次期モデルの噂を考えると現行車で味わえない魅力も
クルマはモデルチェンジすれば性能が向上する機械モノだけに、狙っているクルマがあるなら基本的にはフルモデルチェンジやマイナーチェンジを待ちたいものである。しかし、中には「クルマのコンセプトが大きく変わってしまいそう」、「ボディサイズが大きくなってしまう可能性が高い」、「そのクルマ自体がなくなってしまう」というケースもあり、「現行モデルの方がよかった」、「現行モデルを買っておく価値は大きい」という場合もある。
買うなら今が最後のチャンス!! 今後値上がりが予想されるクルマ4選
そこで「今のうちに新車で買っておきたいクルマ」を次期モデルの憶測も含めながら、2回に分けて挙げてみよう。
1)三菱アウトランダーPHEV
アウトランダーPHEVは登場から5年以上が経つが、プラグインハイブリッドとSUVの魅力を高次元でバランスさせた素晴らしいモデルである。しかし三菱が日産傘下となったことを考えると、今後の三菱のクルマは日産車と基本的なコンポーネンツを共用し、その中で違ったキャラクターを持たせるという方向になるだろう。このことを考えると三菱オリジナルで毎年のように改良され大切に育てられたアウトランダーPHEVは、とくに三菱ファンなら買っておきたいモデルだ。
2)スバルWRX STI
2リッターターボ+4WDというパワートレインを持つWRX STIは現行モデルの登場から4年が経ち、今になると古典的ではあるものの、そのキャラクターも魅力的ではある。WRXSTIも東京オートサロンに次期モデルを示唆するコンセプトカーが出ているのを見ると、この先2年くらいでフルモデルチェンジされると思われる。その際エンジンは登場から来年で30年となるEJ型からさすがに最新のFA型に変更されるだろう。基本的な性能は設計時点やボア&ストロークといった基本設計などのよりFA型が優位であるが、モータースポーツでの名声や30年に渡る改良、チューニングベースとしての実績やパーツの豊富さなど、EJ型に捨てがたい魅力を感じるマニアもいるのもわかる。もしEJ型に強いこだわりを持つマニアであれば現行WRX STIを買っておく価値は大きい(もし最近登場後即完売したWRX STIのRA-RのようなコンプリートカーがSTIからリリースされ、そちらを買えるならそのほうがなお満足度は高いだろう)。
3)BMW1シリーズ
現行モデルで2代目となるBMW1シリーズは、1シリーズが属するヨーロッパでいうCセグメントでは唯一のFR車であり、BMWのブランド力も含めるとクラス1のプレミアム性を持つともいえる。現行1シリーズは登場から7年が経過し、フルモデルチェンジ寸前となっているが、次期モデルは同社のX1&X2、ミニクロスオーバーのプラットフォームを使うFF車となることが確実視されている。そのことを考えるとスポーツカーでない比較的コンパクトなFR車を買えるチャンスは現行1シリーズがおそらく最後であり、「最後のFRコンパクトBMW」というメモリアルも含めて、現行1シリーズは一度乗っておきたいモデルだ。
4)ボルボV40
BMW1シリーズと同クラスの属するV40は、定評ある安全性能の高さだけでなく運転する楽しさや明るい雰囲気を持つ華のある内外装などを理由に人気車となり、ここ数年のボルボ躍進の起爆剤となった。現行V40も登場から5年が経ちモデル末期に入り、次期V40が使うプラットホームを先行採用したXC40もすでに登場している。XC40を見ると全幅が1875mmと日本の都市部で使うには大きく、次期V40もXC40ほどではないにせよ現行V40の全幅1800mmを超えることは確実だろう。それだけにもし「全幅の大きいクルマはちょっと」と考える人であれば、モデル末期でも魅力を失っておらず、有利な購入条件で買える可能性も高い現行V40を買っておくというのも悪くないチョイスではないだろうか。
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