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GTWCアジア第4戦はSC続出の荒れた展開に。コメット・レーシングのNSXがAmクラスで初の総合優勝

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GTWCアジア第4戦はSC続出の荒れた展開に。コメット・レーシングのNSXがAmクラスで初の総合優勝

 7月17日、鈴鹿サーキットでファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイ・AWSの第2ラウンドレース2/第4戦が行われ、セーフティカー4回の荒れた展開のなか、2回目のセーフティカーのタイミングをうまく使いピットストップを行った辻子依旦/山﨑裕介組コメット・レーシングのホンダNSX GT3が優勝を飾った。

 前日の荒天からうってかわり、晴天に恵まれたGTワールドチャレンジ・アジア第2ラウンドの第4戦。迎えた決勝では、前日の予選でポールポジションを獲得し、第3戦も逆転で制したケイ・コッツォリーノの777号車フェラーリ488 GT3がリード。フロントロウ2番手は荒聖治駆るプラス・ウィズ・BMWチーム・スタディの5号車BMW M4 GT3だったが、ニック・フォスター駆るトリプルエイトJMRの99号車メルセデス、荒のBMW、ジャズマン・ジャファーのトリプルエイトJMRの888号車メルセデス、レイド・ハーカー駆るEBMギガ・レーシングの8号車ポルシェ、そして6番手に藤井誠暢がドライブするDステーション・レーシングの47号車アストンマーティンが続いた。

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 しかし6周目、砂子塾長がドライブしていたTC INVクラスの3号車BMW M2 CSレーシングが、トラブルが起きたかコース上にストップ。ピットに戻ることができたものの、セーフティカーが導入された。コッツォリーノは序盤から前日のトップ3に課せられるサクセスストップの分のリードを築こうとプッシュしていたが、これでギャップを失ってしまった。

 レースは7周目にリスタートを迎えるが、ふたたびコッツォリーノがリードを築きにかかる。序盤、上位陣はプロ同士の争いとあり、オーバーテイクこそないものの緊迫した戦いが続いていったが、そのなかで10周目に近づくころジャファー、ハーカー、藤井による4番手争いが接近していく。

 残り時間35分が近づくころ、130Rでアクシデントが起きたか、セーフティカーが導入された。このタイミングでコメット・レーシングの7号車ホンダNSX GT3、AMACモータースポーツの51号車ポルシェが先行してピットイン。さらにリスタートと同時にトップのコッツォリーノをはじめ多くの車両がピットインを行う。前日のトップ3はサクセスストップとしてピットイン時に追加タイムが必要となるが、ここで追加タイムがなく、パーフェクトな作業をみせたDステーション・レーシングの47号車アストンマーティンが大きくポジションを上げる。

 一方、上位陣でコース上にステイしたのは、99号車メルセデス、そして上村優太がドライブしていたポルシェセンター岡崎の30号車ポルシェ911 GT3 R。永井宏明への交代後、888号車メルセデス、18号車ポルシェとの争いに追いつくが、2台がNISSINブレーキヘアピンで接触。これを避けようとしたクレフモータースポーツの17号車マクラーレン570S GT4とポルシェセンター岡崎が接触し、30号車はフロントを、17号車は右リヤを破損。3回目のセーフティカーランとなった。

 レースは残り11分というタイミングでリスタートを迎えるが、コメット・レーシングの7号車ホンダNSX GT3がリスタートで大きくリード。一方後方ではGT4の集団をかわそうとした際に、スプーン進入で星野敏がドライブしていた47号車アストンマーティンが、18号車ポルシェをかわそうとした際にグリーン上で姿勢を乱し、GT4クラスのチーム・スカラの55号車メルセデスとクラッシュ。4回目のセーフティカーランとなった。

 このセーフティカーランのときには、トップは山﨑裕介駆るコメット・レーシングのNSX。2番手にH.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒムの99号車メルセデス、3番手に山口智英のBMW、4番手には濱口弘が乗り込むB-Maxエンジニアリングの19号車ランボルギーニ・ウラカンGT3というオーダー。しかし、レースはリスタートを迎えた周にチェッカーが振られることになった。

 優勝は辻子依旦/山﨑裕介組コメット・レーシングの7号車NSXで、Amクラスでの総合優勝、ホンダNSX GT3の優勝はシリーズでも初めて。メンテナンスを行うカーガイにとっては、前日に続く喜びとなり、コメット・レーシングの中野信治監督と辻子と山﨑はパルクフェルメで喜びを分かち合った。

 ふだんは会社経営者であるふたりだけに「まさかアマチュアで、こうした大きなレースで優勝できてとても驚いています」と辻子も驚きを隠せず。また山﨑も「アマチュアで総合優勝はなかなか経験できるものではありませんが、チーム、チームメイトに感謝しています」と語った。

 2位は99号車トリプルエイトJMRのH.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム/ニック・フォスター組メルセデス。3位は山口智英/荒聖治組プラス・ウィズ・BMWチーム・スタディの5号車BMW M4 GT3という結果に。GT4はチームGMBの羽田野宏明/細川慎弥組33号車メルセデスAMG GT4がレースをリード、優勝を飾った。

ファナテック・GTワールドチャレンジ・アジア・パワード・バイAWS
第2ラウンド鈴鹿/第4戦決勝レース結果
PosNoCat.Class.JapanCupTeamCarDriverLaps/Gap17GT3AmJCコメット・レーシングホンダNSX GT3辻子依旦/山﨑裕介23Laps299GT3Pro-AmトリプルエイトJMRメルセデスAMG GT3H.H.プリンス・アブドゥル・ラーマン・イブラヒム/N.フォスター0.96835GT3Pro-AmJCプラス・ウィズ・BMWチーム・スタディBMW M4 GT3山口智英/荒聖治2.152419GT3AmJCB-Maxエンジニアリングランボルギーニ・ウラカンGT3エボ濱口弘/大蔵峰樹2.4835777GT3Pro-AmJCカーガイ・レーシングフェラーリ488 GT3木村武史/ケイ・コッツォリーノ3.399651GT3AmAMACモータースポーツポルシェ911 GT3 RA.マクファーソン/W.ベン・ポーター5.449716GT3Pro-AmJCABSSAモータースポーツマクラーレン720S GT3小泉洋史/澤圭太5.568818GT3SilverEBMギガ・レーシングポルシェ911 GT3 RT.サティエンティラクル/K.クシリ5.802960GT3Pro-AmJCLMコルサフェラーリ488 GT3中西慧/脇阪薫一6.8811022GT3Silverアウディスポーツ・アジア・チームXワークスアウディR8 LMSエボIIM.リー/S.ステュービック7.4681133GT4Silver-AmJCチームGMBメルセデスAMG GT4羽田野宏明/細川慎弥12.34412888GT3Pro-AmトリプルエイトJMRメルセデスAMG GT3H.H.プリンス・アブ・バーカー・イブラヒム/J.ジャファー55.4961327GT3Silverヨギボー・レーシングフェラーリ488 GT3横溝直輝/藤波清斗1Lap1412GT4Silver-AmJC恒志堂レーシングトヨタGRスープラGT4佐藤元春/平中克幸1Lap1514GT4Silver-AmGTOレーシングチームメルセデスAMG GT4B.リー/安岡秀徒1Lap1671GT4AmJCアキランド・レーシングトヨタGRスープラGT4大山正芳/植田正幸1Lap174GT4AmJCコメット・レーシングメルセデスAMG GT4藤井正明/坂井一裕3Laps1847GT3Pro-AmJCDステーション・レーシングアストンマーティン・バンテージAMR GT3星野敏/藤井誠暢4Laps1955GT4Silver-AmJCチーム・スカラメルセデスAMG GT4田代淳/谷川達也5LapsR30GT3Pro-AmJCポルシェセンター岡崎ポルシェ911 GT3 R永井宏明/上村優太8LapsR17GT4Silver-AmJCクレフモータースポーツマクラーレン570S GT4YUKO/井上雅貴8LapsR2GT3AmJCチーム・ウエマツマクラーレン720S GT3植松忠雄/内田優大9LapsR8GT3Pro-AmEBMギガ・レーシングポルシェ911 GT3 RS.サントソ/R.ハーカー9LapsR3TC INVAmJCチーム・スタディBMW M2 CSレーシング木下隆之/砂子塾長18Laps
天候:晴れ 路面:ドライ
ファステストラップ:777 カーガイ・レーシング 2'02.266 2/23

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