現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > ひょっとしてR35も買える!? 第二世代GT-R超高騰でR35を狙ってもいいこれだけの理由

ここから本文です

ひょっとしてR35も買える!? 第二世代GT-R超高騰でR35を狙ってもいいこれだけの理由

掲載 更新 38
ひょっとしてR35も買える!? 第二世代GT-R超高騰でR35を狙ってもいいこれだけの理由

 R32型からR34型のRB26DETTエンジン+アテーサET-Sを搭載したいわゆる第二世代のスカイラインGT-Rは、R33型もアメリカの25年ルールに適合するようになったこともあり、中古車価格の高騰が著しい。

 この種のクルマは完全に趣味のものなので「自分が欲しい、好き」というものを選べばいいのだが、第二世代GT-Rの中古車価格がここまで高騰してくると、登場から14年目となっても現行型となるR35型GT-Rとも中古車価格は比べられるものとなっている。

夏~秋発売でも早くも動きがっ!? 新型86/BRZ公開は初代モデル中古車の価格に影響を与えたか?

 そんな背景もあり、当記事ではR34型までのスカイラインGT-Rと、カリスマエンジニアである水野和敏さんが開発責任者を務めた2013年モデルまでのGT-Rの中古車価格を紹介しながら、迷ったらR35型の中古車も検討する価値がある理由を考えてみた。

文/永田恵一、写真/NISSAN

【画像ギャラリー】第二世代GT-Rの中古価格が爆上がり!! 検討の価値が増してきたR35型 GT-Rを見る

■GT-Rの中古車価格

●R32型

1989年登場のR32型スカイラインGT-R

 1989年登場のR32型スカイラインGT-Rの中古車は中古車検索サイトを見ると原稿執筆時点で57台が流通しており、価格は300万円からだ。

 中心となるのは500万円台からで、500万円台になると走行10万km以下のかなりノーマルに近いものも流通している。750万円を超えると走行5万km以下のほぼフルノーマルというものや1000万円超えるもの数台もあり、価格応談というものも少なくない。

 なお、1993年登場の後期型で登場したブレンボのブレーキを装着したVスペックは両手で数えられるくらいしか流通していない。

 いずれにしてもR32型スカイラインGT-Rは新車価格が基準車で消費税抜き450万円程度、Vスペックでも530万円程度だったことを考えると高値安定だ。

 現在のR32型スカイラインGT-Rの中古車価格を見ると、現在41歳の筆者が1998年に運転免許を取得したときにはR32型スカイラインGT-Rの中古車が200万円で十分手に届き、中には100万円というものもあったのを思い出し、時代の変化を痛感する。

●R33型

1995年登場のR33型スカイラインGT-R

 1995年登場のR33型スカイラインGT-Rの中古車は原稿執筆時点で46台が流通しており、価格は400万円からとなる。中心となるのはR32型同様に500万円台からで、500万円台になると走行5、6万kmのフルノーマルに近いものもそれなりにある。

 650万円を超えると走行5万km以下のフルノーマルに近いものも数台あり、最高価格は1699万円で、価格応談というものもかなりある。

 R33型スカイラインGT-Rの中古車も新車価格が基準車で約480万円、アクティブLSDなどが付くVスペックでも530万円だったことを考えると高いが、性能や年式などを考えると以前とは意味合いは違うにせよ、現在もR32型よりはリーズナブルといえるかもしれない。

●R34型

1999年登場のR34型スカイラインGT-R

 1999年登場のR34型スカイラインGT-Rの新車価格は基準車/約500万円、リアディフューザーなどのエアロパーツやアクティブLSDが付くVスペック/約560万円。

 2001年に加わったラグジュアリーな面も持つMスペック/595万円、2002年にファイナルエディションとして合計1000台限定で販売された、より強度の強い俗にN1エンジンと呼ばれるものを搭載したVスペックIIニュル/610万円、Mスペックニュル/630万円だった。

 それが原稿執筆時点で43台が流通する現在の中古車価格はいきなり新車の倍以上となる1280万円からである。中心となるのは1500万円以上で、2000万円台が4台、VスペックIIニュルになると3500万円前後で、流通している半数以上は価格応談となっている。

 生産台数が少ないのに加え最後の第二世代スカイラインGT-Rということもあり、R34型スカイラインGT-Rの高騰は分かってはいたものの、久しぶりに中古車価格を詳細に調べてみるとただただ驚くばかりだ。

●R35型

2007年登場の現行型R35GT-R

 2007年登場の現行型R35GT-Rの中古車価格は428万円からで、500万円台になると2008年式5万km以下というものもそれなりに流通している。

 600万円台は走行距離が5万km以下となる2010年モデルまでの1回目のビッグマイナーチェンジ前(前期型)が多い印象で、700万円台になると2011年モデルから2013年モデルまでの1回目のビッグマイナーチェンジ後(中期型)が増えてくる印象だ。

 800万円台以上は開発責任者を水野和敏さんから引き継いだ田村宏志さんが手掛けた2014年モデル以降が中心となる。

 R35型GT-Rも、現行車ではないため中古車価格の高騰が止まらない第二世代のスカイラインGT-Rほどではないにせよ、2013年モデルまでの基準車の新車価格が777万円から875万円だったことを考えると値落ちは非常に少ない。

 これは水野和敏さんがGT-Rの開発コンセプトに「価値が落ちない=中古車価格の維持」という点も盛り込み、独ニュルブルクリンクでのテストを通した耐久性の向上に代表される様々な努力を行った大きな成果といえる。

■GT-Rの中古車で迷ったらR35型も浮上する理由

R35も比較対象に入るのはあくまで価格が第二世代GT-Rと近くなってきたから。選択はあくまでも「好みや思い入れが優先」という前提のもととなる

 第二世代のスカイラインGT-Rと現行型R35GT-Rの中古車価格が近いものとなっているのが分かってもらえたところで、あくまでも「好みや思い入れが優先」という前提の上で、R35型も浮上する理由を挙げていくと

1.圧倒的なパフォーマンス
 R35型GT-Rはすでに初期モデルで、第二世代のスカイラインGT-Rで例えるとタービンを交換して600馬力程度にパワーアップし、それに伴った足回りやブレーキなどの強化も行った相当なチューニングカー以上の速さを備えており、ノーマルでこれだけ速いというのは大きな魅力だ。

2.年式の新しいクルマはやはり安心
 もっとも新しいR34型でもスカイラインGT-Rは19年落ちと、コンディションのいいクルマでもトラブルの心配は少なからずあり、一番古くても14年落ちとなるGT-Rの方がやはり安心感は高い。

3.R35型GT-Rの世界観も味わう価値大
 R32型のモータースポーツでの名声やチューニングのしやすさなど、第二世代のスカイラインGT-Rの魅力は今になっても確かに色褪せていない。

 しかし、水野和敏さんが登場前から温め続けていたR35型のコンセプトや、速さだけでなく「GT-Rは日本人の素晴らしさを世界にアピールするためのクルマでもある」という想いで盛り込まれた技術を自分のものにして体験するという価値も大きい。

 具体的には

・「2ペダルなので誰もが乗れる、雪道も走れる、300km/hで会話ができる、一週間分の荷物二人分が積める」などといった、未だにないマルチパフォーマンススーパーカーというコンセプト

・300km/hでバーストしても大丈夫なランフラットタイヤや法規を大幅に超えたスピードにも対応する衝突安全性をはじめとした高い安全性。

・ダウンフォースでクルマを安定させながら空気抵抗は少ないという高い空力性能や、燃焼温度を上げることで燃費とハイパワーを両立させたエンジンに代表されるレーシングテクノロジー

 といったものが挙げられる。

■長期的、総合的な出費はそれほど変わらない?

R35はタイヤ交換だけで大枚が消えていく。が、第二世代GT-Rのエンジンをオーバーホールすれば数倍の金額が消えていくことになる

 R35型GT-Rは日産ハイパフォーマンスセンターでタイヤを純正で4本交換すると50万円近く掛かるという(頼むところによっては30万円程度で済むこともあるようだ)。そのためタイヤ代をはじめ維持費が掛かるイメージもあるようだ。

 しかし、第二世代のスカイラインGT-Rは年式もありエンジンのオーバーホールをしたいという場合も少なくなく、その際には100万円は当たり前、200万円掛かるという場合も珍しくない。

 年式の新しいR35型GT-Rなら大掛かりな整備の必要性が薄い点やこの種のクルマは走行距離が少ないケースが多いこと、R35型GT-Rも高値で処分できる可能性が極めて高い点も考えると、長期的、総合的な出費は第二世代のスカイラインGT-RもR35型GT-Rも意外に変わらないように感じる。

 といったことも頭に置いて、中古車価格を見て第二世代のスカイラインGT-RとR35型GT-Rの中古車で迷った際にはR35型GT-Rも考えてみるといいだろう。

【画像ギャラリー】第二世代GT-Rの中古価格が爆上がり!! 検討の価値が増してきたR35型 GT-Rを見る

こんな記事も読まれています

テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
テスラ・モデル3 & モデルY用が販売開始、HKSのサスペンション「ハイパーマックス S」
レスポンス
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
「2年で製品化」 中国車メーカーへ移籍のデザイナー、シュテファン・ジーラフ氏に聞く 欧州との違いは?
AUTOCAR JAPAN
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
ホンダ「“次期型”フィット」どうするべき!? 「ターボ+MT」&「タイプR」もアリ? “大人気”だった「コンパクトカー」に望むモノとは
くるまのニュース
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのタイヤサイズ、最後の謎アルファベットの意味とは?
バイクのニュース
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
日産、EV需要変動に「柔軟に対応」 電動化のペース調整? 中国市場は "独自モデル" で販売強化へ
AUTOCAR JAPAN
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
ベントレーの次世代モデル、新V8ハイブリッド搭載へ…パワーは750馬力以上
レスポンス
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
マツダ「RX−7」ベースの貴重なRE雨宮「幻気-7」を熱意で譲ってもらいました! サーキットからストリートまで快適仕様で楽しんでます
Auto Messe Web
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
あおり運転の如くに車間距離を詰められた時どうしたらいい? その対処法と運転免許を保有している意味について解説
LE VOLANT CARSMEET WEB
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
矢野特殊自動車、荷室側面が1枚パネルの温度管理トレーラーを開発
日刊自動車新聞
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
【最新モデル試乗】新たなメルセデスの形。環境性能と快適性を徹底追求したEクラスの気になる完成度
カー・アンド・ドライバー
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
日産内田社長、ホンダとの協業「スピード感を持って結論を出したい」[新聞ウォッチ]
レスポンス
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクニュース今週のダイジェスト(5/6~10)
バイクブロス
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
「ガソリン安くなるし最高!」意外と知らない人多し! 運転免許には隠れた秘密? ちゃんとした人が受けられる優遇とは
くるまのニュース
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
最近気温が高い…!涼しいツーリングスタイル
バイクのニュース
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
めちゃ売れてる! “MTアリ”の日産「最小&最安SUV」! アンダー120万円&全長4m以下ボディの「マグナイト」が印で愛される理由とは
くるまのニュース
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」開発
レスポンス
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
メルセデス元技術責任者のパディ・ロウ、古巣の”復活”は簡単ではないと推測「F1で良いマシンを手にでき時、それは幸運だと思わなければいけない」
motorsport.com 日本版
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
ホンダ新型「カクカクSUV」ワイルド&上質な“縦グリル”がスゴい! 新型「WR-V」人気のカスタム仕様とは?
くるまのニュース

みんなのコメント

38件
  • MTでもないし
  • なんかビミョーな記事。
    そもそもR35とR34の間にある客層には1種の壁があると思う。っていうかこの壁で迷ってる人少ないんじゃ?

    そもそもR35はスカイラインじゃないし、デザインもMTもエンジンもR34~R32と違う。
    伝説のRB26直6サウンドに憧れてた人も多いはず。

    そもそもR35ってのはゴーン時代にスーパーカー層を取り込む為に作った車でしょ。
    結局セミオートマしかないよね。
    記者はその辺りわかってんのかな?
    ハッキリ言ってR35が微妙だから以前の車が高騰してんでしょ。

    それはさておき、未だに7MTを製造するポルシェって箱車の鏡だと思う。





※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.8630.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

398.07700.0万円

中古車を検索
スカイラインGT‐Rの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

499.8630.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

398.07700.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村