日産キャシュカイ:市場に巨大な影響を与えたSUV
英国で大ヒット中なのが、日産キャシュカイ(旧デュアリス)。欧州仕様の生産拠点は、グレートブリテン島にある。SUV人気へ火を付けたこの1台と、ひと回り小さいジュークは、北東部のサンダーランド工場で作られている。
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その工場での2023年の生産数は、32万5218台。これにはバッテリーEVのリーフも含まれていたが、日産はモデルチェンジへ向けて準備中。現行型は、2024年初頭に生産が終了している。
2006年に初代キャシュカイが登場して以来、日産のクロスオーバーたちは、英国市場に巨大な影響を与えた。「現象」と表現してもいいほど。それ以来、この土地には背の高いモデルが溢れている。
3代目キャシュカイの登場は、2021年。パワートレインは、シリーズ式ハイブリッドのe-パワー。内燃エンジンは発電に徹し、駆動用モーターがスムーズに走らせる。
日産は、長年に渡って市場のニーズへ向き合ってきた。現代のユーザーの期待へ応えるべく、充電の手間を省きつつ、バッテリーEVのようにシームレスな運転体験を叶えている。燃費に優れ、CO2の排出量も抑えている。
2023年の英国では販売数のトップ
操縦性も素晴らしい。カーブを積極的に走らせても、ボディロールは限定的。市街地での通勤でも、郊外の幹線道路を飛ばしても、印象的なほど乗り心地は落ち着いている。直感的ですぐに親近感が湧き、信頼できる。
高品質なインテリアも魅力。内装はアルカンターラで仕立てられ、車内空間にはゆとりがある。ファミリーSUVのお手本の1台といっても、過言ではない。
1度乗れば、初代から人気を保ってきた理由を理解できる。約20年間で築いてきた、信頼性の定評もある。それでいて、ありきたりな感じもなくモダン。日産のマジックだ。
実際、キャシュカイとジュークは、2023年の英国で販売数トップ5にランクインしている。キャシュカイは見事に1位。4万2704台が売れたという。新しいリーフも加わる予定のサンダーランド工場の好調は、今後も続くだろう。
トヨタ・カローラ:ファミリーカーのレジェンド
トヨタ・カローラ・ツーリング以上に、実直で楽しいクルマはあるだろうか。実用性ではワンボックスカーに及ばなくても、総合力で右に出る例はないかもしれない。
使い勝手が良く、維持費は抑えられ、大人5名と沢山の荷物を運べる。むしろ優等生すぎる個性が、マイナスに働いている部分もある。食わず嫌いせず、一度味わってみて欲しい。驚くほど、運転が楽しいとわかるはず。
今回用意したのは、1.8Lハイブリッド。2.0Lも選べるが、お手頃で高効率で、充分にパワフルだ。ステアリングホイールは適度に重く、反応は軽快だが神経質ではない。グリップ力に不足はなく、乗り心地も良い。
すべてが高次元でまとまり、実力を引き出しやすい。積極的に走らせれば、充足感も得られる。カーブでカローラ・ツーリングに追い込まれるとは、先行車のドライバーは想像していないかも。
信頼性は高く、正規ディーラーで整備を受けていれば、10年間の保証も付く。この実力は、英国の警察も認めている。グレートブリテン島では、カローラ・ツーリングのパトカーと出くわすことが多い。ウーバーのドライバーからも支持は厚いが。
カローラ・シリーズは、1997年に世界最多の累計販売数を達成。現行型は11代目だ。ファミリーカーのレジェンドでもある。
こんな名車の欧州仕様は、グレートブリテン島中部のバーナストン工場で作られている。ハッチバックも含めると、2023年の生産数は12万1871台。西部のディーサイドにはエンジン工場もあり、英国でのトヨタの両輪をなしている。
ヴォグゾール・コンボ:可能な限りの積載量
カローラ・ツーリングを超える積載量が必要なら、ヴォグゾール(英国オペル)・コンボ・ライフが良いだろう。プジョー・リフターやシトロエン・ベルランゴなど、ステランティス・グループのEK9系と呼ばれるワンボックス・ファミリーの一員だ。
グレートブリテン島西部、エルズミアポートでヴォグゾールがビバの生産を開始してから、2024年で62年が過ぎた。現在は約1億ポンド(約192億円)が投資され、バッテリーEVの量産体制が整えられつつある。
このコンボ・ライフ・エレクトリックを含む、EK9系の電動バンは、2024年10月からエルズミアポートで本格的な量産が始まっている。大規模な改修もあり、2023年の生産数は4308台と少なかった。しかし、2024年は増加する見込みだ。
ヴォグゾールは、ロンドンの北のルートンにも工場を構えている。ここで作られているのは、ヴィヴァーロと呼ばれる、コンボ・ライフより大きい商用バン。乗用車仕様も開発中とのことだが、完成はもう少し先になるらしい。
生活の一部へすぐに馴染むクルマ
最新コンボ・ライフ・エレクトリックの運転体験は、と書きたいところだが、まだメーカー側からストップがかけられている。少なくとも、車内空間は広大だ。
実用性の高いファミリーカーを検討する時、英国人の殆どはSUVに目を向ける。だが、スペース効率を追求するなら、ワンボックスに叶うものはない。自動車に求める多くのことを、叶えてくれる。
コンボ・ライフも、多くの人と荷物を運ぶことを重視して設計されている。荷室は広大で、シートは座り心地が良く、ダッシュボードは使い勝手が良い。内装は暗すぎず、素材のチョイスも好ましい。
少し走らせてみれば、生活の一部へすぐに馴染むと実感する。座り慣れたソファーのように。走行距離が伸びるほど、愛おしさも増すだろう。
というわけで、英国で生産される5台をご紹介したが、その多様性には改めて驚かされる。上級ブランドのSUVから、魅力的なコンパクト・ハッチバック、ファミリカーの伝説まで、カバーする領域は極めて広い。
ここにはないが、マクラーレンやアストン マーティンなども忘れてはならないだろう。生産数だけでなく、その多くが世界クラスの実力者だということが、とても誇らしい。
協力:英国自動車博物館
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