段なんと1100万ユーロ!宝くじが当たっても買えない世界に1台だけのブガッティ「ラ・ヴォアチュール・ノアール」

ここから本文です

お値段なんと1100万ユーロ!宝くじが当たっても買えない世界に1台だけのブガッティ「ラ・ヴォアチュール・ノアール」

掲載 更新
お値段なんと1100万ユーロ!宝くじが当たっても買えない世界に1台だけのブガッティ「ラ・ヴォアチュール・ノアール」

 3月5日のプレスデーから始まった2019年のジュネーブ・モーターショーが13日の日程を終え、3月17日にその幕を閉じた。来場者は60万人以上。残念ながら、2018年と比べると10%弱の減少となったが、公式ウェブサイトに約150万人以上のアクセスを得たという。今やモーターショーが盛況だったかどうかは来場者数では測りきれないのかもしれない。

 今年の目玉は大きく分けて2本。ひとつは電動化、そしてもうひとつがスーパースポーツカーだ。スーパースポーツメーカーの雄であるイタリアのフェラーリをはじめ、同じくイタリアでフェラーリと双璧をなすランボルギーニ、F1でもお馴染みのイギリスのマクラーレン、戦前からの長い歴史を持ち現在はフォルクスワーゲン傘下に収まるフランスのブガッティなど、世界の名だたるスーパースポーツメーカーが競うようにニューモデルを輩出したのである。

総排気量3902cc、最高出力720cv!フェラーリ史上最もパワフルなV8エンジンを搭載した「F8 Tributo」

ブガッティ

 その中でもド肝を抜いたのが、今年で生誕110周年を迎えるブガッティが発表した“ラ・ヴォアチュール・ノアール”だ。世界で1台しか作られない超貴重なミドシップ・スーパースポーツ・クーペの価格はなんと1100万ユーロ。邦貨に換算すると約14億円だ。しかもこの価格は付加価値税を除いたものなので、実際に手に入れるには20億円以上が必要となる。クルマ好きの中には「宝くじが当たったらクルマを買おう」なんて言う人がいるが、このクルマは日本の宝くじの当選金額では買えない。ちなみに、すでに売約済みである。



 流麗なスタイリングは1930年代にたった4台しか作られなかったブガッティの名車、“タイプ57SCアトランティーク”がモチーフ。ボディはカーボンファイバー製で、ボディサイズは不明だが、ベースとなった“ブガッティ・シロン”よりはひと回り大きい感じを受ける。機能面は基本的にシロンと同じ。4つのターボチャージャーを備えた8.0L W型16気筒で、最高出力は1500ps、最大トルクは1600Nmを誇る。

 また、ブガッティのブースにはラ・ヴォアチュール・ノアールとともに、シロンの110周年記念モデル(下段上)と、2018年夏にアメリカのペブルビーチで行われたコンクールデレガンスで発表された“ディーヴォ”(下段下)も並べられた。

フェラーリ

 毎年、ジュネーブで必ずニューモデルを発表しているフェラーリ。今年は主軸となるV8のミドシップクーペの新型をひな壇に飾った。“F8トリビュート”は“488GTB”の後継車。488GTB及びさらにひと世代前の“458イタリア”とボディの骨格を共有するものの、前後のデザインは刷新。フロントには488GTBのハイパフォーマンスモデルの“488ピスタ”同様のバンパー下に入った空気をボンネット上へと流す“Sダクト”と呼ばれる空力処理を採用。

 またリアにはF8トリビュートの始祖で1975年に登場した“308GTB”と同じ丸型4灯式のテールライトが復活した。またリアウインドシールドにはエンジンが丸見えとなる、フェラーリのプレミアム限定シリーズの走りであるF40を彷彿させる超軽量のレキサン樹脂製が用いられている。Sダクトの新設のほか、リアスポイラーやリアの可変式アクティブディフューザーの改良などにより、空力性能は488GTBよりも10%の向上が図られた。

 機能面は基本的に488GTBの進化型。3.9L V8ツインターボは最高出力720ps/7000rpm、最大トルク770Nm/3250rpmを発生する488ピスタ用の搭載。これで最高出力はライバルの720Sと同値に並んだ。488GTBに対して、チタンコンロッド、軽量化クランクシャフト及びフライホイールの採用や吸気系やカムプロファイルの最適化などにより、50ps/10Nmの出力アップが図られているほか、18kgの軽量化を実現している。

 組み合わされる変速機は従来同様、デュアルクラッチ式7段AT。40kg軽くなった車両重量との合わせ技で0-100km/h加速は488GTBよりも0.1秒速い2.9秒、0‐200km/h加速は7.8秒へと0.5秒も向上している。またハンドリング面も、“フェラーリ・ダイナミック・エンハンサー”と呼ばれるビークルダイナミックシステムをバージョン6.0から6.1へと刷新することで、さらなる進化を遂げた。これにはステアリングホイールを小さくするといった改良も含まれる。

ランボルギーニ

 基幹車種を全面変更させてきたフェラーリに対し、好敵手ランボルギーニは2台のオープンモデルで応戦した。1台は2019年初頭にマイナーチェンジが行われた“ウラカン”の最新モデル“ウラカン・エボ”ベースの“スパイダー”。従来モデル同様、電動油圧開閉式のソフトトップを採用。開閉時間は17秒で、50km/h以下なら走行中でも操作が可能だ。閉じた幌はボディの中にキレイに収まる。

 ウラカンの高出力モデル“ペルフォルマンテ”と同じ640ps/600Nmまで出力の向上が図られた5.2L V型10気筒エンジン、兄貴分アヴェンタドール譲りの後輪操舵+4輪トルクベクタリング機構を備えることでさらなる走行性能を得たシャシーなどは、先に発表されたクーペモデルと同じ。車両乾燥重量は1542kg。クーペよりも120kg重くなっている。0-100km/h加速はクーペよりも0.2秒遅い3.1秒。最高速度は325km/h。この数値はクーペと変わらない。日本での販売価格は税抜で3282万7602円となっている。

 もう1台のランボルギーニの屋根開きモデルは、“アヴェンタドールSVJ”の“ロードスター”。アヴェンタドールSVJはランボルギーニ伝説のスポーツカー、“イオタ(JOTA)”のJを用いた高出力モデル。ランボルギーニの市販モデルとしては最強の770ps/720Nmを誇る6.5L V型12気筒を搭載。変速機はシングルクラッチ式7段ロボタイズドMTで、4輪駆動を採用。

 車両重量はクーペのSVJに対して50kg重い1575kg。0-100km/hは2.9秒、最高速度は350km/h以上。クーペ同様、“ALA(=Aerodinamica Lamborghini Attiva)”と呼ばれる可変エアロ機構も備わる。カーボンファイバー製の屋根は取り外し式で、フロントフードの下への収納が可能だ。世界限定800台で、日本の価格は5714万3135円(税抜)となっている。

取材・文/編集部 撮影/望月浩彦

こんな記事も読まれています

フェルスタッペン、レッドブルの地元で最速! マクラーレン勢が続く。角田裕毅14番手|F1オーストリアGPスプリント予選
フェルスタッペン、レッドブルの地元で最速! マクラーレン勢が続く。角田裕毅14番手|F1オーストリアGPスプリント予選
motorsport.com 日本版
最速はヒョンデのタナク。トヨタは6-7-8番手でスロースタートに/WRCポーランド シェイクダウン
最速はヒョンデのタナク。トヨタは6-7-8番手でスロースタートに/WRCポーランド シェイクダウン
AUTOSPORT web
F1オーストリアGPスプリント予選速報|フェルスタッペンがSQ1~3全てでトップタイムの完全制圧。角田裕毅SQ2敗退14番手
F1オーストリアGPスプリント予選速報|フェルスタッペンがSQ1~3全てでトップタイムの完全制圧。角田裕毅SQ2敗退14番手
motorsport.com 日本版
【MotoGP】プラマック、2024年限りでドゥカティ陣営離脱! 2025年以降はヤマハのサテライトチーム化を発表
【MotoGP】プラマック、2024年限りでドゥカティ陣営離脱! 2025年以降はヤマハのサテライトチーム化を発表
motorsport.com 日本版
[新型マツダ6]は直6ガソリン!? ロータリーエンジンの電動モデルも!? セダン・ワゴン改革が期待大すぎ
[新型マツダ6]は直6ガソリン!? ロータリーエンジンの電動モデルも!? セダン・ワゴン改革が期待大すぎ
ベストカーWeb
マセラティのV6「ネットゥーノ」搭載3車種をイッキ乗り!「MC20」「グラントゥーリズモ」「グレカーレ」の走りの違いは?
マセラティのV6「ネットゥーノ」搭載3車種をイッキ乗り!「MC20」「グラントゥーリズモ」「グレカーレ」の走りの違いは?
Auto Messe Web
ホンダ、新型フリードを6月28日に発売。e:HEV搭載ハイブリッドと1.5Lガソリンで250万円から
ホンダ、新型フリードを6月28日に発売。e:HEV搭載ハイブリッドと1.5Lガソリンで250万円から
AUTOSPORT web
ファッショナブルかつエレガントなメルセデス・ベンツCクラスの新しい4名乗りオープンカー「CLEカブリオレ」が日本デビュー
ファッショナブルかつエレガントなメルセデス・ベンツCクラスの新しい4名乗りオープンカー「CLEカブリオレ」が日本デビュー
カー・アンド・ドライバー
MotoGPオランダ|バニャイヤ絶好調! コースレコード更新でプラクティストップタイム。ビニャーレス2番手で追う
MotoGPオランダ|バニャイヤ絶好調! コースレコード更新でプラクティストップタイム。ビニャーレス2番手で追う
motorsport.com 日本版
ディフェンダーがピックアップトラックに!?ワイルド感あふれるモデルの正体は…?
ディフェンダーがピックアップトラックに!?ワイルド感あふれるモデルの正体は…?
グーネット
遂に「楽しい」電動スポーツ生誕! ロー&ワイドなボディにシザーズドア 新MGサイバースターへ試乗 
遂に「楽しい」電動スポーツ生誕! ロー&ワイドなボディにシザーズドア 新MGサイバースターへ試乗 
AUTOCAR JAPAN
人生初の愛車は日産「エクサ クーペ」部品取り車に「キャノピー」も所有するほど惚れた理由は、個性的なギミックにありました
人生初の愛車は日産「エクサ クーペ」部品取り車に「キャノピー」も所有するほど惚れた理由は、個性的なギミックにありました
Auto Messe Web
「未来のために白紙の状態から再スタート」新LMP2規定の仕切り直しにコンストラクター4社が同意
「未来のために白紙の状態から再スタート」新LMP2規定の仕切り直しにコンストラクター4社が同意
AUTOSPORT web
アストンマーティンF1、ストロールとの契約延長を発表。2026年までアロンソとのコンビを継続へ
アストンマーティンF1、ストロールとの契約延長を発表。2026年までアロンソとのコンビを継続へ
AUTOSPORT web
ハウガーがデュルクセンを0.008秒下して最速! フィーチャーレースのPP獲得。宮田莉朋大苦戦で21番手|FIA F2シュピールベルグ予選
ハウガーがデュルクセンを0.008秒下して最速! フィーチャーレースのPP獲得。宮田莉朋大苦戦で21番手|FIA F2シュピールベルグ予選
motorsport.com 日本版
名古屋まで100キロ信号なし“スーパー一般道”完成いよいよ秒読み! 国道23号「名豊道路」新IC名も決定!
名古屋まで100キロ信号なし“スーパー一般道”完成いよいよ秒読み! 国道23号「名豊道路」新IC名も決定!
乗りものニュース
ガスリーとの契約延長を喜ぶアルピーヌF1代表。オコンの後任は「時間をかけて決める」と主張
ガスリーとの契約延長を喜ぶアルピーヌF1代表。オコンの後任は「時間をかけて決める」と主張
AUTOSPORT web
異例の再有料化「八木山バイパス」 工事をNEXCOへ引き継ぎ 4車線化も間近!
異例の再有料化「八木山バイパス」 工事をNEXCOへ引き継ぎ 4車線化も間近!
乗りものニュース

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.6552.8万円

中古車を検索
ノアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

267.0351.8万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

9.6552.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村