現在位置: carview! > ニュース > ニューモデル > 249km/hに耐えるソフトトップ メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレへ試乗 美しい海岸線を味わいたい

ここから本文です

249km/hに耐えるソフトトップ メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレへ試乗 美しい海岸線を味わいたい

掲載
249km/hに耐えるソフトトップ メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレへ試乗 美しい海岸線を味わいたい

249km/hでも変形しないソフトトップ

メルセデス・ベンツは、バッテリーEVの開発へリソースを集中している。内燃エンジンを載せたモデルの開発は、多少後回しになっている。その結果、CクラスとEクラスのクーペとカブリオレは統合。中間的な、CLEが誕生するに至った。

【画像】海岸線を堪能したい メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレ 競合クラスのドイツ製オープン CLEのクーペも 全118枚

既にAUTOCARでは、クーペのCLEへ試乗済みだが、今回機会が巡ってきたのは開放的なカブリオレ。指定された場所も、西サハラ沖の大西洋に浮かぶカナリア諸島の1つ、陽気なテネリフェ島だった。

CLE クーペのルーフを切り取るうえで、重視されたのが空気力学。カンバス製のソフトトップは、同社の風洞実験施設で、じっくり形状が練られたそうだ。

キャビン周辺を流れる気流を整え、風切り音は低減。249km/hの最高速度でも、変形しないことが確かめられている。オープンでの走行時には、風圧で生じる耳障りな響音が抑えられている。

実際、ソフトトップを閉じた状態で高速道路を走ってみると、車内は印象的なほど静か。洗練された、高級感を醸し出している。速度が増すほど空気の流れをノイズで感じるものの、ボリュームの変化は感心するほど小さい。

陽気を直接感じたい場合は、20秒でソフトトップは後方へ折りたたまれる。64km/hまでなら、走行中でも開閉可能だという。しかも、車内は快適なまま。車内へ吹き込む乱気流は見事に抑えられ、高速域でも助手席の人と普通に会話できる。

ゆったりクルージングを楽しむのがピッタリ

メルセデス・ベンツのカブリオレで快適性を高めているのが、フロントガラス上部に立ち上がるディフューザーと、リアシート後方のシールドで構成される、エアキャップ。その効果は小さいようだが、確かに外界との隔離性を高めていた。

オン/オフを試してみると、圧力差の響音や乱気流が更に小さくなることがわかる。そのかわり、僅かにヒューっと風を切る高音が聞こえるけれど。

ポカポカ陽気だったから、オープン時に首元を温めてくれるネックウォーマー、エアスカーフは必要なかった。それでも高速道路で使っても、しっかり暖かいことを確認した。これは無償オプションで選べるため、英国や日本なら選んで損はしないだろう。

カブリオレらしく、気張らず、ゆったりクルージングを楽しむのがピッタリ。美しい海岸線の景色を味わうような速度が、特に滑らかで心地良い。特別な運転体験に浸れる。

サスペンションはしなやかに仕事をこなし、路面の凹凸を優しく均してくれる。宙に浮いたような隔離性ではないものの、殆どの路面の不整を処理してくれる。鋭いエッジ部分で、弱い衝撃を残す程度だ。

ルーフがなくても、ボディが震える様子は殆どない。酷く傷んだアスファルトでは、フロントガラス・フレームの周辺が震える様子が感取され、内装の一部がきしむものの、一般的な条件では平然。ボディ剛性の高さをうかがわせる。

その気になれば速い 高完成度のカブリオレ

CLE 450の最高出力は381psだから、その気になれば速い。とはいえ、カーブが連続する区間を飛ばすと、垂直方向のボディの動きが大きくなり始める。ボディロールも小さくない。ステアリングの反応は正確で、操縦性は悪くないけれど。

このパワフルなパワートレインは、メルセデス・ベンツ最新のマイルド・ハイブリッド。直列6気筒ガソリンターボにスターター・ジェネレーター(ISG)が組み合わされ、滑らかに吹け上がる。高回転域でのサウンドは、耳障りも良い。

CLE 300に搭載される、直列4気筒ターボもカブリオレとの相性は良いだろう。それでも、適度にスリリングな走りを味わいたいなら、この450を選びたいところ。

トランスミッションは、9速オートマティック。アクセルペダルを踏み込んだ時の、キックダウンの反応はやや遅いようだが、滑らかにシフトアップする。50.9kg-mという太いトルクを活かし、余裕たっぷりに前進していく。

新しいCLE カブリオレの完成度は、非常に高い。インテリアは高級感に溢れ、ダイナミックさは控えめでも、走りは上質。クローズでもオープンでも、外界との隔離性にも優れている。

開放感を存分に楽しめる、ソリッドでエレガントなクルーザーといえるだろう。試乗車の英国価格は、7万6820ポンド(約1475万円)だ。

メルセデス・ベンツCLE 450 カブリオレ 4マティック・プレミアエディション(欧州仕様)のスペック

英国価格:7万6820ポンド(約1475万円)
全長:4850mm
全幅:1861mm
全高:1423mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:4.7秒
燃費:12.6km/L
CO2排出量:180g/km
車両重量:2080kg
パワートレイン:直列6気筒2999cc ターボチャージャー+ISG
使用燃料:ガソリン
最高出力:381ps/5800-6100rpm
最大トルク:50.9kg-m/1800-5000rpm
ギアボックス:9速オートマティック(四輪駆動)

こんな記事も読まれています

角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
角田裕毅9位、選手権6位争いにおいて価値ある2点を獲得「強力なレースペースを示せた。シーズン最後まで全力で戦う」
AUTOSPORT web
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
サイズも価格も近い禁断の兄弟対決!! [ランドクルーザー250]と[ランドクルーザー300]の違いって??
ベストカーWeb
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
【ポイントランキング】2024年WRC最終戦ラリージャパン後
AUTOSPORT web
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
無冠の帝王が汚名返上。苦節13年で初王者のヌービル「本当に長かった。大変な努力へのご褒美だ」
AUTOSPORT web
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
フェルスタッペンがドライバーズ選手権4連覇【正式結果】2024年F1第22戦ラスベガスGP 決勝
AUTOSPORT web
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
古さと新しさが同居した天才的デザインに仰天!! ディフェンダーの「貫禄」にシビれた!!!【テリー伊藤のお笑い自動車研究所】
ベストカーWeb
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
ドリキンが自腹購入したホンダ「シビックタイプR」でチューニング指南! 無限×ヤマハコラボの「パフォーマンスダンパー」は買いです
Auto Messe Web
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
【F1第22戦決勝の要点】 岩佐歩夢が分析するメルセデスの速さの秘密「マシン特性の不利を覆すほどのいい仕事」
AUTOSPORT web
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
1.2L 3気筒+モーター3基で300ps ルノー・ラファール E-テックへ試乗 アルピーヌに相応しい走り
AUTOCAR JAPAN
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
ヒョンデ「アイオニック5」がマイチェンで航続可能距離703キロに! 気になる車両価格は523万6000円から…30台限定の「コナ マウナ ロア」にも注目
Auto Messe Web
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
『絶対完走』の重圧に耐えた勝田。来季シートがかかっていたことを示唆【ラリージャパン後コメント】
AUTOSPORT web
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 後編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
中型からステップアップ 人気の“ミドルクラスネイキッド”スズキ「SV650」とカワサキ「Z650RS」どっちを選ぶ?【スペックでライバル比較】
VAGUE
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
ラリージャパンで一般車の侵入という衝撃トラブルが発生! SSのキャンセルもあるなかトヨタ勢は2・3・5位に着ける
WEB CARTOP
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
米国にある「廃車の山」で見つけたお宝 40選 前編 ジャンクヤード探訪記
AUTOCAR JAPAN
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
サーキット派に朗報! ウェッズスポーツ「TC105X」に16インチの新サイズ登場…マツダ「ロードスター」や走りのFF車にオススメです
Auto Messe Web
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
【ラリージャパン2024】最終ステージでトヨタが逆転! マニュファクチャラーズタイトル4年連続獲得、豊田章男会長「感動という共感を生んだ」
レスポンス
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
1度の運転では好きになれない シトロエンCX 5台を乗り比べ(2) GTiにファミリアール 仏大統領も愛用
AUTOCAR JAPAN

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

238.8238.8万円

中古車を検索
ターボの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2550.02800.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

238.8238.8万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村