予想もしていなかったチームメイトの怪我で大焦り
皆さんこんにちは!レーシングライダーの石塚健です。
ヤマハ「YZF-R1」はコンパクトで走りやすいリッターロードスポーツ!レーシングライダー石塚健の市販車インプレッション
バイク好きの皆さん!レース好きの皆さん!耐久レース好きの皆さん!お待たせいたしました。
今季のレースシーズンも、いよいよ開幕です!!
今回は2024年4月18日から4月21日にフランスにある、ル・マン ブガッティサーキットで開催された、2024 FIM 世界耐久選手権の開幕戦 ル・マン24時間レースに参戦してきたので、そちらのレポートを書いていきたいと思います。
今は無事日本に帰国し、一息ついた後にレースを振り返りながら、この記事を書き進めているところです。
先ずは、僕の各SNSやバイクのニュースでの発信を通して応援していただきました皆様、ありがとうございました!
今回は本当にハプニングの多い、波乱のレースウィークになりました。
昨年はレーススタートから16時間ほど経過した辺りでチームメイトが転倒し、残念ながらリタイア。朝を迎えることができなかったので、今年はリベンジの意味でもなんとか夜を超えてチェッカーを受けたい、という強い思いのもとで参戦してきました。
初日の走行は、テストの際に発生したトラブルの確認からスタート。リザーブライダーを含めた4人のライダーで、交代しながらの走行となります。
テストではトラブルでしっかりと走れなかったマシンは、レースウィークまでにチームが整備してきていたのですが、完全にトラブルが解消されたわけではなく、時折電気系トラブルの症状が出てしまう状況でした。
そのため、少々問題はあったものの大きな問題には至らず、2日後の予選を迎えます。
予選はQ1、Q2と2回あり、各ライダー20分間ずつで行われ、3人中2人のライダーのベストタイムの平均がチームの予選タイムとなります。
Q1では、ライダーブルーのマルティン選手が順調にタイムを出すも、セカンドアタック中に転倒。マシンは大ダメージを受け、更に足の骨を骨折する大きな怪我を負ってしまいました。そのため緊急手術が必要となり、残念ながらマルティン選手は欠場。チームにとっては大きな痛手となります。
その後のQ1は、マルティン選手の転倒によるバイクの不具合が発生し、ライダーレッドのチョイ選手と僕は走行中にエンジンがストップしてしまい、まともに周回する事ができずに終了。
僕はわずか2周のみを何とか走れた予選となってしまい、タイムアタックは翌日のQ2に持ち越す事になりました。
翌日のQ2は午前からスタート。路面温度がかなり低い中、ライダーイエローである自分の予選がスタート。気を付けながらコースインし、徐々にペースアップしていこうとしたところ、序盤にやってはいけない転倒をしてしまい、1周も周回できずに終了。
ここまで一度もタイムアタックができていなかったという不安感から、自身のミスでの転倒でした。
正直焦る気持ちはありましたし、抑えられていなかった部分があったなと転倒後に気づかされ、割と慎重派な僕はこれまでそんなミスをしたことはあまりなかったので、自分でも驚いたのが正直なところです。
チーム全体で全く本来のポテンシャルを発揮することができずに予選は終わってしまいましたが、この転倒で気持ち的な部分がリセットされたといいますか、レースに向けてしっかりと頭を切り替える事ができました。
予選結果は48台中26位。レースは怪我をしたマルティン選手の代わりに、ライダーグリーンのマックス選手が代役を務める事になりました。
そして迎えた決勝日。午後3時にレースはスタートとなりますが、前編はここまで!
後編では、波乱のル・マン24時間決勝レースの模様をお伝えしますので、楽しみにしていてください!ではまた!
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