レジャーシーンで活躍するタフな性能
バンコクモーターショーで三菱のピックアップトラック「トライトン」のスペシャルモデル「TRITON ABSOLUTE(トライトン アブソルート)」が、参考出品としてお披露目された。現在は日本では販売されてはいないモデルだが、アウトドアレジャーの頼もしい相棒として、日本再導入を強く望みたいモデルであるので注目していきたい。
SUVブームに埋もれず個性を主張できる
もともとクルマのジャンルの中でSUV(スポーツユーティリティヴィークル)自体がフツーのクルマではないのだが、今のように人気が爆発し、続々とニューモデルが投入され流行すると、元来の持ち味であった個性もやや希薄化されてしまっている感は否めない。もちろん、それぞれに個性はあるが、人と違うクルマが欲しくてSUVを選んだのに気がつけば多数派になっていることがしばしばある。
ならば、既存のSUVよりもさらにタフで悪路での機動力に優れ、フツーじゃない個性を主張できるピックアップトラック(SUT)に注目してみてはいかがだろう。
一昨年、トヨタ・ハイラックスが復活したことも記憶に新しいが、三菱にもトライトン(欧州名:L200)というピックアップトラックが存在する。先ごろ開催されたジュネーブ国際モーターショーで2020年モデルが欧州初披露され話題となったが、バンコク国際モーターショーでは、スペシャルモデル「TRITON ABSOLUTE」が参考出品されたのである。
三菱の世界戦略車の再来
トライトンは、「究極のスポーツ・ユーティリティ・トラック」というコンセプトを掲げ、三菱の開発思想である“Engineered Beyond Tough”を色濃く反映された世界戦略車であり、1978年に発売した初代L200(日本名フォルテ)からインスパイアされた要素が多分に盛り込まれている。
新世代の「ダイナミックシールド」をフロントデザインに採用した力強いスタイルや、オフロードでの走破性を向上させた4WDシステムの採用。さらに先進の予防安全・ 運転支援技術を採用することで大幅に商品力を高めている。
また、ビジネスユースにおける耐久性と信頼性に加え、プライベートユースにおける快適性や乗り心地もこれまで以上に磨かれている。
パワートレインは、2.2リッタークリーンディーゼルエンジンに6速ATを組み合わせ、スムーズかつ力強い加速性能を発揮。しかも、ディーゼルエンジンの排出ガスをクリーンに浄化する尿素SCRシステムを採用したことで、優れた環境性能を実現しているのも見逃せない。
ピックアップトラックから派生したSUVが、その万能性を武器に人気を集めていったことで、かつてはクロスカントリー・ブームの主役だったピックアップトラックは、本来のビジネスユースに特化したクルマという元のポジションに戻っていった時代の流れはある。
しかし、ピックアップトラックの持ち味であるタフさは健在。ダブルキャブには4名が乗れて、荷台には大きな荷物も余裕で積載できる。濡れていようが汚れていようがお構いなしだ。
そんなピックアップトラックをプロだけに独占させておくのはもったいない。確かに、にわかレジャー派にこれを扱うのは荷が重いかもしれないが、本格アウトドア派を標榜するアクティブな人々にとっては、これほど頼れるクルマはないのである。
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