低重心でスタイリッシュなロングボディが生み出す余裕の空間
Stellantisジャパンは、シトロエンの哲学に基づく大胆で革新的、かつ快適なロングツーリングを実現するフラッグシップモデル「C5 X」を、10月1日より発売することを発表した。
C5 Xは、セダンのもつエレガンスとステーションワゴンの実用性、そしてSUVの力強さを組み合わせた独創的なデザインで、ラージセグメントにあらたな息吹を吹き込むために誕生。このニューモデルには、ガソリンとプラグインハイブリッドの仕様が用意され、ラージセグメントやSUVセグメントのユーザーが期待する現代性やステータス、そして革新性を体現している。
モデル名に添えられたXは、CXに始まるブランドのXの系譜を継承を意味しており、さらにセダンやステーションワゴン、SUVのシルエットを融合させた、シトロエンアドバンストコンフォートの集大成と言えるだろう。
2016年のパリモーターショーに出品した CXPERIENCE CONCEPT をベースに、2021年4月に初公開して以来、日本においてもティザーサイトには記録的なアクセス数が寄せられており、マーケットからの高い関心度が推察できる。
フロントフェイスは、C4に通じるV字シェイプのライティングシグニチャーが特徴で、ブランドとしてデザインの統一性が図られている。加えて、ボトムのクローム処理によって風格のある佇まいとなっている。
また、ボンネットとボディサイドに刻まれたキャラクターライン、そして大径ホイールとブラックホイールアーチがダイナミックな印象を与え、ルーフに沿って流れるクロームラインがアクセントとなっている。さらに大型のスポイラーを上下に備えたテールゲートに加え、サイドにまで大胆に回り込むコンビネーションランプがリアビューを印象づけている。
ボディサイズは、全長4,805mm、全幅1,865mm、全高 1,490mmという、Dセグメントの中心に位置するゆとりあるサイズとなっている。ホイールベースは2,785mmで、低重心でスタイリッシュなロングボディと流麗なフォルムは、大人5人が快適に過ごせる広々とした空間に満ちている。
広く開放的でリラックスできる室内空間
広いガラスエリアに囲まれた明るいキャビンは、水平基調にデザインしたダッシュボードと、フロントドアまで回り込ませたウッド調のデコラティブパネルがゆとりある空間を演出。さらに室内に開放感をもたらすためにリアクォーターにもウィンドウを設け、360度のガラスエリアを実現した。
また静粛性にも配慮し、複層構造のラミネーテッドガラスを採用し(SHINE PACKに標準装備)、外部からのノイズを最小限に抑えてくれる。さらにSHINE PACKには、サンシェード付きのスライディングガラスサンルーフを装備し、開閉式で外気を取り入れることも可能となっている。
さらに、すべてのシートに快適な座り心地をもたらす、シトロエン独自のアドバンストコンフォートシートを採用。ベースに低反発効果のある高密度ウレタンを使用し、表層部に15mmの厚さでやわらかなスポンジを挟む手法を用いている。高密度で厚みのある構造が生み出す姿勢保持性とコンフォート性能は、長時間の移動でもリラックスでき、リビングルームでくつろいでいるかのような快適な座り心地を実現。
また2,785mmのロングホイールベースにより、後席のニースペースを先代の C5セダンから66mm拡大させるなど、リアシートの快適性も飛躍的に向上している。
そして、SHINE PACKのフロントシートには、空気圧で腰部をサポートするマルチポイントランバーサポート付きの電動シート(前後/高さ/バックレスト角度調整)に加え、シートヒーターとベンチレーションを装備。さらに運転席には、乗車時にシートを自動的に後退させ、スムーズな乗車をサポートするウェルカムファンクションも搭載している。
ハンズフリー電動テールゲートを装備
トランクは、寸法および機能でステーションワゴンの使い勝手を念頭に設計されている。フラットなフロア、低めで広い機能的な開口部、フラットな側面などにより、通常時で545ℓ、リアシートを倒すと最大1,640ℓの広い積載量を実現。また、ワイドに設計したテールゲートが荷物の積み込みを容易にしてくれる。
さらに、リヤバンパーの下で足をかざすとゲートが自動開閉するハンズフリー電動テールゲートを装備しており、両手が塞がった状態でも便利。また、フロアに設けたレールによってスーツケースなどの出し入れもスムーズに行なえる。
加えて、乗員のそれぞれの収納スペースであるパッセンジャーコンパートメントは、日常のあらゆるアイテムを収納したり、目隠ししたりすることができるよう、丁寧に設計されている。
シトロエン初となる新世代インフォテインメントシステム
C5 Xは、C4よりもさらに大きくワイドな高精細の12インチタッチスクリーンをダッシュボード中央の上部に備え、スマートフォンなどのように指先のスクロールやスワイプなど直感的な操作を可能にした。それにより複数の情報を同時に表示させるウィジェットも可能な、より使いやすいシステムへと進化している。
また、コネクテッドナビゲーションシステムを標準装備し、リアルタイム交通情報を活用したルート検索および案内が可能となっている。さらに音声認識システムを搭載し、呼びかけることでシステムを起動させることが可能。
加えて目的地、エアコンの温度設定、ラジオ局の選択、ハンズフリー通話、天気予報など、さまざまな機能を音声で作動・変更・停止することができる。また、ミラースクリーン機能により、Apple CarPlay/ Android Auto ともシームレスにつなぐことが可能となっている。
なお、運転に必要な情報をフロントウィンドウに投影するエクステンデット ヘッドアップディスプレイを初めて採用。車速やナビゲーションのルート、認識した標識(制限速度など)、ドライバーアシスト機能の作動などを、約4.5m先の路面上に浮かびあがるかのようにバーチャル感覚で表示する。ドライバーは前方視界から目を逸らさずに情報を読み取ることが可能で、安全運転にも寄与する。
独特の乗り心地がさらに進化
“魔法の絨毯”と形容されるシトロエン独自のハイドロニューマチックサスペンションの流れをくむ最新のシステム、プログレッシブ・ハイドローリック・クッション(PHC)を全車に標準装備。ショックアブソーバー内にセカンダリーダンパーを組みこむことで、従来のシステムでは吸収しきれなかったショックを抑制し、フラットライドを実現している。
プラグインハイブリッドモデルには、このシステムをさらに進化させ、走行モードに応じてダンパー内の油圧をコントロールするアドバンストコンフォート アクティブサスペンションを初めて採用した。4つのモードを選べるこのサスペンションシステムは、路面をまるで飛んでいるかのようなフィーリングを実現するため、走行中のダンピングを弱めるとともに、コーナリングにも対応。速度域や路面状況に応じて柔軟なダンピング調整が可能となり、洗練された極上の乗り心地を実現している。
「e-SAVE」機能の搭載など、PHEVの使い勝手を向上
プラグインハイブリッドモデルのEV走行可能距離は65kmと、平均的な1日あたりの走行距離をカバーするゼロエミッションを実現するとともに、ガソリンエンジンによりバッテリー残量を気にすることなく長距離ドライブが楽しめる。トランスミッションは、エンジンおよび電動モーターの出力に対応するため、プラグインハイブリッド専用の電動対応型8速ATである e-EAT8を搭載。トルクコンバーターに代わる湿式多板クラッチにより、エンジンとモーターのスムーズな動力伝達で前輪を駆動する。
1.6ℓ4気筒DOHCガソリンターボエンジン(180ps/ 250Nm)+フロント電動モーター(110ps/320Nm)により、システムトータルで 225ps/360Nm(フランス本社公表値)を発揮。12.4kWhのリチウムイオンバッテリーをリアトランク下部に搭載し、EV走行可能距離は65km(WLTCモード)。燃費は、17.3km/ℓ(WLTCモード)となっている。
満充電時間の目安は普通充電器(200V 3kW)で約5時間 、ウォールボックスタイプの普通充電器(200V 6kW)で約2.5時間となっている。
選択できるドライブモードは、電動モーターで走行をする「エレクトリックモード」、エンジンとモーターを活用し燃費効率を最適化する「ハイブリッドモード」、乗り心地を重視した「コンフォートモード」、高出力のダイナミックな走りを楽しむ「スポーツモード」の4つがある。
そして、プラグインハイブリッドのアドバンストコンフォート アクティブサスペンションは、ドライブモードに連動して乗り心地を調整。また、住宅街などでEV走行をするために、エンジンによる走行で発電した電力を蓄電する「e-SAVE」機能を新たに搭載した。
さらに、自宅などでの充電時に開始時刻をあらかじめ設定しておく充電予約が可能で、夜間に充電をスタートさせたい場合などに便利な機能を備えている。加えて、乗車するタイミングに合わせて、車内が快適な温度になるようエアコンを作動させるプリコンディショニングも可能。いずれもコックピットのタッチスクリーン、スマートフォンアプリで簡単に設定することができる。
【ボディカラー(全4色)】
【メーカー希望小売価格】
関連情報:https://web.citroen.jp/c5x/
構成/土屋嘉久(ADVOX株式会社 代表)
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