NOKは、5月22日から24日までパシフィコ横浜で開催される「人とくるまのテクノロジー展 2024 YOKOHAMA」に出展する。
NOKグループは「Essential Core Manufacturing - 社会に不可欠な中心領域を担うモノづくり」を掲げ、今回の展示会では「New Innovation Technology」をテーマに、電動車(EV)のニーズに応える新規開発部材・部品を初展示する。注目されるのは、新開発の「自己潤滑ゴム」だ。
NOKとENEOS、摩擦40%低減の「自己潤滑ゴム」を共同開発
「自己潤滑ゴム」は、低摩擦を実現し環境負荷を軽減する新ゴム材料である。オイルシールを始めとするシール製品の摩擦を従来の平均約30~40%低減可能なこのゴム材料は、潤滑油の国内トップメーカーであるENEOSと共同開発された。ゴムの配合を工夫することで、分子スケールで界面を制御し、低摩擦かつ密封機能を発揮する。このゴムを用いた低摩擦シール製品は、しゅう動発熱が低く、劣化しにくいため、製品の長寿命化が期待できる。また、EVのモーターやeアクスルなどの電費向上にも貢献する。
さらに、EVのバッテリーケースに取り付ける「圧力開放弁シリーズ」も初展示される。この部品は、バッテリー内の熱暴走により多量のガスが発生した場合に、適正量のガスを外部へ逃す役割を果たす。バッテリーケースの大きさや取り付け方法、ガス量に応じて異なる5種類の製品が紹介される。
また、デバイスの熱マネジメントに適した「熱伝導部材シリーズ」や、高放熱と高耐熱を兼ね備えた「絶縁熱伝導樹脂」、バッテリー性能低下を制御する「セル間断熱・弾性ゴムシート」も展示される。これらの新技術は、EVの性能向上と安全性の確保に大きく寄与することが期待される。
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