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トヨタ・カローラの未来は“GR”が変えるかもしれない

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トヨタ・カローラの未来は“GR”が変えるかもしれない

現行のトヨタ「カローラ」は、かつてないほどスポーティになった。とくにGRグレードの設定は多くのユーザーが驚いた! はたして、“国民車”の未来はいかに? 小川フミオが考えた。

「え、あのカローラが……」

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レースで勝つためのクルマを市販する、という方針にのっとって、このところ続々とスポーツ仕様の開発を手がけているのがトヨタ の「GR」だ。

なかでも、2022年3月末に発表された「GRカローラ」は、これまでのカローラとは一線を画す。北米カリフォルニア州でおこなわれた「フォーミュラ・ドリフト」開催に合わせて発表する試みも興味深い。

もうもうとタイヤスモークをあげている画像は、「え、あのカローラが……」と、ある種の感慨をもたらしたのは事実だ。

自動車界では時として、“思ってもいないクルマの高性能化”が話題を呼ぶことがある。海外の例では、世界ラリー選手権グループ4マシンとして開発されたルノー「5ターボ」(1980年)が思い浮かぶ。

全長3.5mの大衆的な前輪駆動のハッチバック「5」のイメージを最大限活かしつつ、ターボ化したエンジンをミッドシップ搭載。リヤのトラック(トレッド)を思いっきりというかんじで拡大して、いくつものラリーで優勝した。

トヨタ車でいうと、かつて全長3mの「iQ」をベースに、アストンマーティンが4.7リッターV8エンジンを載せたワンオフ(1台かぎりのモデル)がある。

そのアストンマーティン「V8シグネット」を2018年に、英グッドウッドでの「フェスティバル・オブ・スピード」で目撃したときは衝撃的だった。ある意味まことにカッコいい。ものすごくマッシブなスモールカーである。

カローラに関しても、GRカローラのプロジェクトが発表されたときは、ちょっと似た驚きをおぼえたのを、カローラのイメージは私のようなオールド世代には“国民車”。ゆえに、それとモータースポーツは、意外性が高い組合せだったのだ。

同年11月には、北米「SEMAショー」で、「GRカローラ・ラリーコンセプト」が登場。さらに私の驚きに拍車をかけたのだった。

販売されるGRカローラは、基本骨格はカローラ・スポーツだが、大幅に手が入れられ、シャシーは補強されているし、トラックは拡大している。

GRヤリスで培った技術も応用「GRヤリス」をひとまわり大きくしたような、オーバーフェンダーをもつマッシブなデザインで、ホットハッチ(高性能ハッチバック車)好きの欧州市場ではいかにもウケそうなスタイルだ。

ドライブトレインは、GRヤリスと共用の1.6リッター3気筒(224kW/300ps)と「スポーツ4WDシステム」を組み合わせる。

GRヤリスといえば、世界ラリー選手権。2023年シーズンは、オジエやロバンペラらドライバーの活躍もあって第7戦のケニア(6月)が終わった時点で、マニュファクチュラー選手権における圧倒的1位の座をトヨタにもたらしている実力派だ。

活躍めざましいGRヤリスで培った技術も応用したと喧伝される、GRカローラ。モータースポーツ好きには、強くアピールする内容をもっているといえる。

ちなみに、カローラ自体、モータースポーツと関係してきた歴史はそれなりに長い。ラリーを中心に、さまざまな時期に、さまざまな世代が実戦に投入されてきた。

しかし、結果はルノー5ターボのようにはいかなかった。ラリーに出走しても、ここぞというときに、戦闘力のあるパワフルなエンジンが手に入らなかったり、カローラセダンではなく、「レビン」に主役の座を奪われたり……。

「お客様を虜にするカローラを取り戻す」そこでカローラ・ファンの私が期待するのは、うんとスポーティなGRカローラを設定するからには、徹底的にモータースポーツで実力を発揮して、雪辱を果たしてほしい、ということだ。

このところ、GRのラインナップが多岐にわたるようになってきて、GRカローラに割ける資源には限りがあるかもしれない。

でも、若い世代にはかつてのようななじみが薄くなってきたカローラだけに、もしモータースポーツ活動を通じてブランドイメージの再構築するのが目的なら、中途半端で終わらせてほしくないなぁ、と、思う。

アウディが「クワトロ」を世界ラリー選手権で走らせたのは、フルタイム4輪駆動技術の優位性をアピールしようとしたからだし、ルノーは「5ターボ」の活躍ぶりによって、フツウのルノー5の増販をめざした。

モータースポーツには、なんらかの(隠された)目的があるものなのだ。はたしてGRカローラのそれは……?

水素エンジンを搭載したカローラが、日本国内の耐久レースで完走していることもあり、「お客様を虜(とりこ)にするカローラを取り戻す」なる、豊田章男社長(当時)の言葉こそ、GRカローラの使命なんだろうか。

だとしたら、なんとしてでもがんばっていただきたいものだ。GRカローラの活躍ぶりを、ファンとしては見守りたい気持である。

文・小川フミオ 編集・稲垣邦康(GQ)

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みんなのコメント

22件
  • で、何が良いのか未だわからないって内容ね。
    ナゲー、読んでも殆ど他車種の話だった。
  • トヨタ・カローラの未来は“GR”が変えるかもしれない

    但し良い未来とはいってない
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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